それから、アルファスさんと一緒に毒の森から出た。
「此処から首都ハーパニアに行ってギルドに寄っておこうと思うんだが…あまり顔を晒さない方がいいだろうから、ユカこれ着てろ。」
そう言ってアルファスさんは持っていたカバンからフード付きのローブを渡して来た。
「はい。ありがとうございます。」
今から行くのってギルドなのか…。俺も入れるかな?ちょっと楽しみだな。少し浮かれつつ首都ハーパニアに着いた。勿論、異世界定番の門番みたいなのが話しかけて来た。(うさぎ?)
「申し訳ありません。身分を証明できるものをお持ちでしょうか?」
アルファスさんはギルド証なるものを取り出し「これでいいか?ユカは、持って…無いよな」
「はい。」
「お連れの方は持っていないんですね。では、銀貨8枚お支払い頂けますか?」
アルファスさんは不思議そうに、
「値上がりしたのか?」と門番らしきうさぎ獣人に聞く。
「ええ、最近犯罪者とかが多くなってきた処置みたいです。」
「なるほど。銀貨8枚か。」
アルファスさんが銀貨を出したので慌てて止める。
「えっアルファスさんいいですよ。」
アルファスさんは意地悪そうに少し笑い、
「ユカ、野宿でもするつもりか?」と言ってきた。
卑怯だ……。仕方ない今の俺は無一文逆らえる立場では無い…決して野宿が嫌な訳では無いけど従おう。
「うっ…。すいませんお世話になります…。」
「よろしい。」
アルファスさんは満足そうに言ってうさぎ門番に銀貨8枚渡した。
「はい。確かに頂きました。犯罪者等にはくれぐれもお気をつけ下さい。」
そう言ってうさぎ門番は門を開けた後ペコリとおじぎをし自分の仕事に戻って行った。
「ボーッとしてたら日が暮れるぞ。」
アルファスさんに急かされたので空を見上げると、確かに夕日が落ちかけていた。
「はい。」
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