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3 - 第3話: 彼女はいったい…

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2023年04月28日

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怜 side


部活見学会の時、俺は最初に見に来ていた。後で、彼女…早苗が来た。とても明るい人だと、最初は、思った。

だが、部活動初日のこと。

早苗は、明るい人じゃないのだと感じた。

目は感情を映す鏡だ。彼女は表面上は笑っていても、目は笑っていなかった。偽装していることがバレバレだ。乗りたいと言って来た時は、嘘だと思ったが、本気だと分かって、少し、疑問に思った。本当に、明るい人じゃないなら、あんなこと、言う訳ないから。適当に嘘をついて逃れようとしたが、無理やり乗られた。

「重…くな…」

「おい!女子に対してそれは禁句だよ!」

遮られたため、重いと言ったと勘違いされたらしい。適当に合わせてやるか。

「知ってる。」

「私は軽い方だぞ?」

「急に力がかかって重力に負けるんだよ。今は重くない。」

「一瞬なら我慢してよね。」

「つい、声に出るだけ。」

「それでも!」

「そろそろ降りてくれ。」

「はーい。」

明るい人じゃないはずなのに、やってることは明るい人がやること。恥ずかしがる素振りも見せずに。慣れているみたいな…髪に触れられた。

「どうした?」

「髪にゴミがついていたから…」

「そうか。ありがと。でも、急に触られるとな…。」

「うん?」

「少し…恥ずい…。」

「何だって?」

聞こえなかったのか…。じゃあ、言わなくても良いか。

「何でもない。」

そう言ったら、彼女は、何も言わず、ぼーっとしてた。

会話の中で、不自然な部分は何もなかった。目が笑っていなかったのは、俺の勘違いか?でも、今は、なぜ、何かを探しているような感じなんだ?本当に、分からないな。…帰らないと…

「早苗、行くぞ。」

「ごめん。」

「大丈夫。」

早苗は、いったい、何を考え、何を思ってるのだろう?

少し、心配だ。目を離した隙に、どこか、遠くへ行ってしまうような…そんな感じがする。

いつか、きっと、聞くよ。君に、何があったのか、君の、本当の性格で。

人間の根本的な性格は変わらない。どれだけ猫をかぶっていようが、行動やることや性格で理解することができる。

彼女を、知りたい。


早苗、君はいったい……

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