akg「まあ暇つぶしだよねぇ!」
「ええいウェン!手ェ出るよ!」
半ば予想していたがこうもしっかりと口にされるとイラッとくる。
そのイラつきに私は、拳を固めて振りかぶるが、彼はそれを軽く避けてはケラケラと笑う。
akg「もう出てるっつーの! “____ ” 手癖悪すぎ〜!そんなんじゃマナに引かれるよ?」
「は!?……今!緋八さんは!関係!ないでしょ!」
akg「おい照れんなって〜」
「何が照れてるだよ!」
あぁもう、イライラするってのにこの男は私の拳など余裕にかわし、最終的には
「そろそろ時間だから!じゃーね!」
と言葉を残しては、私が言葉をかけるよりも先にさっさと部屋から出て行ってしまった。
「……はぁ!?ちょっと!……ああもう!」
彼が出て言った扉を睨みつけ、私は拳に込めていた力をため息と共に抜く。
弄ばれ、どっと疲労させられただけだった。あわよくば相談とか……。
なんて思ったけど、そんなの無理だった。それならテツとかリトとかの方がマシだった気がする。
あの男の振った話に乗ったのが間違いだった。その一言に尽きる。
??「 “____ ” ちゃんとウェンって仲良しやんなぁ?」
仲良し?ありえない。あれは私で遊んでるだけだから。
そう答えた私に隣の声は、楽しげに跳ねたような笑い声を紡いだ。
ん?待って。この部屋には私しか居ないはず。
というか、さっきの、柔らかな、ボーイソプラノは…………。
「あ、え、あの……ひ、ひばち、さん……?」
hbc「んはは!そやで、緋八さんや!」
私が振り返った先。そこに居たのは、やっぱり、先程話題にしていた緋八さん本人で。
なんで?どうしてここに?なんて疑問が脳内を埋めつくして、上手く口が動かない。
そんな私に構うことなく、彼は私の隣にぽすりと腰掛ける。
hbc「んふ、どうしておるん?って聞きたそうな顔してる」
「え、あ!い、いや……」
hbc「んふ、ははは!そんな慌てんでええよ。ただ、休憩しよ思ってたら二人の楽しそーなやり取りが聞こえてきて、気になって来ただけやし」
緋八さんは、私の反応が面白かったのか、ケラケラと笑い声を上げる。
さっきの会話の内容自体は聞いてないようで、安堵のため息が小さくこぼれた。
コメント
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ぁぁ、! めっちゃ可愛いぃ、!!! もう最高過ぎでしょ???!!