テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
ーーーーーーーーーーーーーーー
第一章 あなたとあえて
ーーーーーーーーーーーーーーー
6歳の少しだけジメッとした初夏の頃だった。
ママが死んだ。
病気だった。
パパともお姉ちゃんともとっくに別れて、私はひとりぼっちでほかの親族もいなくどうしようもなかった。
本当はパパが引き取ってくれるらしいが、今は忙しくて来れないらしい
病院の方から孤児院に行くように定められ漠然と準備をしていた。
ママは私がおっきくなるほど体調は悪くなっていた。
だからひとり遊びすることの方が多かったから、イマイチ死んじゃったという実感が湧かなかった。
今日は孤児院に行く前日の夕方だった。
噂によると孤児院は相当酷いらしい。
行きたいとも思わなかった。
出来ればお姉ちゃんに会いたい
、、、
なら行かなくても良くない、、、?
そう思ったとたん
パッと家を出た。
何か宛があったわけではない。
何となく逃げ出したいと思った。
家に出てから思った。
どこに行けばいいんだろう。
孤児院があるのはもっと山間部の方だ。
、、、、
なら、、、、
パッと無我夢中で走り始める沿岸部、、、、
そっちの方に走れば、、、!
無我夢中で走った。
度々人とぶつかりかけたがそれでも気にしなかった。
気がつけば人気も少なく、日も暮れかけていた。
あたりはオレンジ色に薄暗く染まっている。
あ〜、、、
どうしよう、、、
お姉ちゃん探せば良かったかなぁ、、、
辺りを見渡すともう町のはずれのほうで公園があった。
見覚えがない。
知らないところだった。
宛もないからそこに行くしか無かった。
公園の中には男の子二人がいた。
怖いからそっと邪魔しないように気配を消しながらブランコに近づいた。
ぼぉ〜っとブランコをこぐ。
あの子たち楽しそうだな、、、
私も今もお姉ちゃんがいたらふたりで遊べたのかな?
ママが元気だったら、、、
ポツンと1人座っているわたしはどれだけ惨めだったのか分からない。
無情にも影だけが伸びていく。
「ねぇねぇ」
男の子の声が聞こえた
顔をあげると同い年ぐらいの男の子だった。
「大丈夫?1人?」
こくんと頷く
「近くの子、、、?」
ううん。と首を横に振る
すると男の子はちょっとだけ困ったような顔をしていた。
「ママ死んじゃった、、、」
ぽつりとそう零してみる。
幼いながらにそんなこと知りもしないほかの人に行ってもしょうがないとわかっているのに
「そっか、、お父さんとかは、、?」
「わかんない。どっか遠いところ行っちゃった。」
男の子は綺麗めなふわふわしたお洋服着てるし、ちゃんとママとパパがいるのかもしれない
「、、家来る、、?」
「おうち、、?」
「うん。」
「行ってもいいの、、?」
「さーもさんなにやってんの?」
ブランコから立ち上がろうとした時1人の男の子に声をかけられた。
私よりはるかに年上っぽそうだった。
「その子どうしたの?」
「パパとママいないんだって」
「そっか」
どこか懐かしげに私のことを見ている
「凸さん。この子おうち連れてっていい?」
「連れてっていいって、、、」
やっぱりダメだよね
お家の子じゃないし、、、
「お嬢ちゃんはそれでいいの?」
「わ、わたし、、?」
「そう」
ぎゅっと最初に声をかけてくれた子の袖を掴む
「い、良いならおうち行きたいです、、、」
「そっか!じゃあ3人で帰ろうぜ」
「い、いいの!」
「もちろん。そういう子達の集まりだからな。そうだ!俺は凸もり。よろしくな!」
凸さんだけが自己紹介をして歩き始める。
「えっと、、、」
「俺はさぁーもんだよ」
「えっとべるって言います」
「よろしくねべるちゃん」
「うん!」
ーーー
家の方に着くとすごくおっきかった。
お庭もあるし何よりおうちが枠の中で何軒かたってる。
お金持ち、、、
なのかな、、?
「あっ!凸にーさもにーおかえりなのだ!」
「あぁボスいる〜?」
ぼす、、?
「パパはもうちょっとしたら帰ってくるのだ!」
「そっか!」
「さもにー隣の女の子は!?」
ぴょこっと狼耳の生えてる赤髪の女の子に話しかけられる
見た目は私とほぼ変わらないが多分私より少し小さい子なんだと思う。
ちゃんとはわかんないけど
「ただいま。みんながここに集まってるとは珍しいな」
いかにもお父さんっぽそうな人が入ってくる。
「ボス!この子いい?」
「いいけど、、どうしたんだ?」
「べるちゃんお父さんとお母さんいなくなっちゃったんだって、、、」
「珍しくさぁーもんが懐いてるんだな」
「そんなんだよ!珍しいっすよね!」
するとぼすと呼ばれてる人は腰を屈めて私と目線を合わせてくる
「たしか、、、べる、、、と言ったな。今日から君はうちの子だ。ここで好きに過ごすといい。」
「い、いいの、、?私ここのおうちの子じゃない、、、」
「それ言ったら俺らもだよなぁ?さもさん」
そう凸さんに言われてこくんと頷いている
「べるねーいらっしゃいなのだ!」
こうして私はここに引き取られることになった。
ーーー
「べるちゃん遊ぼ?」
「うん!」
さもくんは私がここに来てからずっと面倒を見てくれてる
「ほんとさもさんが人に懐くなんて珍しいよね」
そう言ってうたいさんが声をかけてくる
この人は私が初めてここに来たときはいなかったけど凸さんと幼馴染で凸さんがいない間は変わって私たち三人の面倒を見てくれている。
おどろくさんはすごくうたいさんになついてるみたいでべったりしている
「そうなの?」
「あの子、、、人見知りだからね」
「そうなんだ」
そういえばずっと一緒にいるけどさもくんって何歳なんだろう、、、
「ねぇねぇ」
「どうしたの?」
「さもくんって何歳?」
「俺はね7歳かな」
「じゃあお兄ちゃんだ!」
「そっか!」
「お姉ちゃんと年一緒」
「お姉ちゃん?」
「うん。お姉ちゃん。今どこいるんだろう」
「べるさんも大変だね〜」
「うたいさんすごいんでしょ!べるちゃんのお姉ちゃん探してあげてよ!」
「えぇ、、、考えとく、、、」
「絶対だよ!」
ーー
気がつけばもう10歳でこの家に来てから四年が経っていた
たまにさもくんとお姉ちゃんを探しに行っているが全くもって見つかっていない。
どこにいるんだろう、、、
「俺練習棟行ってくるね〜」
「私も行く!」
「べるほんと好きだよね〜練習見るの好きな人そんなにいないよ?」
「いいの!私が見たいだけだもん!」
「じゃあ行こっか」
「うん!」
ーー
さもくんは練習の的から一回も弾を外さないで当ててる
さすが生粋の戦闘要員だな〜
ほんとにかっこいいな、、、
「おっ!べるちゃんじゃん!」
「凸さんいつまでわたしのことちゃん呼びするの!!」
「まぁまぁべるちゃんもやってみる?」
「へっ!?わ、わたし!?」
「そうそう」
そう言ってポンっと初心者用の銃を手渡される
中は思っていたよりずしっとしていて結構重かった。
「ちなみにそれそんなに弾入ってないからな〜」
「嘘!?重いのに!?」
「ほんとほんと」
これいつも持ち歩いてるさもくんとか凸さんって凄いんだな、、、
それに銃だけじゃなくて弾丸も持ってるし、、、
「ほらこここう持ってって、、、さもさん?」
「俺が教える。」
少しだけムスッとしている。
珍しいなぁ、、、、
いつもはお兄さんって感じなのに今はちょっと子供っぽい
ってか子供なんだけど
「そうだな。さもさんの方がしっかりしてるもんな〜」
とからかっているかのように凸さんが言う
すると急に手をヒラヒラさせながら
「じゃあお二人で楽しんで〜」
とだけ残してこの場を去っていくのだった。
楽しんでってなに?
どういうこと?
「えっと、、、」
「とりあえずそれ重いでしょ」
「う、うん」
「試しにこれもってみて」
「で、でもこれ凸さんが初心者用って、、、私さもくんの使って大丈夫なの、、?」
「大丈夫だよ。ちゃんと正しく使えれば使いやすいから」
そう言ってポンっとさもくんの銃を渡された
凸さんに渡されたのより遥かに軽かった。
さっきまでさもくんが使ってたのもあってほんのり熱が残ってる。
「軽いでしょ?」
「うん」
「ちゃんと両手で持ってご覧」
そう言って私に覆い被さるように手を添えてくれてる
さもくんってこんなに背高かったっけ、、、
あと手おっきいし、ちょっとゴツゴツしてる、、、
ちょっと前まで私とそんなに変わんなかったよね、、、?
「べる?そんなに力入ってちゃ上手く打てないよ?」
「う、うん」
しゅ、集中できない、、!
「手前の方の引き金を引いてご覧?」
キュッと引き金を引く
「ひゃっ!?」
反動がすごい
多分後ろにさもくんいなかったら倒れてた、、、
「ちょっとよろけちゃったけど上手く打ててるじゃん」
さもくんが指をさした方向を見るとちゃんと真ん中に命中していた。
「こ、これ私が打ったの、、?」
「そう。上出来じゃん。べるも練習したら?」
「け、けどさもくんがいたから出来たのであって!」
「じゃ、じゃあ俺がちゃんと教えるから!!!」
「、、、ほんと?」
「うん。約束。」
「使えるようになる、、?」
「絶対に。」
「実戦一緒に行けるようになる?」
「うん。」
「やる。」
「じゃあ明日から頑張ろうか」
「うんっ!」
すごく嬉しかった
ーーー
「べるさん本部の書面受け取りに来ましたよ〜」
「しぇいどさん!!」
「今日はいつもにまして上機嫌ですね」
「えっへへ〜はい!」
「えっ、、、書面が作り終わってる、、?」
「偉いでしょ〜」
「い、いや当たり前ではあるんですけど何かありました、、、?」
「べるねーね!いいことあったんだって!!」
「あらおどろくさんこんにちは」
「こんにちはなのだー!」
「べるねーね!さもにーと特訓するんだって!」
「特訓、、?」
「な、なんですぐおどろくさん言っちゃうの!?」
「特訓、、ってなんのですか、、?」
「えっと、、、」
「実戦に出るためのだよね」
「ひゃっ!?さもくん!?」
「べるさん実戦行くんですか!?」
「えっあっ、、ダメ、、?ですか、、?まだ事務仕事もままならないのに実戦なんて考えが甘いですよね、、」
しぇいどさんが攻める意図はなかったのかとても慌ててしまった。
申し訳ない。
「い、いえ止めないですけれども、、、さぁーもんさんと一緒なら何かと安心ですし、、、」
「俺がちゃんと面倒見るもん!」
「さもにーそれ拾ってきたわんちゃんに言うやつなのだ」
「ってあっ!俺そろそろ仕事だ!行ってくる!」
「行ってらっしゃい」
「べるさん」
しぇいどさんがどこかニヤニヤしている
「はっはい!」
「良かったですね」
「な、なにが!」
「さもさん好きでしょう?」
「うぅ、、、」
「べるねーさもにーのこと好きだもんね!」
「おどろくさんまで!」
「まぁ実践にべるさんが来たら騒がしくなりそうですね。」
「貶してる!?やっぱ貶してる!?」
「貶してませんよ?ただ書面のお仕事は頑張ってくださいね?それが私との約束です。」
「は、はいっ!」
「分かればいいんですよ分かれば。それじゃあこの書面の処理来月までにお願いしますね~」
そう言って支部の精算書を置いてこの部屋を後にしていた
ーーー
翌日
待ち合わせの時間に、練習等に行く。
着いた時にはさもくんは何やら準備をしていた。
「あっべる!」
「さもくんおはよ」
嬉しそうにさもくんが駆け寄ってくる。
不覚にもドキドキしてしまう。
好きだなぁ、、、
「はい」
「なぁに?これ?」
「いいからいいから。開けてみて?」
「うん」
さもくんの言われた通りに箱を開ける。
すごいさもくんニコニコしてるな、、、
蓋を開けると、白いクッションの上に銃が入っていた
「こ、これって!?」
「そう。昨日べるが使ったの。まぁ俺のより型新しいやつだけど」
「い、いいの!?貰っちゃって!?」
「えっ?うん。ストック用に持ってたやつだしむしろ使って?」
「ストック、、って、、、貰っていいの、、?ストックなんでしょ?」
「銃はちゃんと使わないとダメになっちゃうからね。まぁストックで買ったていうより試供品だし、、、」
「そ、そっか!」
「俺が使ってるのより軽いし、反動ないからね」
そうコソッと耳打ちしてくる
うぅ、、、
普通に伝えてくれればいいのに、、、
心臓に悪いよ、、、もう、、、
ーーー
練習は1時間ぐらいで終わった
「あっ!ニグさん!お久しぶりです!」
「あっ!べるちゃんじゃん!」
「ニグさんまでまだべるちゃん呼びしてくるんだけど、、、凸さん!」
「えぇ、、、べるちゃんはべるちゃんじゃん。」
「べるちゃんはべるちゃんだよね」
「そういう時だけ仲良くしないで!?」
ほんと仲良いんだか悪いんだか、、、
「まぁまぁ、、、言うてさもさんは呼び捨てしてくれてるじゃん?ね?さもさん」
「お、俺!?たしかに呼び捨てしてるけど、、、」
「ならいいじゃんね」
「いいじゃんね」
もうダメだこの人たち
「べるさん可哀想に。大変だねあそこ2名にいじられて」
「そうなんだよね〜」
うぅ、、、
もはやうたいさんみたいにさん呼びにして欲しいよ、、、
「ってべるさん銃のポーチじゃん。持ってたっけ?それともさもさんかなんかの雑用?」
「ふっふっふっ!見て!!!さもくんに貰った!!」
そういうとニグさんと凸さんが寄ってくる
「ふーん、、、なんかよさそうだね?」
うたいさんと凸さんの反応が薄い
「あれ?これ昨日俺らが探してたやつじゃない?」
そうニグさんがさもくんに話をふる
「へっ!?う、うん」
「ってか昨日のでしょ〜!探すの大変だったんだから〜」
「へっ?けどさもくんストックのだからあげるって、、、」
「昨日わざわざ俺のところ来て探すの着いて来て?ってお誘い来たから探しに行ったんだよね〜大変だったぁ、、、」
「そ、そうなの!?」
さもくんは若干顔が赤くなっている
バレたくなかったのかな、、、
「う、うん、、、だってあんま負担なく使って欲しいし、、、」
実際昨日よりめっちゃ軽かったし、反動も少なかった。
さもくんきっと私のために一生懸命ニグさん連れながら探してくれたんだろうな、、、
すごくドキドキする、、、
「大好きなべるちゃんの為だもんねー?」
「凸さん!?」
ちょっときまりわるそうにしてるの可愛いなぁ、、、
「俺たちお邪魔しちゃ悪いから行こうぜ〜」
そう言って凸さんとニグさんはうたいさんを引きずりながらどこかへ行ってしまった
誰もいなくなったのを確認してからきゅっとさもくんのパーカーの裾を掴む
「べる、、?嫌だった、、?」
「ううん。むしろ嬉しい。その、、、私のために選んでくれてありがとう、、、それに銃ってやっぱ高い、、、よね?」
「ま、まぁ銃はちゃんと経費で落とせるし、、、」
さもくんはそれにと付け加える
「初めてちゃんと使うものだから、俺がわかる範囲で使いやすいものちゃんと選んであげたいから、、、」
なんかこんなに照れてるさもくん初めて見た、、、
やっぱわたしさもくんのことすきだなぁ、、、
「さもくん。」
「な、なぁに」
「ありがとう!!これから練習よろしくね」
ーーーー
ある日のことだった
「さもくんこっちこっち!!」
「も~べるまってよ~」
二人でお姉ちゃんを探しに町の方へ出ていた
定期的に二人でお姉ちゃんを探しに出ている
まぁ見つからないんだけどね~
「それらしき人見つかった?」
「うーん、、、とくには、、、」
そっとかろうじで持っていた幼少期の家族写真をみる
昔のものなので顔とかもぼやけていてあまりよくは見えない
お姉ちゃんは私と違ってきれいなピンク髪だった
染めてない限りすぐ見つかりそうなんだけどな、、、
「名前は覚えてないの?」
「うん、、、もうずっと昔のことだったし、、それにさも君だって妹さんの名前覚えてないでしょ、、、」
「まぁ覚えてはいるけど、べつにわかんなくても調べられるし、、、」
「なんというかさすがだね」
「うん。」
ちょっとだけ気まずい空気になる
家族の話やっぱさも君とはしちゃダメか、、、
「ご、ごめんいや、、、だったよね実家の話しちゃって」
「大丈夫だよ。妹のこと覚えてるかの話したかったんだもんね」
こくんとうなずく
その時だった
ドーンっと遠くから聞こえたおもい音と地面が少し揺れる感覚があった
「今日はもう帰ろっか」
戦争は日に日にエスカレートしていってる
きっとそれは私たちにとっても他人事ではいられなくなるんだと思う。
「うん。」
何もないといいけど
ーーーーーーーーーーーーーーー
約二か月ほどが経ったのだろうか
やけに拠点の方が騒がしかったのを覚えてる
普段は出入りのない、支部の幹部たちもここをひっ切りなしにでいりしていてとても不思議だった
凸さんとうたいさんも例にもれずとても忙しそうだった
私はというとさも君といつも道理特訓していた
「べる。腕曲げないの。軌道ずれちゃうよ?」
「うう、、、」
だってまっすぐだと振動直で来るんだもん、、、
「なんとなく言いたいことはわかるけどだーめ。ほかの銃だと痛い目見るよ」
「はーい、、、」
「じゃあ最後一回だけ。ちゃんとした状態でやってみよ?」
「うん」
「じゃあ俺奥の部屋の的準備してくるからべるはこっちでもうちょっとやってて」
さも君が言いかけた直後だった
「さもさん!!べるちゃん!!俺ら緊急全体招集かかったからここのことは任せた!あとおどろくちゃんのことも!!」
「えっあうん」
「わ、分かった」
しばらくの間沈黙があった
「凸さんたち大丈夫かな」
「ね」
基本こういうことがあるときは私やさも君おどろくさんはお留守番になる
おどろくさんはわかるけどさもくんまでたいきなんだな、、、
まぁきっとまだ子供という扱いなんだろう
組織から大人って扱いになったらこんな風に一緒に入れなくなっちゃうのかな。
「とりあえずやっちゃおっか」
「うん」
ちなみに結果は十発中七発しか当たらず微妙だった
ーーーー
「べる銃かして」
「うん!」
そういってさも君に手渡す
「隣居ていい?」
「もちろん」
ふたりでソファーにすわって話しながら銃の点検をする
この時間が好きだった。
さも君も大事なお役職をもらって前みたいにずっとはわたしといられない
だからこそこの一瞬一瞬が大切なんだろうなと思った。
「ねえさも君」
「どうしたの?」
「凸さんたち大丈夫かな」
「、、、大丈夫だと信じよ」
まだ今の集会の内容はわからない
けど今はいいことだと信じてまとう
私たちにはそれしかできないし。
ーーーーーーー
案外結果がわかるのは早かった
「さもさん、べるさん。」
リビングに二人でいるとうたいさんが声をかけてきた。
「ボスが部屋で待ってるから行ってきな」
あぁあんまよくないことだったんだな昨日は
まぁあんなに慌ただしかったんだからそうなんだろうけどね
「べる大丈夫?」
「うん」
何回かはいったことあるけど緊張するなぁ
ガチャっとさも君が扉を開ける
中にはボスと端の方に凸さんがいた
どちらも曇った表情をしている
「まずは、、、二人はどうだ?仕事とかで困ってることはないか?」
「はい。俺の方は大丈夫です。」
「私もだいぶ書面の扱い方が慣れてきました。」
「それならよかった。特にべるは書面の仕事の裏でさぁーもんとの銃の練習もしているようだしとても頑張っているな」
「ありがとうございます!」
「それでは本題に入ろうか」
一気に空気が変わる
「まずは、、、二人は高頻度で町の方に出ているからわかるだろうけど戦争が激化してきていることは知っているだろう?」
「はい」
確かにこの前出た時は遠くからの爆発音で帰ってきたんだもんね
「それで、、うまいことこの組織は徴兵を回避してきたのだが、、、、」
なんとなくすべてを察してしまった
みんな行っちゃうんだ。
「行かなくてはいけなくなってしまってね。」
凸さんの方をちらっと見ると少しうつむいている
本当は嫌なんだろうな、、、
というか行きたくて行くような人はもうとっくに、、、
「それで、、、ここにのこって今まで道理動けるのは君たちだけだからちゃんと伝えておかないといけないと思ってな。」
「ね、ねぇ凸さん」
凸さんにパスを振る
「う、うたいさんは?」
「あぁうたちゃんはこっちに残るぞ」
「凸もりのいった通り残るには残るのだが基本は私たちに情報の提供などの仕事をまかしてあるからなちゃんと動けるのは二人だけだと思うぞ」
ちらっとさも君と顔を見合わせる
私大丈夫かな、、、
「二人とも大丈夫か?」
私が困っているとさも君が口を開いた
「はい大丈夫です」
さも君は強いなぁ、、、、
「なら安心だな。さぁーもんがしっかりしてればいない間も、帰ってきた後のこの組織も安心だ。」
「そうですね。ボス」
そういわれて二人でボスの部屋を後にした
きゅっとさも君の袖をつかんだ。
強くなれたと思ったのにな。
「べる?大丈夫?無理してない?」
小さい子をなだめるかのように少ししゃがんで視線を合わせてくれる
いつの間にか背もすごく伸びてるし、しっかりしてるし離れちゃったな、、、
「さも君は一緒にいてくれる、、、?」
「うん。大丈夫だよ。絶対に一緒にいるし、、、守るから。」
ぎゅっと抱きしめてくれる。
「大丈夫だからね。」
「うん」
「ココアでも入れてあげよっか!」
「嬉しいけどもう春先だよ?」
「じゃあ飲まない?」
「飲む!」
そういうとさも君がくすっと笑ってくれた
二人で少し手を絡めてキッチンへと向かうのだった。
好きだなぁ、、、、
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
花園奈々
600
#なんでも許せる人向け
うあなにぃみ
597
k@
84