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赤葦の誘い受け(?)が好きすぎて… 尊死する… 今回も最高な作日ありがとうございます!
……( '-' )スゥゥゥ⤴︎︎︎ やっっっべぇッ……尊すぎ…… もう、ほんと最高…… まず私研赤大好きなんですよ、その上の小悪魔赤葦受けがほんと最高すぎてやばいです…… 続き待ってます!頑張ってください、!
○終始黒尾さん視点です。赤葦くんあんまり出てきませんが研赤(クロ赤)メインです。
孤爪研磨。
そいつは俺の幼馴染で、今では同じ学校の同じ部活の後輩で、うちのチームのセッター。
家族ぐるみで仲が良くて歳が違くても一緒にいるからよく(多分)冗談で「お前らって付き合ってんの?」とか聞かれる。
そんなことはないし、多分これからもない。
研磨だってそう思ってるのは聞かなくともわかる。
そのくらい長く一緒にいた。
なのに赤葦の事を研磨も好きだってことはきづけなかった。
今思えばなんで言われるまで気づかなかったんだろうと思うほど
研磨は赤葦に対して他の奴とは違う特別な態度をとっていた。
研磨は人と関わるのが好きじゃない。
いくら同い年の同ポジションでもわざわざ関わる必要はなかったはず。
それでもあいつは割とすぐ赤葦と仲良くなっていた。
研磨が他人に興味を持つのはある特定の条件がある(と俺は思っている)。
わかりやすい例を挙げると烏野のチビちゃんとか。
ゲーム的面白さが必要なのだ。
赤葦のどこにその面白さを見出したのかは俺には分からないけど。
まあ、もしかしたら研磨の”条件”とは別枠な可能性も有るよな。
顔が好みで一目惚れとか、落としたタオル拾ってくれた…好き。とか
うん、ありえない。
だって研磨だもんな。
音駒の体育館での梟谷との練習試合。
バスから降りてくる赤葦を見つけいち早く研磨が駆けつけるようになったのはいつからだったか。
たしか研磨が俺に「おれ、クロよりも前から京治のこと好き」とか言ってきたあとからだった。
「京治、久しぶり。」
「研磨!」
一見2人で仲良く話しているだけに見えるが少し離れてみると
研磨は赤葦と話しつつその後ろで威嚇している木兎に見せつけるようにしてるのが丸わかりだった。
俺以外の部員にはただじゃれ合ってるようにしか見えないだろうけどな。
「おいキャプテン、どうした?挨拶行ってこいよ。」
夜久にポンッと背中を押され絶賛威嚇中の梟の元へ。
「木兎。今日はよろしくな。」
「あぁ黒尾!こちらこそ!それよりお宅のセッターくん、赤葦にベタベタしすぎ!連れて帰って!」
「そーか?仲がいいのはいい事だろ。研磨がこんなに懐くの珍しいんだぜ?」
「だからダメなの!」
仕方なく研磨のフードを引っ張り引き離すと研磨に猫のような目で睨まれた。
やっと1試合決着が着いて休憩時間が設けられた。
簡単にチーム内で意見を共有したあと、俺は体育館の隅により壁にもたれかかってドリンクを飲んでいた。
ふと反対コートの隅に目をやると今の俺と同じように壁にもたれかかった研磨と赤葦の姿が見えた。
2人はベラベラ喋るわけでもなくただ座って先程の試合で使った体力を回復していた。
かと思えば研磨が口を開き、しばらく話したあと赤葦が研磨に微笑んでいたのが見えた。
この距離じゃ会話までは聞こえないが楽しそうなのはわかった。
ただの仲のいい友達同士にも見えるが研磨があんな顔しているのは見たことがなかった。
本当に赤葦のこと好きなんだな。
今まで研磨と同じ人を好きになったことなんてなかったし、そもそもあいつから誰かが好きなんて話聞いたことがない。
研磨のことは弟のように面倒見てきたつもりだがいつの間にか一丁前に成長してやがる。
休憩終了の合図がかかり立ち上がりながらも楽しそうに話す赤葦と研磨から目が離せなかった。
予定時刻少し過ぎに試合が終わって片付けを始めた。
音駒のやつらだけで片付けるつもりだったが梟谷側からの申し出で一緒に片付けてくれるとの事だ。
その提案をしたであろう人物、赤葦に礼でもいいに行こうと思い体育館を見渡すとすぐに見つけることが出来た。
梟谷メンバーが集まる中、3年に気を配り木兎の暴走を収めつつ
1年やマネージャーにまで気遣いをする赤葦には尊敬しかない。
こういうところも男女問わずモテる理由なのかもな。
赤葦がいるところまであと少し、俺が声をかける少し前に いつの間に来ていたのか研磨が赤葦を引っ張っていった。
くそ、またやられたな と思いつつ、俺は様子を伺っていた。
「京治、おつかれ」
「お疲れ、研磨。どうかした?」
「別に…京治疲れてそうだったから」
「ありがとう」
「っていうのは建前でほんとは京治がみんなのところにいるのがいやだった。」
「なにそれ」
赤葦が朗らかに笑った。
会話は半分くらいしか聞き取れなかったけど こうやって見てると正直、こいつらお似合いだよなって思ったり。
研磨も周りに気を配るなんてことが出来るようになったのか…ってこれはきっと赤葦限定なんだろうけどな。
一日が終わり バスで帰る梟谷を見送って音駒のメンバーも帰路に着く。
歩きながらゲーム機をいじっている研磨の外側を歩き時折ぶつかりそうになる電柱を避けさせる。
約束してる訳ではないが帰る方向は同じだし今日も一緒に帰っていた。
「研磨って本当に赤葦の事好きなんだな」
何となく口に出していた。
「うん。」
研磨はゲームから目を離すことなく答えた。
「今日 休憩の時、赤葦と何喋ってたの?」
「…クロにはナイショ」
「そーですか」
俺は1歩前に出ると振り向いて立ち止まった。
急に立ち止まった俺に驚いてゲームを止めた研磨と目を合わせたまま告げた。
「俺も赤葦の事、本気で好きだから」
長い間一緒にいるからこそわかる。
例え同じ相手が好きで恋敵になっても 俺とこいつが不仲になることはないだろう。
もしどちらかが赤葦と付き合うことになったりしても多分俺らの関係は変わらない。
そう確信できているから今ここでハッキリ言っておきたかった。
「どっちが勝っても負けても恨みっこなしだからな!」
「望むところだよ」
そう言った自信ありげな研磨の表情は今まで何度も見たことあるものだった。
研磨の得意分野で戦う時やこれは勝てると思った試合でよく見せる顔だった。
相手が研磨だろうが木兎だろうが月島だろうが
俺も負けてらんねぇな。