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若き覇王に、甘くときめく恋を

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若き覇王に、甘くときめく恋を

128 - 第四章 永遠の愛を、二人で EP.4「それは、不意なサプライズ」⑫

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2025年04月07日

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しっとりと汗ばんでシーツに散らばる私の髪を、彼が手の平で優しげに撫でつける。


「……。私はいつも独りだったから、家族となってくれる人がずっとほしかったんだ」


「ええ、よくわかっていて……」


彼の負った寂しさが痛いくらいに伝わって、その背中をぎゅっと抱き寄せた。


「君が、私とともに生きていくことを望んでくれたのを、心から幸せに思う」


「私も……」それ以上の言葉が続かなくなる。どうしていつも彼の言葉は、私を泣き虫にさせるんだろう……。


私の頬に流れた涙を、彼が指先で拭って口を開く。


感涙かんるいする君は、とても愛おしいが、君には笑顔が似合うから。だからこれからは、どんな時にも君が笑っていられるよう、私が力を尽くして守ろう……彩花」


「はい」と頷き、口角をゆっくりと上げる。まるで挙式の誓いのようなその語り口に、私の笑顔が望まれるのなら、この人の前ではずっと笑っていたいと、心から思った。


そうして彼なら、きっとどんな時だろうと言葉の通りに全力で守って、笑顔でいさせてくれるだろうと信じて疑わなかった──。


「……貴仁さん、抱いていて……」


「ああ、こうしている」


片腕に頭が抱えられ、温かな胸に押し当てられる。


「このまま……抱いて寝て」


応えるように腕の力が強まると、彼と共にいられる歓びが全身にじんと沁みて広がった。



そうして互いの余熱を分かつように、私たちはブランケットにくるまって抱き合い、心安らぐ眠りについた……。

若き覇王に、甘くときめく恋を

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