テラーノベル
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学園都市ギヴォドスの重要人物、通称「先生」がエデン条約にて錠前サオリに撃たれ、死亡してから半年。ギヴォドスに最悪のバイオテロが起きる。事の発端は山海経の生徒、薬子サヤの実験。いつも通り調合していた薬…の調合する薬品を間違え、使用厳禁の薬を使ったのだ。結果実験室は爆発。薬子サヤは即死。彼女の飼っていた実験用のネズミがその実験で出来てしまった「ウィルス」に感染し脱走。結果そのウィルスはギヴォトスに蔓延した。このウィルスに感染した者は皆異形と化し、周囲の者を見境なく襲う、もはや生きているのかも分からない「感染者」となる。
アビドス高校
セリカ「ねぇ先輩たち、聞いた?昨日山海経でなんかバイオテロが起きたって…大変らしいよ。」静寂の走る部室にセリカがそう呟く。
ホシノ「へぇ〜、ま、おじさん達の知った事じゃないけどね。」
大切な先輩を過去に失った次に皆の憧れである先生を失ったホシノは、アビドス高校トップとして、二度と他の地域への協力はしない事、そしてアビドスの敷地に無断で侵入する者に対し即刻容赦なく爆撃、銃撃、危害を加える者なら即刻殺処分などと独裁の様なルールを決めた。それほど2度大切な人を失ったショックは大きかったのだろう。
そこへ息を切らした1年、奥空アヤネが飛び込む。
アヤネ「たっ…だ…大変..です..!!アビドスにも感染者が…!」
セリカ「…もうアビドスまで危険って訳..!?」
そこに緩く、そして冷たくホシノが挟む。
ホシノ「うへ、まぁとにかく迎撃する準備はしないとね。」
あくびをしながら、そして光の無い目でそう漏らす。
ノノミ「噂だと弾丸もあまり効かないとか…皆さん、気をつけましょう!」
アヤネ「弾倉は…残っていますが、それでも無駄使いは出来ません、皆さん気をつけてください!」
そして早足で校庭へ向かった。
セリカ「もうあんなに…!来るわよ!」
そう言った瞬間感染者は襲い掛かる。
感染者「ゲ…ぁ….」
ホシノ「可愛い後輩には指一本触れさせない..よっ!」
馴れた手捌きで弱点を探すように感染者の喉、手足、眼球へ彼女の弾が貫通する。が、感染者は動きが鈍くなりながらも倒れない。
ホシノ「…簡単には行かないかぁ。..っ!!ノノミちゃん後ろ!!」
突如の判断でノノミは感染者へ弾丸を浴びせる。
ノノミ「危なかったですね、大丈夫ですかセリカ…ちゃん…?」
ノノミが振り返りセリカへ安否を問う。しかしそこで彼女の目に映りこんだのは、
セリカ「がっ…うぐヴっ….ゲボッ….」
セリカが感染者に胸を貫かれた現場だった。
シロコ「ッセリカ!!」
シロコがサポートのドローンで感染者へ小型のミサイルを撃ち込む。
しかしまだ終わらない。
アヤネ「シロ…こ…先…ぱ…」
既に感染者は校内に入り込み、アヤネもまた、セリカの様に首を抉り取られていた。
ノノミ「アヤ…っ..ネちゃん..!!」
ノノミが取り乱しながら弾丸を浴びせる。
シロコ「一体何処からっ..!!」
シロコが迅速に校舎内に上がり、アヤネを襲う感染者の頭を自身の愛銃で弾き飛ばす。
シロコ「んっ…んんっ..!!!」
怒りの形相で感染者の肉体を潰すが既に感染者もアヤネも動かなくなっていた。感情を堪え下へ降りる。
セリカ「せん….こ…れ…..!」
辛うじて息を保っていたセリカがホシノへ手榴弾を転げ渡す。
ホシノ「っ…!!セリカちゃん..しっかり..!」
そこへ感染者が襲い掛かるが今のホシノは普段と違う。
ホシノ「死ね。」
感染者の口へ手榴弾をぶち込み、感染者の肉片が飛び散る。
気付けば、皆の怒りか感染者は全て死んでいた。セリカは目を開けながら、息絶えていた。
ノノミ「…ホシノ、先輩…」
自身も動悸で震える中、ノノミがホシノに声を掛ける。
ホシノ「なん….っ….で…こん…」
アビドス高校の敷地内に叫びが木霊する。
そこへシロコが降りてくる。
シロコ「ホシノ先輩…」
ホシノ「おじさん気付いちゃったよ、2人とも。」
ホシノ「私たちに近付くなら…」
報告書
アビドス高等学校
1年 黒見セリカ 背後から忍び寄る感染者に胸を貫かれ、自身の物資を預け死亡。
1年 奥空アヤネ
校舎内に侵入した感染者に為す術なく近付かれ、首元を抉られ死亡。戦利品補給用ドローンもこの際破壊。
以上 重傷 0
死亡2
生死不明0
コメント
8件
なかなかにエグい無いようですね でも相変わらず設定や口調が忠実で面白いと感じました。 これからも続けて頂くと嬉しいです