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「おい…いきなりなんだよ…」
アーサーは車へと乗せられていた。いきなりのことで心当たりがないという顔をする彼を、菊は心配そうに見ていた。
「イギリスさん…」
「あ?日本か…ルウィアルはどこだ? 」
またこれだ。彼は人と会う時いつもルウィアルの話をする、”彼”の生前に話していたという話をしたら、また甘ったるい声でアーサーのところに行き煽り散らし、アーサーが顔を真っ赤にしたのは飲み会では語り草の話だったのだ。
「…ルウィアルさんは、少し自国へ行かれていまして、なんでもジューンブライドに向けてのブルースターの視察だそうですよ。」
「はぁ?けっ、あのばかぁ、俺に何も伝えず…って別にあいつのことなんか気にしてねぇからな!」
アーサーのツンデレ回路は複雑怪奇だ。と久しぶりに菊はふっ、と笑うことができた。
イタリアの擬人化であるフェリシアーノがこんこん、と車をコックして入ってくる。
「ヴェ〜…ごめん、可愛い女の子見つけて声掛けてたら遅くなっちゃった…」
通常運転である。
「イタリア!貴様集合時間から3分の遅刻だぞ!」
運転席のルートヴィッヒが怒鳴った。
「ヴェー!?ごめんよドイツ〜!!」
「…っは。」
アーサーが呆れたように笑ったが、少し寂しさが顔を過ぎった、ルウィアルがこの場にいたらまた『遅れるとかざっこw♡』と言いながら煽るのだろう、と。
「…ルウィアル…」
ぽつり、とアーサーの口からその名前が出た。
「…イギリス?」
フェリシアーノが不思議そうに首を傾げた。彼ももちろん事情を知っている、そして、自身も過去両思いだった相手を失った過去があるから、気持ちは苦しいほどわかってしまうのだ。
「…行くぞ」
ルートヴィッヒが車を発進させる。
数十分後
「着いたぞ。」
とある総合病院、アーサーは不思議そうに頭を傾げた。
「誰か怪我してんのか?」
「…あぁ、イギリスさん。少し病院に入って質問に答えてもらっていてもいいですか?」
菊が申し訳なさそうに言った。
「は?なんで俺が…」
不満そうな声色だったが、ルートヴィッヒに圧をかけられ少し気後れしながら渋々と言った感じで病院に入る。
「…兄さん、病院には入ったぞ。」
「ケーセセセセ!あのイギリス野郎が病院に入ってるなんて面白ぇ冗談だな!?……マジか?」
遅れて来たプロイセンの擬人化ことギルベルトが話を聞いて最初は快活に笑ったが少し真面目な顔になった。
「…あいつ、どんな様子だ?」
「アーサーさん、アーサー・カークランドさん」
受付の看護師にそう呼ばれ、立ち上がり受付の方に歩く。病院内にいた女児が思わず振り向き母親に声をかけるほどに顔は整っているが実態は…と言う様である。
「2番診察室へ。」
「分かりました」
形式上の敬語は使い2番診察室へ歩く、アーサーは心底意味がわからないような顔をしていたが。
コメント
1件
うわ、この第3話、アーサーのツンデレ全開で笑ったけど、でもその裏にある“いない相手”への寂しさがひしひし伝わってきて…。「ルウィアルがいたらこう煽るのに」って回想が切ないんだよね。フェリシアーノも似た過去があるからこそ無言で寄り添ってるところが、キャラ同士の空気感をよく掴んでるなと思った。なぜ突然病院に連れて行かれるのか、その伏線も気になるー!続きが楽しみです。
#aph
友ゴリラ
11,413
45
#アーサー・カークランド
桜餅という名の変人
600
ai
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