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#東リべ夢小説
ハゲユーザー
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第6話「アングァー・ヘヴィメタル」
宵の口過ぎの天使村。動かぬ雲の下で、名もなき神と少女は休息をとっていた。
散ってしまった花畑を眺めながら。
その時、一人の老人が、まるで最初からそこにいたかのように現れた。
灰雲が、黒く染まっていく。
気圧がズドオオォォン……と沈む
名もなき神は雲でも眺めようと顔を上げた。
その瞬間、名もなき神の肩が弾む。
「うわあ!びっくりした」
「キャアアア、不審者!あっち行って!」
少女は右ポケットから笛を取り出し、必死に吹いた。
老人はその状況を見ても全く驚かず、ゆっくりと口を開けた。
その声は魂を潰すほどのヘビー級の重さががあった。
「外来神よ……」
名もなき神は反射的に拳を構える。
「あ?なんだよ、不審者ジジイ」
老人は怒らなかった。まるで「こうなることを分かっていた」かのように。
「……私が不審者、か」
声が鳴り響く。
その時だった。少女の手が震えだす。
「名無し君、この方は……『ゼウス』様だよ……」
名もなき神の目が薄紅色に染まる。
「なるほど、お前がゼウス野郎か……」
双剣を構える。
「はじめまして、元・凶さんよお」
ゼウスは沈黙する。
「……」
「都合が悪くなったら沈黙かよ。まあ、どうでもいい……俺が、お前の過ちを止めてやる」
「私は何も間違っていない。法に則り、この天界を治めているだけである」
ゼウスは淡々と事実を述べた。
神々を治める王として、紛れもない事実。
「いやさ、お前アルテミスに俺とライトちゃん始末しろって命令したやん?
それって違法ですよね?命奪おうとしたわけですから」
少女が汗をかきながら、名もなき神の背中から顔を出す。
「名無し君、ゼウス様にそんなこと言ったら天罰が下だっちゃうよ。今すぐ謝って!」
名もなき神は振り返りもせず、逆に胸を張って言った。
「ゼウス野郎が悪いから、俺が謝る理由はない」
少女は震えながら名もなき神の服を掴んだ。
「な、ななし君……!そんな言い方……ほんとに天罰が……!」
名もなき神は胸を張ったまま、微動だにしない。
「俺には下らない!これは正当防衛だ。
下るのはゼウス野郎の方だ。いかなる理由があろうとも命を奪うのは宇宙の禁忌さ」
ゼウスは目を瞑り、首を振る。
「外来人を傷つけることは『外来神追放令』で特別に許可されている。何か反論でもありますか?」
「ありまくりだよ。だけどもういい……お前は何をしに来た?」
ゼウスは答えず、そっぽを向いた。
そしてアルテミスのもとに立つ。
「……娘を回収しにきた」
それだけを言うと、アルテミスを抱えて歩き出した。
「おい!」
ゼウスは振り返らなかった。
「オラァ!」
名もなき神は左手の清浄の剣をゼウスに投げた。
──そのはずだった。
だが、名もなき神の手元に剣が戻っていた。
ゼウスが振り返る。
「ストレスは体に悪い。言ってみろ、私に文句があるのなら」
「じゃあ遠慮しないぜ」
名もなき神が声を発する時、周囲に落雷が数回落ちた。
「娘苦しめんなよ。
戦ったから分かる、俺があいつを待たせても決して怒らなかった……
俺の剣を見て祝福してくれたり……」
頭が真っ白になる。
「あ、あれ?あれだよほら……あれ!」
(やばい、全然言葉が出ん!)
頭痛の嵐の中、名もなき神は頭を回し続けた。
少女の手が名もなき神の顔に伸びた。
手には一本の青の花。
「ラベンダーだよ、香りで落ち着いて!」
「花……?全部アルテミスに……」
「一本だけ生き残ってたんだ」
少女が名もなき神の顔を見た時、
名無しは泣いていた。
枯れるような声を上げながら。
アルテミスのように赤くはない。
純粋な水晶のような涙。
「一本の花に託された命……」
少女は優しく背中を摩った。
「安心して。“託す託される”……当たり前だけど、それが命だよ」
「余計に混乱してしまうぞ」
すると、ゼウスは人差し指を立てた。
「嫌なことはとことん吐きなさい。嫌なことを出すから良いことがある」
名もなき神は、ゼウスの言葉に一瞬だけ目を見開いた。
「……吐け、だと……?」
ゼウスは人差し指を立てたまま、まるでカウンセラーのような口調で続けた。
「嫌なことを胸に溜めると判断が鈍る。心が濁る。
だから吐きなさい。“私が受け止めてやる”」
名もなき神は察した。これは罠だと。
(逆手に取ってやる)
「じゃあ……吐くよ」
双剣をクロスさせる。
スウゥゥゥゥー。
そして走り出す。
「お前は王の皮を被った、極悪非道だ!」
ゼウスがポカンとした。
(なぜ神格否定が飛んでくるのだ?
外の神だから私でも意味不明だ)
名もなき神は猛スピードで距離を詰めた。
「傷ついたライトちゃん、花畑、アルテミス、そして俺自身のストレスを込めて!
星空剣技──」
名もなき神が技名を叫んだ瞬間──
名もなき神は地面に転がり落ちた。
「名無し君!」
ライトちゃんが駆け寄る。肩を揺さぶっても返事はない。
「生かしてはある。どうせいつか死ぬのだからな」
「ゼウス様、どういうこと?てか名無し君に何したの?」
「私は全知全能。勝とうと思えば『強制勝利』ができるだけだが?」
「難しいことは分かんないよ」
「ワガママな天使は嫌いだ。要するに私は“必ず勝つ”のだよ」
「ズルすぎるよ!神様の王様ならせめて正々堂々戦ってよ」
ゼウスの頭に虫唾が走る。
「勝利は生きること、敗北は終わり。
勝てればどんな方法でも構わない」
「ねぇ、それって本当に生きるって言えるの?言えてもそれは……」
ゼウスはその言葉を遮った。
「もう、うるさい!
それにお前への始末令は消えてない。ムカつくし、始末しようか?」
少女が青ざめ、後退り。
「いいよ、運命だからね」
少女は震えながら覚悟を決めた。
「では……」
「名無し君、ごめん……」
その瞬間──
「如意宝珠、
お嬢ちゃんをお守りください」
少女の前に結界のようなものが張られ、
さらにはゼウスの動きが止まった。
「大丈夫か、お嬢ちゃん」
光の壁が少女を包み込み、
その前に立つ影がゆっくりと形を成す。
「あ……あ、青龍さん……!」
青龍が横に“いいね”のハンドサインをしながら立っていた。
「ワシはな、意識がなくても状況が把握できるのじゃ。
今、クールに復活!」
青龍が主人公のようなテンションで復活!
その姿がゼウスの心をさらに煽るだけだった。
コメント
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おお、第6話「アングァー・ヘヴィメタル」読んだわ!ゼウス登場で一気に空気変わったな。あの「強制勝利」って能力、チートすぎて笑うけど、名無し君が一本のラベンダーに託された想いで泣くシーンはグッときたわ。青龍の復活も熱いし、次どうなるか気になる🔥