知らない間に好きになっていた

楽屋に戻ると、ふっかさんと佐久間くんがまだ残っていて、俺を待っていた。

少し落ち着かない様子で部屋に入ると、二人がニヤニヤしながら見てくる。

「どうだった？」とふっかさんに声をかけられた。

佐久間くんも目を輝かせながら、「気になるな〜、ちゃんと伝えられた？」と問いかけてきた。

少し照れくさくて目を逸らしながら答える。

「うん…、言ってきたよ。でも、まだどうなるかは分からない。ただ、意識してほしいって伝えた感じかな。」

ふっかさんが頷きながら、「そうか、よく言った。気持ちを伝えるのが大事だからね」と言い、佐久間くんも「その調子！これで照くんも気づくはずだよ！」と励ますように言ってくれた。

肩の力が少し抜けたように感じ、少し安心して笑みを浮かべる。

「ありがとう…二人とも。少し勇気を出せた気がする。」

「それでこそだ！これからもどんどんアピールしていこうな！」

「焦らず、でも確実に距離を縮めていけば大丈夫だよ」

その言葉に感謝しながら、少し落ち着いた気持ちで楽屋の椅子に座る。やっと一歩踏み出したという実感が湧いてきた。