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記憶喪失
切ない
『…』
僕はぼーっと窓の外を眺めていた。
そこから見える景色は新鮮で、何故かモノクロだった。
ガチャ
『?』
この病室のドアが開けられた。
其処には
「ここに居た、」
綺麗なセンター分けの黒髪の青年が立っていた。
顔が整っているなぁ…
「お前さぁ…記憶失くしたってマジ?」
やや焦りながらそう尋ねられた。
誰だろうな。
でも、僕の事を知っている。
『え…あ、うん』
『えっと、ごめん。分からなくて、』
「…も〜、覚えてないの」
怒るぞ、と呟きながらベットの隣の椅子に腰をかける。
『ごめんなさい…その、貴方は一体…』
「…それよりさ、記憶失くなってから何か聞いた?自分の事とか」
『あ、えっと』
『僕は若井、滉斗で』
『28歳、』
『ミセスグリーンアップルって言うバンドで、ギターとして活動してる…らしい』
「まぁ、大体は聞いてるんだね。藤澤から?」
『はい、?藤澤さんから…』
『そして…』
『恋人が…い、て』
『……!』
僕はその青年の顔を見つめる。
「…なんだよ、笑」
『…いや、っ』
『何でも、ないっ…泣』
「じゃあ、何で泣いてんだよ〜笑」
『何で…だろ、』
『なんでか…』
『忘れちゃいけない気がするっ…泣』
「…なにそれ、笑」
その人が立ち去ろうとする。
『待っ…貴方はっ、』
「僕は大森元貴っていうの、」
「ばいばい」
『うぁ…泣』
『大森さんっ…』
『ダメだよ…』
『分かんないっ…』
『忘れちゃいけない…人な筈なのにっ…』
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ごめんなさい!
頑張ります!
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