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ある日のこと。俺は、なおきりさんと一緒に散歩をしていた。
「…あ…君」
「…あん君」
「ゆあん君!!」
びくっ
「さっきからぼーっとしてましたけど、どうしたんですか?」
「からぴちのみんなと出会えてよかったなーって考えてた」
「確かにそうですね」
「あ、」
「どうしました?」
「もふ君が橋の近くにいる」
「本当ですね」
「俺、行ってくる。もふくーん!!」
俺は、もふくんを呼ぶ声と共に走り出した。
「ん?」
「も、ふ、くーん!!」
「あ、ゆあん君か」
「何でそんなにがっかりした感じなの?」
「いや、何も無いよ」
「そう?」
「ゆあん君!危ない!」
「え?」
振り返った瞬間に車が目と鼻の先にまで来ていた。
「ゆあん君っ!!」
ドンッ
もふ君の声が聞こえてから、何か物同士が当たる音がした。
きっと自分と車だろう。
ぱちっ
何処だろう此処。
白い天井に薬の匂い。
多分病院だろう。
「あれ、あ!せんせーい!!」
「どうしたかね?」
「此処の患者様がお目覚めになりました!!」
「本当かい?」
と言って医者が歩いてくる。
「おお、良かった。目覚めましたか。」
うん。と頷こうとした。でも、首が動かなかった。
その事に、看護師の人が気づいたようで…
「一応、確認になるんですが、起きていたら瞬きを3回していただけますか?ゆっくりでいいですので。」
そう言われた。だから、ゆっくりと瞬きをした。
「良かった。お目覚めになられて。2週間ほど眠っていらっしゃいましたから。あ、あと先生!もう一人の方のほうに行ってあげてください。」
「ああ、分かった。」
そうして医者は病室から出た。
そう言えばもふ君は大丈夫だったのだろうか。
あれから1週間ほど経った。
誰もいないからすごく暇。
誰か来ないのかなって思ってたら…
「ゆあん君」
「なお…きりさん?」
「もう会っても…良かったの?」
「本当はまだダメでしたが、特別に会わせていただける事になりました。
「そうなんだ…」
「嫌でしたか?」
「そうじゃなくて…俺が、事故にあった時に近くにいたもふ君は大丈夫なのかなぁって思ってて。」
「もふ君は…」フルフル
「ゆあん君。今回、交通事故にあった身としてはまだ軽い方だと思っていません?」
「まあ、確かに…」
「実は…ゆあん君が事故に遭った時、もふ君が庇ってくれたからなんですよ」
「え…?」
「信じられないと思いますが、もふ君は未だに目を覚ましていません。」
「け、怪我とかってっ!」
「腕や足の骨の損傷。背中の骨の損傷。そして何より内臓の損傷…ですね…。」
「そんなっ、。゚(゚´Д`゚)゚。」
「ほ、他には…?」
「他に損傷は無いんですが…」
「あ、あの、なおきりさん」
「どうしましたか?」
「俺、しばらくの間、活動休止に出来ますか?」
「出来るとは思いますけど…」
「なら、お願いできますか?」
「分かりました…。でも、個人チャンネル方で配信出来るのなら、視聴者さんに自分で伝えても良いですから。」
「分かった…。ありがとう、なおきりさん。」
「いえいえ。では、そろそろ面会時間が終わるので僕は帰りますね…。」
「うん…。またね…」
ガラガラガラ
扉が閉まった。
あの時、もふ君が助けてくれた。
守ってもらったのに、何も出来ない自分が嫌だ。
その病室に小さく泣く声が響く。