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イングランド×スコットランド


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はぁっ、はぁっ、っはーーーっっっ….


息が荒くなる。鼓動が早くなる。

追いつかれたら、見つかったら、捕まったらどうしようという不安や恐怖に紛れて、”楽しい”という感情もこみあげてくるものだから参った参った。

俺は一冊の”本”を手に抱え、ひたすら夜の街を逃げ回った。












足首がもつれ、体力も切れ、これ以上走れないだろう、というところでへなへなと座り込む。

丁度傍に公園があったので、なんとか公園のベンチまで歩き、ベンチに座って大きく息を吐く。


周りを見渡した所追っ手は近くに来ていないようだった。俺はとりあえずの安堵を手に入れた。

にしても、俺はどのくらい走ったのだろうか。見覚えのない景色であることから、相当遠くまで来たことがうかがえる。俺は頻繁に外出するほうなので近所一帯は網羅していると思う。そんな俺があまり来たことのない場所であると言うのだから、遠くの街であることに違いない。


何故俺がここまで逃げてきたかというと、それは今日の夜、…ちょうどさっき、まだ俺が家にいた時の事だ。






深夜三時、俺は不自然に目を覚ました。

尿意もないし、特に大きな音がしたとかそういうこともない。いたって普通の夜だったはずなのだが、俺は目覚めてしまった。

朝の二度寝は容易いのに深夜の二度寝が難しい、ということはみんなも体験したことがあるのではないか?俺はその後目を瞑っても全然寝付けなかった。

そこで、ふと、横で寝ている筈の”あいつ”が居ないことに気づく。俺は身体を起こさず目だけを回して部屋の中を観察した。

…そうしたら、机の上で小さな電気をつけカリカリと何かを書いているそいつを見つけた。


…何を書いているのだろう?俺は唐突に抑えきれない好奇心に見舞われた。


俺は時々ほそーく目を開けてちらちらとそいつの様子を伺いながら寝ているフリを続けた。俺は好奇心で眠気なんて吹っ飛んでしまい、あいつの書いているアレを見るまで寝ることは出来ないだろうと確信した。いや、恥ずかしいこと書いてあったらそれをネタに出来るからとか、そういう目的じゃないぞ。俺の快眠の為に俺はこうしているのだ。悪く思わないでくれよ。

そんなばからしいことを考えていると、黙って机に向かっていたそいつが椅子からゆっくりと立ち上がった。俺の心拍数が少し上がった。

そいつは立ち上がったあと電気を消し、俺を起こさない為なのかほんとうにゆっくりとベッドに入り目を閉じた。俺は興奮が抑えられなかった。いや、性的なものじゃないからな?勘違いをするなよ。


俺は細目でそいつの寝たのを確認し、ゆっくりとベッドから出て、そいつの机に向かった。

部屋が暗くてあまり見えなかったが、それは一冊の本みたいだった。勉強でもしてたのか?深夜にわざわざ?…いや、そんなことはないだろう。

少しなら起きないだろう、と思って机の明かりに手を伸ばす。しかしその時俺は油断していたのか、鉛筆に手が当たり、鉛筆は机から落ちる。

「(やべっ、…!!)」

鉛筆は音を立てて床から落ちた。

俺は”あいつ”の方を見た。


あいつは音に反応したのか、ゆっくりと起き上がってこっちを見た。誤魔化す暇なんてなかった。


ばれた。


それを理解するのに時間は有しなかった。


「スコッ…」

そいつが俺の名前を呼び終わる前に、俺は全力疾走で部屋から出た。









…という訳で、今に至る。


電気がついていなかったのであいつの表情はわからなかったが、きっと怒っているのだろう。あれだけ必死に追いかけられたからな(確信)


さて、…と。

この公園を設計した奴は天才だな。今俺の座っているベンチの横には、丁度街灯があった。つまり、盗んで来た本を読めるということだ。俺はさっそく表紙を見た。


「…diary?って書いてある…?日記か、」

達筆な文字だなぁ…(直訳:字きったな)


それにしても、あいつの、日記…。

きっと弱みを握れるようなことが書いてあるに違いない!

俺はわくわくしてすぐに2ページ目を開いた。

なお、1ページ目には本人以外見るなとか半分脅しの注意事項が書いてあったので、即飛ばした。



―――――

1 July Tuesday / rainy


ウェールズに勧められたので、今日から日記をつけてみようと思う。

といっても、何を書けばいいのかよくわからない…。その日あったいいことや不幸なことを書くらしいのだが、少しばかり恥ずかしいな…。

とりあえずスコットの痴態でも綴っておこう。

スコットがコーヒーを飲もうとしてコーヒーを淹れていたのだが、その時にシュガーと間違えてクエン酸を入れて思い切りむせていた。あれは傑作だったな。

なるほど。こうやって書けばいいのか。あとから見返す時が楽しみだ。

―――――


….よし、後でブチ殺そう(決定)

俺は額に血管を浮かばせながらも、すぐに次のページに目を向けた。


―――――

2 July Wednesday / rainy


二日目だ。今日も忘れず書こうと思う。三日坊主にはならないぞ、スコットじゃあるまいし。

今日は人生サイアクの日だった。お気に入りのベストと白シャツにクソファ〇クヴ〇ーガン達がポテトを投げつけてきやがった。ほんとうに殺そうかと迷った。あのクソシ〇トビッ〇が調子に乗るなよドブカス。

そのせいでクソガキ共にも笑われた。あいつらは学校にチクってやったから今事涙目で廊下に立っていることだろう。

明日こそはクソ共に邪魔されずにショッピングが出来るとよい。

―――――


こんなに笑ったのは久しぶりかもしれない。やばい、面白すぎる

俺はもうすっかり楽しくなって、またもやページをめくろうとページに手をかけた。



「HEY」



俺の肩を、誰かが掴んだ。



「…あ」



…すっかり忘れていた。しくじった、俺はそう思った。












「…スコット…???

ず↑いぶん面白い本を読んでいるようですね….?」


「いっ、…イング、ランド

えっと、あれだ、これは違くて…」


イングランドはニコニコと笑っているが殺気が隠しきれていない。そして肩を掴んでいる手にも相当力が入っているようで肩が潰されるように痛い。


殺される…!


イングランドは俺の手元にある日記をパシッと奪い取り、俺の胸倉をつかんだ。



「さァて、貴方をどんな方法でお料理しましょうかねぇ….?」


「ごめんって!すまん、ソーリーソーリあ゛ーーーーーーーーーーーー!!」























しょうもないことで喧嘩してるインスコが好きです。

実はイギリス史ぜんぜん未履修なんですよね…本は買ってあるんですけど読む時間が(

早く夏休みの宿題を終わらせて読まなくては…

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