国語の時間、ふと思いついたやべぇものを衝動書きしてます。
元ネタは題名を見れば一目瞭然かと思いますが、太宰治の『走れメロス』です。
⚠️注意事項⚠️
・太中
・芥敦
・キャラ崩壊少し
・語彙力なさすぎた玄白
・謎設定多々
これでも大丈夫、という心優しい方はどうぞ。
太宰は激怒した。
必ず、かの邪智暴虐の王を除かねばならぬと決意した。
太宰には、人間の生きる価値がわからぬ。太宰は、探偵社の社員である。完全自殺の本を読み、女性に心中を誘っては断られるのを繰り返して過ごしていた。けれども洞察力に対しては、人一倍敏感であった。きょう未明太宰は探偵社を出発し、野を超え山超え、十里はなれた此の市にやって来た。太宰には父も、母も無い。女房も”今は”無い。そんな太宰の知り合いであり、親しい十八の、部下である中島敦は、市の或る組織の黒狗、芥川龍之介を、近々、花婿として迎える事になっていた。結婚式も間近かなのである。太宰は、それゆえ、花嫁の衣裳やら祝宴の御馳走やらを買い行け、と太宰の同僚である国木田独歩に言われて、はるばる市にやってきたのだ。
太宰 「まったく…国木田くんも人使いが荒いんだから……確かにおめでたいことではあるけれどこんなにめんどくさいだなんて私聞いてないのだけれど…」
先ず、その品々を買い集め、其の後自殺道具を少し買い、都の大路をぶらぶら歩いた。太宰には古くからの友人があった。織田作之助である。今は此の市で、なんでも屋のような仕事をしている。その友を、これから訪ねてみるつもりなのだ。久しく逢わなかったのだから、訪ねて行くのが楽しみである。
太宰 「ふんふーん♪心中は〜♪1人ではできない〜♪でも〜♪2人なら〜♪できるぅ〜♪」
上機嫌に太宰が作詞、作曲した心中のうたを歌っていると、太宰は町の様子を怪しく思った。ひっそりしている。もう既に日も落ちて、まちが暗いのは当りまえだが、けれども、なんだか、夜のせいばきりでは無く、市全体が、やけに寂しい。太宰は持ち前の高い頭脳で考えた。其の結果、一つの答えに辿り着いた。市全体が、ということは市に関わる重要人物が何か関係がある、と。
巷の噂でよく耳にした、中原中也という男が関係しているだろう、と太宰は考えた。
中原中也という男は、数年前此の市の王様になった。そして此の王の異能力がかなり厄介なものであり、触れただけであらゆる重力を操ることが可能なのだ。そして、極めて高い戦闘術を持っており、この国屈指の体術使いでもある。
だがこれだけでは情報が足りぬ、と太宰は町の人に聞くことにした。
若者たちに、王はどういう人格か、なにがおこっているのか、聞いても若者は首を横に振るばかりだった。そこで、少し癪に触った太宰は、外套に隠し持っていた銃で脅した。
若者 「ひ、ひぃッ!?」
太宰 「私はこの町や、ここに住んでいる友人が心配なのだよ。だから早く知りたい。早く言え。言わなくは、2回殴って5発打つ」
若者 「わ、わかったから!!早くどけろぉッ!!」
太宰 「手短に話してくれたまえ」
若者 「…王は、人を殺すんだ」
太宰 「おどろいた…王は乱心か?」
若者 「お、俺にはこれ以外知らねえ!!ただ…気に入らない者を殺す、それだけだ」
太宰 「ふーん…なるほどね、情報提供どうも」
若者が去ると、今度は老人が向かいから歩いてくるのが見えた。
また銃で、しかも老人を脅すのはどうか…と、普通の者なら思うだろう。否、そもそも普通なら銃なんてもので脅さないはずだ。しかし、常軌を異した男、太宰治。またも、銃で脅した。
太宰 「さァおじいさん、悪いことは言わない。この町の王について、教えてもらおうかな」
すると、老人は始め首を振った。太宰は思った。これほど脅して、普通なら怖いはずだろうに、と。太宰は銃をしまい、老人と話すことにした。
太宰 「何故、何も言わないんだい?」
?? 「……い?」
太宰 「え?今なんと_」
森 「エリスちゃんを知らないかい!?私、ずっと探しているのに全然いないのだよ!!あとそれにまだ私おじいさんなんて言われる年ではないからね!?太宰くん!!」
太宰 「あー…森さんか、髪の毛ボサボサすぎてわからなかったよ、それにエリス嬢は見てない」
森 「中々酷いこと言ってるけど一応君の元上司だからね!?エリスちゃーん!!」
太宰 「王のことについて教えてくれたら探すの手伝うからそんな叫ばないでほしいんだけど…」
森 「ほ、本当かい!?本当なんだね!?」
太宰 「私はこういう取引では嘘をつかない。知ってると思うけど」
森 「太宰くん、王のことはね…あまり首突っ込まないほうがいいよ?」
太宰 「何故?」
森 「あの王は、人を無差別に殺す」
太宰 「嗚呼、先刻聞いたよ。他にないの?」
森 「まず、兄嫁を。それから、御自身のお世嗣を。それから、兄を。それから、兄の御子を。それから、皇后を。それから、賢臣を。最近は自分の臣下の心も疑って、自分の都合が悪い者などに、人質ひとりずつ差し出すことを命じて居る。そして、御命令に拒めば、十字架にかけられて殺される。今日は6人殺されたそうだ。なんともまぁ、非合理的だねぇ」
太宰 「貴方と全く同意見だ。それをして何になる」
森 「あ、そうそう。どうやら、その殺す人のチェックリストやらがあるらしいのだけれど、そこに君の友人の織田君の名があった」
太宰 「は…?」
森 「さて、私が知ってる情報はこれくらいだね、さぁ太宰君?エリスちゃんをさがして_」
聞いて、太宰は激怒した。
太宰 「…呆れた王だ……どうして織田作を…」
森 「太宰くん?」
太宰 「…織田作は確かに強い……しかし、いくら織田作でも…王の命令と言ったら命を差し出すだろう…生かしておけない……!!」
森 「え、太宰くん?めっちゃ足速いね!?というかエリスちゃん探しは!?」
エリス「リンタロウ煩いわよ!さっきからずーっと耳障りだわ!」
森 「エリスちゃーんッッ!!!!心配したよぉ、どこ行ってたんだい?」
エリス「気になる洋服屋見てたの!それよりリンタロウ、ダザイ、行っちゃったわよ」
森 「嗚呼太宰くんは大丈夫だよ、私もこの国の方針はまぁ非合理的で気に入らない。太宰くんや織田くんが変えてくれるだろう」
走っていく太宰の背中を見ながら、森はつぶやいた。
森 「期待しているよ、太宰くん、織田くん」
太宰は単純な行動にでた。買い物を、背負ったままで、のそのそ王城に入って行った。そしてたちまち太宰は、巡邏の警吏に捕縛された。
警吏 「なんだ貴様は!?見張りはどうした!?何故ここに来た!?」
太宰 「王に合わせろ。さもなくば、この銃で君たちを撃ち殺すと」
警吏 「な、なんだ此奴…!!通す訳ないだろう!」
そして、体術を使う警吏に捕まり、太宰は王の前に引き出された。
中也 「この銃なんかで何をするつもりだったんだァ?まぁ、捕まらなかったとしても俺に銃は効かねえから意味ねぇんだけどな。おい、言えよ手前!」
暴君中原中也は、静かに、けれども威厳を以て問い詰めた。その王の顔は蒼白で、眉間の皺は、刻み込まれたように深かった。髪は橙色、目は吸い込まれそうな群青色。黒帽子に黒手袋、黒外套と全身的に黒で身をまとっており、小柄な体型だった。
太宰 「市を暴君の手から救う」
中也 「テメェがか?」
王 中也が憫笑した。
中也 「仕方の無い奴だなァ?テメェには_。」
太宰 「…はずだった」
中也 「…あ?」
太宰 「…私は君から市を、友人を救う…はずだった。しかし、君に出会って…私は気づいた」
太宰は拘束されたまま中也の元まで歩き、中也の前で跪いた。
太宰 「なんて美しい…可愛いらしいんだ…私の嫁にならないかい?」
中也 「……は?」
太宰 「水蓮の花の如く、儚く、そしてなんて可憐で可愛らしいんだ…!私、中也のことが好きだ。中原中也ではなくて、太宰中也にならないかい?」
太宰は一目惚れした。
必ず、かの邪智暴虐の王を手に入れる、自分だけの嫁にすると決意した。
続く…かも?
ではグッド・バイ
コメント
9件
最初タイトル見たとき真面目に笑ってしまった……wwwww😇😇 磁石師匠の文才という才能が全て組み込まれた小説!!!!!神!!!! え………太中と芥敦も含まれてるし最高過ぎません!?!?!?✨💗💗 最後に太中ぶっ込んでくるのと相変わらずの織田作の事になると走るのが速くなる太宰さん……走れ!!!!!!!
何時の世界線でも太宰は中也に執着を持つ運命だし中也は太宰さんに絡まれる運命なんだね...最高すぎでは...🤦♀️💕 てかもう走れメロスと太中、芥敦をここまで合わせれたのほんと天才すぎませんか!?違和感とかないですし!!✨めっちゃ面白いし尊かったです~~!!👊💕
え、考えが天才!すごい! よく思いついたな〜… うちこんなに実際の物語は忠実に再現出来ないぞ!?