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日本 side


初めまして、日本です。

私は今、なぜかアメリカさんに絡まれています。


「Japan~!なあ聞いてくれよ、この前な?__」


この方がアメリカさんです。陽キャをそのまま擬人化したような性格の方です。

明るくてとてもいい方なんですよ、距離の詰め方がバグってるだけで


『アメリカさん、向こうのほうでイギリスさんが呼んでいますよ?』

「いいのいいのほっとけ」

「こら!いつまでも日本に引っ付いてないで行きますよ!」

『私もそろそろ離れてほしいです…』


さっきの方はイギリスさんで、アメリカさんのお父様らしいです。

イギリスさんはとても紳士で優しくて、本当に凄い方なんです。


あと紹介しないといけない方…あ、


「日本、どうしたアル?そんなに寄ってきて」

『中国さん!これ、この前のお礼です』

「いいと言ったのに…まあ、折角だしもらっていくアル。」


この方は中国さん。私や陸兄の前の時代から交流を持っている方らしいです。

文字とか文化とか色々教えてくれた方って陸兄が言っていました。

たまに私のことを日帝や江戸と言って間違えてきますけどね


…あれ、あそこのラーメン屋にいる方、なんか見覚えがあるような…


「ごちそうさまでしたー!…あ、祖国さん、奇遇ですね」

『山形さん、こんにちは。』

「日本か。」


『……えっ、ロシアさん!?』

「さっき一緒にラーメン食べてたんですよ。」


山形さんとロシアさんって、そんなに仲が良かったっけ…?

二人を交互に見て考えている私を見て、山形さんが


「おら…じゃなくて私とロシアさんは姉妹都市がいくつかあるので。それで交流していくうちに」

「仲良くなった、というわけだ。」

『なるほど、そういえばそうでしたね。』


ここ最近色々忙しくてちゃんと交流とか把握していないから、これを機にしっかりしないと…

早めに次の仕事を終わらせて、帰ったら地方と外国の交流をまとめた資料を確認して、必要があったら追記したりして…

あ、忘れてた。

この方はロシアさん。口数はあまり多い方ではないですが、色々頼りになる凄い方です。

そしてその隣が山形さん。ラーメン県と言われるくらいラーメンが大好きで、こちらも色々頼りになる方なんです。


「それじゃあ祖国さん、私らはここで。」

「またな、日本」

『はい!また今度話しましょうね』


さてさて。私もあまりゆっくりしていられませんね、急いで帰って忘れないうちに資料の確認を…




『た、ただいま~…』

「お帰り、ってどうしたんだ」

『仕事、増やされて、昼に帰ったらなにか確認することあるはずなのに、肝心ななにを確認するかを忘れて…』

「まあまあ、夜ご飯出来ているし、冷めないうちに食べてきな。」

「今日の夜ご飯はにゃぽんが作ってくれたんだよ!」

『…にゃぽんが来ている?』


「おかえり!日本が最近ちゃんと食べてないって風の噂で聞いたよ~?」


この子はにゃぽん。お隣に住んでいる幼馴染でよくうちに遊びに来てくれる。


「はい、これ日本の。」

『…兄さん達のは?』

「日本の帰りが遅かったから先に食べちゃったよ。一緒に食べたかったらもっと早く帰ってくること!断るのも大事だからね?」

『うっ…わかった、頑張る…いただきます。』





おまけ:建国記念日



今日は建国記念日。

ご先祖様とか陸兄たちの誕生日。


僕の誕生日はなぜか建国記念日ではないらしい。

まあ確かに、僕が初めて見たのはもっと暑くて雪なんてなかったから…


毎年この日は、色んな人が我が家に集まってくる。


「久しいな。元気だったか?」

「あ、江戸おじいさん!」

「にゃぽん、それに日本も」

『お久しぶりです。』


って感じで、どんどん家に入ってきて、結構広い我が家が少し狭く感じる。


この輪の中に一番いそうな空兄や陸兄は、海兄もそうだけど、なぜか少し離れたところで毎年話している。

今年は上手くダル絡みもよけられた、今年こそ聞いてやるんだから


『兄さん達、』

「…日本、どうした?ここに来るなんて珍しいな」

「何かあったのか?」

「もしかして、あの中にいるの疲れちゃったとか?」


『なんで兄さんたちは、毎年建国記念日の時、あの輪の中にいないの?』


「あー…それはね、えっと…」

「俺はあの騒がしい空間が好きじゃないからな。」

「海はそれがあるからいいよなぁ…」


「日本~!どこにいるの?ちょっと助けて~」

『にゃぽんだ、どうしたんだろう…あ、兄さん達も一緒に、』


僕が振り返ると、海兄と空兄がいなくて、陸兄だけになっていた。


『あれ、海兄と空兄は?んじゃ陸兄だけでも…』

「俺たちのことは気にするな。行ってこい日本。」

『…わかった、でも後で来てくださいよ?』

「あぁ。」


僕がにゃぽんのところに向かおうと歩を進めたとき、陸兄に頭を撫でられた気がして立ち止まる。

でもやっぱり、振り返っても陸兄はいなくて。まぁどこかで空兄海兄と話しているんだろうな。


そういえば、陸兄に頭を撫でられたの、いつぶりだっけ…


「日本早く助けて~!!」

『ぁ、すみません今行きま~す!』


そんなことより急がないと、きっと今頃にゃぽんは一人で大人数の酔っぱらいの相手をしているはずだから…


そんな建国記念日でした。

平穏な日々をただずっと、

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