よく眠る監督生の話
※性別は想像に任せます
今日の授業でも眠ってしまった。自分だってわざと眠っているわけではないのだ。気づいたら眠っていて終わりのチャイムで起こされる。
エースもデュースも起こしてくれるが次の瞬間には眠っているらしい。
シルバー先輩より眠っているのではないかと言われてきた頃、、、
放課後・オンボロ寮
エース「なぁ、監督生ってなんでそんなに寝てるの?」
デュース「夜眠るのが遅いのか?」
監督生「別にそういう訳じゃないよ。いつも12時頃には寝てるし」
グリム「子分は寝起きが悪くて大変なんだゾ」
朝はどうしても起きられないし、頭痛も酷いのでグリムにテシテシされて起きる。あんまり待たせると火を吹かれるしオンボロ寮をもっとオンボロにする訳にはいかないからね。
エース「もう病気なんじゃね?」
デュース「病気!?監督生どこか悪いのか!?」
監督生「あれ?言ってなかったっけ?」
そういえばこの世界では説明をしていなかった。
監督生「病気だよ」
エース「え?」
監督生「病気っていっても脳とか精神的なやつだよ。」
デュース「ど、どんな病気なんだ?」
監督生「睡眠障害」
エース「睡眠障害って、、寝れなくなるやつ?」
監督生「それは不眠症ね。代表的なやつ。自分のは逆の症状。」
デュース「逆の症状ってことは眠ってしまうということか?」
監督生「そうそう。脳がストレスとかプレッシャーに敏感で自己防衛反応でシャットダウンするの。」
エース「つまり監督生はなんか嫌なことがあったら眠っちまうってこと?」
監督生「嫌なことというか、、、えっと、人間って椅子にずっと座ってるだけでストレスを感じるんだけど、、、」
デュース「確かにずっと椅子に座っているのも疲れるな。」
監督生「その小さなストレスに敏感なの。特別嫌なことがあるとかそんなんじゃないんだ。」
グリム「じゃあずっと立ってればいいんだゾ!」
監督生「ずっと立っておくのもストレスなんだよグリム。お医者様の話なんだけど人間には常にストレスがかかってるらしいんだ。」
エース「ずっと?俺は感じてねぇけど」
監督生「例えば、ここはオンボロ寮でハーツラビュルみたいなふかふかなソファはないでしょ?」
デュース「そうだな。」
監督生「いつもいいソファに座ってるのにボロいソファに乗るのって嫌じゃない?」
エース「もう慣れたけどな。」
監督生「慣れたと思っても脳は勝手にストレス感じてるんだよ。」
デュース「監督生は詳しいんだな。」
監督生「まぁ、、自分のことだしね。」
グリム「子分はいつも眠いのか?」
デュース「僕は授業中は眠くなるぞ。特に魔法史。」
監督生「いつも眠いってわけではないけど、、酷いときはご飯食べながら寝てたり歩きながら寝てたりしてるよ。」
エース「器用だなお前、、、」
次の日
今日はとことんついていなかった。まず朝は寝坊してクルーウェル先生からBADBOYSを食らった。あとグリムが魔法史の授業をサボったのを追いかけてトレイン先生に一緒に怒られたし、休み時間には足をかけられて転んだ。体力育成ではまたまたグリムが暴走して真正面からほうきで腹を打たれた。
こうなってくると自己防衛反応が出てくる。
昼頃にはもう眠くて眠くて仕方なかった。
食堂
頑張ってグリムの分のご飯を取ってきた。自分は今食べられる状態じゃないので遠慮しておく。
グリム「う〜!オレ様デラックスメンチカツサンドが良かったんだぞ!!」
デュース「仕方ないだろう。売り切れなんだし。」
グリム「子分がトロトロ動くせいなんだゾ!!」
エース「まぁ監督生今日調子悪そうだったしさ、、、」
デュース「ん?監督生??」
エース達が監督生の方に目を向けると食堂の椅子に座ったまま寝ていた。
エース「監督生〜?」
グリム「起きるんだゾ!!」
監督生が起きる気配は無い。
エース「お昼休み中は眠らせとこうぜ」
デュース「そうだな。」
しばらくして
もう昼休みが終わりそうなのに監督生は一向に起きる気配がない。
デュース「監督生ーー!」
グリム「さっさと起きるんだゾォ!!」
グリムが監督生をゆすった瞬間バタリと椅子から崩れ落ちた。
エース「え、監督生??」
デュース「監督生!?監督生!!」
グリム「どうしたんだゾ!!?」
エース「とりあえず保健室連れてくぞ!!」
それからエースが監督生を背負って保健室まで連れていった。放課後になっても目を覚まさなかったのでそのまま保健室で様子見となった。
監督生「んぅ?」
どうやら自分はまた眠っていたらしい。ベッドはカーテンに囲われており時間がわからない。一体どれくらい眠っていたのだろうか。
ふと下に顔を向けるとグリムがスヤスヤ眠っていた。今日はさんざんだったけれどこういう可愛いところもあるから憎めないのだ。
また明日も頑張ろう。
そう思い監督生はまた眠りについた。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!