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週明けの学校。
陽翔は変わらず、騒がしくてうるさい。
でも、なんか前より“軽く”なってるように見えた。
そして俺は、黒板の前で、ひとつ深呼吸をした。
クラスの全員の視線が俺に集まっている。
今までだったら、それだけで震えてた。でも今は違う。
「……生徒会の、書記に立候補します。理由は、ちゃんと人の声を、見えるところに届けたくて……」
声が、震えてないことに自分で驚いた。
教室の隅っこで、陽翔がガッツポーズしてるのが見えた。
あいつ、何も言ってないのに“わかってる”顔してた。
あの空の青さを、俺はもう忘れない。
怖かった過去も、逃げた自分も、泣いた夜も――全部、祈りに変えて、歩いていける。