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第27章:復活する黒翼の女帝
深紅の月が空に浮かぶ、荒れ果てた大地。
ルシフェルの砦――そこに、黒き繭のような球体が鼓動を打っていた。
周囲には軍団の精鋭たちが集い、恐る恐るその様子を見守っている。
「……脈動している。まさか、本当に――」
その瞬間、**ズンッ……!**と大地が唸り、
繭が割れ、禍々しい黒い翼が現れた。
カティナ「――お久しぶりね。英雄たち」
声は艶やかで、冷たかった。
⸻
【1. カティナの変貌】
復活したカティナは、以前の姿とはまるで違っていた。
全身に赤黒い紋章が走り、瞳はまるで獣のように光を放っている。
カティナ「ルシフェル様に与えられた第二の命。
それは、絶対の忠誠と――
“地球を血で染める”ことへの、喜び」
彼女の背後に、次々と兵がひざまずく。
新たな軍団、“黒翼部隊”が再結成されたのだ。
⸻
【2. 地球侵略作戦、開始】
ルシフェルは動かない。
だが、その軍団は着々と地球への“橋頭堡”を築いていた。
カティナ「まずは“海底封印都市”を奪う。
あそこには、英雄たちが絶対に渡したくない“神核の断片”が眠っているから」
作戦開始。
カティナは、空を裂き、部隊を引き連れて地球へと向かった。
⸻
【3. ゲズとセレナの気づき】
一方――
火の遺跡を離れたゲズとセレナは、故郷に戻り一時の休息を得ていた。
セレナは、ゲズの怪我を手当てしながら、ぽつりとつぶやく。
セレナ「あなたが暴走したとき、
本当に……戻ってこられないかと思った」
ゲズは、黙ってその手に触れる。
ゲズ「でも戻れた。……セレナが、呼んでくれたから」
彼女は、ふっと微笑む。
セレナ「……もう、どこにも行かせないから」
そんな穏やかな時間も束の間――
星の警報が鳴り響く。
通信「緊急連絡! 黒翼部隊が地球圏に突入!
敵将、カティナと思われる個体を確認――!」
⸻
【4. 地球、ふたたび戦場へ】
ゲズは立ち上がる。
ゲズ「カティナ……あいつ、生きてたのか」
セレナ「ただの復活じゃない。今の彼女は、完全に“戦うためだけに作られた存在”」
ゲズの瞳が強く光る。
ゲズ「また守れなきゃ、また……全部壊される」
彼の手に、雷が宿る。
ゲズ「今度は……もう、負けない」