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第ニ夢
出たい。
由「ここから、出たい…」
ふとそう思った。
特に何の準備もせず、服だけ着替えて外に出る。
まだ夜の空気がして、
さっきまで雨が降っていたのだろうか、
雨の匂いがツンと花を指した。
夜なのに月が明るくて、すぐにでも目が慣れそうなのに
蛍光灯の光が何よりも光って邪魔をする。
そして、歩いた。
どうやらここは夢の中。
僕以外には誰も居ないらしい。
明るい家も音が聞こえなくて、
鳥どころか虫の一匹すら鳴かない。
由「静かすぎて逆に不気味だな。でも」
由「どこか、落ち着く気がする…」
そんな中、車ではずっとかかるはずの駅に着いた。
山調和駅。
由「この駅…?何で?」
この駅はどんな所より思い入れなどないはずだ。
夢に見るのは、おかしい。
由「入れば…わかるか。」
そう言って、駅へと入って行った。