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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
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2章 友達








なんで助けただけで俺と連絡を繋ぎたいと思ったんだ?

人助けってそんな大事なものか改めて分かったな。

まぁそんな事気にせずバイトに集中しますか。

由紀先輩「光輝くんそこのテーブル対応お願い!」

光輝「了解です!ご注文はお決まりですか??」

・・・・・



光輝「はぁー疲れた由紀先輩今日混みましたね」

由紀先輩「そうだね〜光輝くん凄い頑張ってたよ!」

光輝「ありがとうございます!俺電車あるんで先上がりますねお疲れ様でした」




携帯を見ると1件の不在着信があった。

俺は今日出会った灯夏さんかと思い折り返し電話をかけた





灯夏「もしもし….」

光輝「灯夏さんですか?」

灯夏「光輝さん!折り返し電話ありがとうございます!バイトの途中で電話かけちゃいましたかね??」

光輝「全然大丈夫です。それでなんの件で?」

灯夏「少し丘ヶ瀬(おがせ)公園というところで話しませんか?」

光輝「わかりました今行きます」


普通初日に出会った人に会いたいと思うか?

とツッコミたくなったが抑えて丘ヶ瀬公園に向かうことにした。


光輝「それで灯夏さんどうしました?」

灯夏さんが目を開けた時に俺は初めて「恋」というものに気づいたんだと思う。

灯夏「私、見ての通り盲目なんです。今日あなたが助けてくれて私はこの人は絶対に助けてくれる良い人だと思いました。昔話になるんですが、私は生まれつき目が見えなくて、その….友達がいないんです。学校からはいないもの扱い転校の繰り返し、そして今なんです。私はあなたと友達になりたいです。」

彼女はそう言って空を見上げた。

美しかった、なんというかこう….アイドルのような

この人は絶対に離してはいけないと瞬間的に思った。

光輝「はぁ…友達ですか?それなら電話でも…」

灯夏「私目が見えなくても感覚でこの公園が好きなんです。風や虫の音周りには何もないような感じがして好きなんです。」

光輝「そうなんですね、それで友達の件は?」

灯夏「友達になりましょう!それでいいですよね!

あー私も『星』を見てみたいです。」

光輝「星…ですか」

灯夏「…」

彼女は無言で空を見上げてただぽつんと立っていた。

今思えば彼女は泣いていたような、寂しそうにしていたような、慰めてほしかったような気がする。


灯夏「今日はこの辺でお開きにしましょ!バイト終わりに来てくれてありがとうございました!それではさようなら。」

光輝「はい。また何かあったら連絡ください。」


僕は全力でこの子を愛したい、守りたい、助けたいと思った。

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