〜〜…、〜……?
何か声が聞こえる。
意識を向けていない所為か、話の内容は聴き取れない。
しかし、1人の声しか聞こえないので独り言のようだ。
それも男の声。
どうにか聴こうとしても何故か全てがぼやける。
〜〜……〜…!
🇪🇸「ん……?」
🇬🇧「…ッ!スペインさん!!!」
部屋に1人の男の声が響く。
辺りを見渡すとLEDの長細いライトの付いた天井と、見慣れた壁。
そして珍しくシルクハットを外したイギリスがいた。
額には汗が浮かび、頬が少し赤くなっている。
自分はというと、長いソファーに寝かされていたようだ。
時計を見ると会議が終わってから10分ほど経っている。
しかし、その10分間の記憶がまるで無い。
🇬🇧「どうしたんですか!?
いきなり倒れて……。」
あぁそうか、倒れていたのか。
通りで記憶が無い訳だ。
体を起こしながら
🇪🇸「………寝不足…かな……。」
🇬🇧「寝不足!?寝不足で倒れるって……一体何時間寝てるんですか!?」
🇪🇸「最近は…あまり寝れていなかったな……。
寝れていても仮眠程度だったと思う…。」
改めて自分の生活を振り返ってみるとこんな状態で外に出たのが間違いだったと思えてくる。
視線がストレスで怖くて堪らなかった。
そのせいか夜も寝付けなくなってしまった。
睡眠薬を処方してもらうのも手かと考えたが面倒臭くてまだ買えていない。
倒れるのも納得だ。
少し無言の間が流れる。
イギリスがすぅ、と息を吸ったかと思うと
🇬🇧「いい加減にしてくださいッ!!!!」
声を張り上げスペインの瞳を見つめる。
突然の大声に驚き、少し体が固まってしまう。
イギリスは怒るときもあまり大声は出さない印象だったため、これには少し驚いた。
彼の表情は心配と怒りが混ざっている。
🇬🇧「自己管理くらいして下さい!!!
どれだけ心配した事か……ッ。 」
彼の痛々しい表情を見ると罪悪感が生まれてくる。
🇪🇸「ごめん、イギリス。
今度からはちゃんと健康管理するよ。」
イギリスを落ち着かせようと、軽く微笑みながら言う。
イギリスは深くため息をつき、
🇬🇧「…さ、帰りましょうか。
心配なので家まで送りますよ。」
🇪🇸「ありがとう。」
「あーあ、他の人と触れられちゃねぇ。」
青空の下で肘をつく。
ベランダに置かれた机には紅茶が一杯。
柵の向こうにはチューリップ畑が見える。
美しい景色に似合わない深いため息をついて足を揺らす。
「よっと。」
椅子から離れ、部屋に便箋とペンを持ってくる。
スペインへ
コメント
2件
待ってました〜‼︎! やっぱり🇳🇱🇪🇸ドハマりしました!! チューリップ畑が目に浮かぶ… 全く平穏じゃないですけど。 心配してくれるイギ優可愛❤︎❤︎ めんどくさいから薬買わなかったスペの心情なんか好きです😍😍😍 🇪🇸「自分の悩んでる事だけどまあいっか。」🇬🇧「こんのお気楽ラテン‼︎💢」 さすがゲルマン。しっかりしてるなぁ… 😊 前回フランスに惨敗したのはなかったことのようになっておる… さすがゲルマン。😊 お互い新年度ですが頑張りましょう‼︎(遅刻)