想ってるだけ　3

渡辺ー康二。

向井ー何？

渡辺ー次に進んでもいいぞ。

向井ーほんま？

渡辺ー嫌なんじゃなくて恥ずかしいだけだから。

向井ー部屋暗くする。

渡辺ーん。

向井ーほんまにええの？

渡辺ーずっと我慢しているだろ？

向井ー翔太くん。

渡辺ー気持ちいいことだけだろ？

向井ーうん。

渡辺ー次に家に行った時にな。

向井ーありがとう。

渡辺は、ほんのり赤い顔をしている。

そっと渡辺を抱きしめる。

ポンポンと背中を叩かれ「楽屋だぞ」と言われる。

だが、最近は向井に休みがない。

あっても午前中とか。

仕事から帰って来たら、ご飯を食べてちょっと話をして渡辺を送って行く。

渡辺が寝てる間に台本を読んだりしてる。

向井ーなんでなん！

渡辺ーどうした？

向井ー何でこんなに忙しいのん？

渡辺ーいい事じゃないか。

向井ーせっかく、翔太くんが先に進む気になってくれたのに。

渡辺ーそのうち落ち着くだろ？

向井ーそやけど！

渡辺ー俺は逃げないし。

向井ー今まで、ちょっとゆっくり出来てたのが不思議や。

渡辺ードラマは巻いてんだろ？

向井ーうん。

渡辺ーうんと巻いて帰って来たらいいじゃん。

渡辺は笑って言う。

少しでも早く帰ってきたら、待っててくれるということだ。

2人でスケジュールを確認する。

渡辺の仕事が早く終わるか、オフの日で、向井がドラマ収録だけの日。

向井ーあっ、俺にもオフある。

渡辺ーいつ？

向井ー２週間後。

渡辺ー俺はロケだな。

向井ー早よ帰って来る？

渡辺ーまだ分かんないよ。

向井ーこの日に決めた！

渡辺ー俺次第か？

向井ー巻いてきて？

渡辺ーロケ楽しいから、長引くんだよな。

向井ー巻いてきて！

渡辺ー頑張ります。

向井の迫力に、そう言うしかなかった。

どんなロケがまだ分かんないし、ロケは楽しいし、向井には待ちぼうけで終わるかもしれない。