一目惚れだった。
あんな感情を抱いたのは、初めてだった。
「行ってきます」
そんな当たり前の事を言い、家を出る。
今日は入学して初の登校日。
クラスが同じ仲良い人はたくさんいた。
でも、違う学校の人が多くて不安が勝ってた。
ザッザッザッザッ。
自然と足取りが早くなる。
楽しみなのか、不安で早く着きたかったのか。
そこは全く覚えていない。
ちょうど折り返しに来た時
左の道から男子が降りてきた。
その子はゴミ袋を持っていて、いかにも
「優しいかっこいい子」って感じだった。
そんな事を思っていたら
彼と目が合った。
正直、思考がぐるぐるしていた。
なぜこっちを見ているんだろう…と。
そして彼と少し目を合わせた後
彼は目を逸らし、同じ道を進んで行った。
僕は、彼の後ろを通って行った。
何気ない感じで、正門で友達に会う。
「おはよー!」
「おはよう。」
あの気持ちを1回閉めて、友達に挨拶した。
「何?なんかいい事あった?」
「え、なんで?」
「いや、何となく!」
「なぁんだ。何もないよ。」
本当はあったけど。
そして教室に入る。
入ってすぐに誰か近づいてきた。
あの彼だった。
「君、同じ道だったんだね。よろしく。」
その時、心臓を撃ち抜かれた気持ちだった。
凄く痛かった。でも、悪い痛みではなかった。
すぐに僕は気付いた。
と。
でも、想いは隠していた。
本当に
この気持ちが正しいか分からなかったから。
それでも彼は、アピールしてくる。
何だろうと、毎回思う。
これが、彼とあった話。
コメント
4件
うわぁ.........リア充願望が.........