コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
会談を終えたクライスとクリス達は、ハッタン城の外へ出た
クリス「ハッタン王国ともおさらばだな」
メント「またあの砂嵐を通らなきゃなんて嫌ですよ」
メントがしかめっ面で愚痴垂れる
クライス「あぁ、帰ろう。皆の者、出航の準備を!」
兵士「ハッ!」
兵士たちがバタバタと駆け回り、馬車を用意した
キーン!
クライス「うっ!」
突如、クライスの脳に電流が走る
カイラ「…クライス王、聞こえますか?緊急事態です。サダベル学園長とティードが学園を襲撃しています。直ちに帰国してください!」
クリス「どうした?」
クライス「今すぐ帰国するぞ、海賊共が学園を襲撃しているとのカイラから伝言があった、メントお前の強化魔法で船の速度を上げろ、トップスピードだ」
メント「承知しました、我が王よ」
魔術大学校ルーン 中庭
サダベル「ぐふぅ…さすがは水神を操る最強の戦力だ…」
リヴァイアサンはグルルル…とサダベルの腹を噛む
カイラ「選んでください、牢獄にぶち込まれるか、死ぬか」
異世界の魔物は、3つのランクに分かれている
魔獣→神獣→神
神は魔獣と神獣とは力の差がありすぎるため、各国の政府上層部が契約を交わし、戦争の兵器として利用している
だが、カイラが契約しているのは、水神 リヴァイアサンと雷神 イカリ
たった一人で2体の神と契約を交わしている
魔獣や神と契約を交わすには、契約する魔獣や神の合意が必須であり、強制的に契約する手段はない
つまり、カイラは”2体もの神に認められた世界初の人物”である
サダベル「3つ目の選択岐だ。君を殺す!」
サダベルは右手の平をリヴァイアサンの口元へ向けた
サダベル「ブレア!」
ドゴーン!!
リヴァイアサンの顔面が爆発し、衝撃で口を開いた
サダベル「さぁ、始めようか」
サダベルは燃え盛るリヴァイアサンから脱出し、すたすたとカイラへ歩いていく
カイラ「あぁ、さっさとしよう」
サダベル「神獣 ブレアスライム」
サダベルの身体から、青く光るスライムがトクトク飛び出してきた
カイラ「溶岩の…スライムか」
サダベル「ご名答、こいつはただのスライムではない、獰猛な性格で触れた物質を溶かす」
サダベル「人間世界でティードと合流する前に手始めにこの学園を溶かしてやろう」
カイラ「おい!何考えてる!よせぇ!」
カイラ「イカリ!来い!」
ぐおおああ!
空から鬼の見た目をした神 イカリが降臨した
サダベル「もう遅い!ブレアスライム!この学園を溶かせ!」
どばああん!!!
その瞬間、サダベルから出てきた溶岩液体が周囲の校舎に向けて津波のように覆いかぶさった
ぼおっ!と校舎は青く燃え盛り、逃げ遅れた学生たちの悲鳴が占め渡る
カイラ「クソが!結界魔法!」
カイラの周囲に円形のバリアが張られた
大魔術学校ルーン 正門
悠「おい…まじかああああ!」
もはや、学生を一人救う余裕もない。今すぐ逃げなければ
大きな青い溶岩の波が学園を完全に覆おうとしていた
悠「もう一回繋がれ!リンク!」
目の前にゲートが顕現し、俺はすぐに中へ走り込んだ
バシャン!と溶岩が校舎を溶かし、全てを更地に還した後カイラは結界魔法を解いた
カイラ「学園が…」
カイラの目の前には無残にも更地と化した崩壊した学園が広がっていた
アレン「カイラー!」
更地の学園の外からアレンが走ってくる
アレン「カイラ!学生の7割は学園の外に逃がせた」
アレン「残りの3割は…すまない」
カイラ「いいんだ、捕まえずにさっさと殺さなかった僕が悪い」
サダベル「素晴らしい…素晴らしい結界魔法だ…」
サダベルはぱちぱちと拍手を送った
サダベル「そして、この目で雷神を間近で見られるなんて…期待通りだよ、カイラ」
アレン「何が目的なんですか、学園長」
サダベル「人間どもの世界を乗っ取るのさ、そのためにティード海賊団と手を組んだ」
カイラ「聞き飽きた」
サダベル「それ以上の理由も動機もない、これより人間世界へ渡り、まずは日本を火の海にする」
カイラ「ふはは、世界を繋ぐ能力を持っているわけじゃないのに一体どうする気だ?」
サダベル「そろそろだな」
ビュン!とサダベルの背後にゲートが顕現した
レガース「おい!学園長さんよ!迎えに来たぜ!」
サダベル「じゃあな、人間世界が済んだら次はアルタイル王国だ」
カイラ「だったら僕も連れて行ってもらおうかな」
サダベル「は?」
その瞬間、カイラはエスケープでレガースの目の前に転移した
ドゴ!とレガースの顔面を殴り抜けて、カイラは混沌の池袋へと走り込んだ
アレン「走り抜ける!!」
アレンもカイラに続いてゲートへと走った
池袋では既にティードたちが暴れ散らかし、特殊部隊SATと抗争を始めていた
レガース「グバァ!!」
サダベル「私のブレアスライムに手も足も出なかった奴が、この私を止められるとでも?」
カイラ「だって止めなきゃあんたこっち来るんだろ?」
アレン「ぶふっwwww」
アレンは吹き出しそうになったのを手で押さえた