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「ここに来てなにか変化を感じるか?」
彼女は恥ずかしながらもここ2年の自分自身の変化について風間に話した。
この人たちは何者なのか?本当にカウンセラーなのか?私は病気なのか、医者とか学者には見えないし、不安がよぎる。
「ちょっと外にでるか」
私は風間さんと店の外にでた。体が熱くなる、そして無性に快楽が欲しくなる。。。
息が切れる、、、
「風間さんちょっとまって息が苦しい」
私は風間さんの腕にすがった、そしてそのまま抱きついた。
風間さんは動じずゆっくり私を引き離し手を繋ぎ歩き出す。
「風間さん?」
「こうしていれば少し楽だろう」
私と風間さんは公園のベンチに座った、その間もずっと手を繋いでいてくれる。
「あんたには厄介な霊がついている」
「幽霊?」
「あの店にはそういった霊体が入れない結界がはられている、だから欲情を抑えられたんだ」
私に霊が取り憑いている。。。いつ?どこで?
「身に覚えはないか?」
「全くないです。。」
風間さんは、大都市には無数の霊体が浮遊していて波調のあう人物に出会うと、無差別で取り憑くこともあると言っていた。
「祓うのは簡単だが、祓っても他の誰かに憑いたり、元凶が職場やよく通っているとこだとまた繰り返し取り憑く可能性がある」
「どうすれば。。。」
「一番いいのはそいつを成仏させる事だ」
「風間さんお願いします、私このままだと幸せになれない。。。」
「さっきの話を聞いてる限り毎日苦しいよな、最悪、意志とは裏腹に誰だか特定できない男の子供を妊娠ってこともある」
風間さんは取り敢えず、いつものように出会い系アプリでパートナー探しから始めろという、風間さんは近くで監視してくれるので安心しろと自身をもって言ってくれた。
アキバ周辺、肉体関係で開始する。すぐに返信がくる。
「〇〇ホテルの前に15分後」
「部屋に入って、しばらくしたら部屋番号を教えろ、扉は閉めないよう後から入りスリッパを挟んでおけ」
「わかりました」
私は待ち合わせ場所のホテルに向かう。40代くらいの男性が入り口のところに立っている。
「〇〇さんですか?」
「〇〇さんだね。想像以上に綺麗だから、驚いたよ。早速行こうか」
「はい」
2人はホテルへと入って行った。
40代くらいの男性、容姿はどうでもいい、ただ体は反応してしまう。この人でいいから交わりたいと。
403号室、男性が先に入り、上着をハンガーにかける、私は靴を揃えてるふりをしてスリッパをドアに挟み、中扉をしめた。これで部屋から扉は見えない。
「先にシャワー浴びてもらえますか?私もすぐにいきます。」
「あぁ、わかった。」
男が浴室にはいった、風間さんにすかさず部屋番号をメールする。
裸でシャワーを浴びる男性の姿が曇りガラス越しに見える。私は欲望に心奪われ、服を脱ぎ、浴室にはいる。
男も私の裸をみると興奮して私に絡みつく。これがたまらない、私は男性の手をひきベットへと誘う。満たされたい、もっと満たされたい。
「ガチャっ」
「楽しみのところちょっといいかなぁ」
風間さんが部屋に乗り込んできた。
「だっ誰だあんた?」
「この女にようがある、組の物をくすねた疑いがあってなぁ、あんたも共犯か?」
「ちがう、この女とはさっきあったばかりだ」男は動揺して、急いで服を着出し、慌てて部屋を出て行った。
藤崎はベットに横になり、両足を開き極部を見せ風間を誘惑する。
「やっと正体を現したな」
その言葉に反応して藤崎は四つん這いになり、風間を威嚇し出した。
「出口は封印した、もう逃げれねえ」
風間は両腕を#晒__さら__#した。「この腕をよく見ろ、見れば勝ち目がないのはわかるよなぁ?だから話し合いをしよう」
「なんでそんなに男を求める?」
言葉にはしないが、脳の中に取り憑いている霊体の気持ちが伝わる。
「どんなに生というものを求めても、生き返ることは不可能だ。あんたの思うような簡単事じゃない。」
この欲情霊は藤崎の体を使い男性から生命エネルギーを吸い取ることで生き返ると思い込んでいた。
「生前に後悔したこと、成し遂げれなかったこと、満たされなかったことは、来世にかけるしかないんだ。」
風間の言葉に少しづつだが、理解を示したのか、藤崎の意思の方が増して来た。
恥じらいが強まりベットにもたれ、シーツで体を覆った。
「この世にいても何も変わらない、上に上がらないか?俺が上げてやる。」
藤崎の意思とは別に涙が溢れる。風間が藤崎の頭に手を添え目を閉じた。
この安心感、まるで子供頃、親に抱きしめてもらっていた時のようだ。
風間の優しく大きな手、光に包まれるような感覚。。。
「そろそろ起きようぜ」
「はっ」私は眠っていた。。。
「あんた2時間くらい寝ていたよ」
「ごめんなさい。。」
風間さんは、あの欲情霊を成仏させることができたようだ。たしかにあの火照るような感覚は薄れていた。
「すみません、服をとってもらえますか?」
私はバスルームを指差した。風間はゆっくり立ち上がり、私の服を持って来てくれた。
「風間さん、私記憶が途切れ途切れで、風間さんと、、」
「大丈夫、裸はみちゃったが関係は持ってない」
私は赤面したが、それよりも前の自分に戻れた喜びの方が勝っていた。
そのあと風間さんに駅まで送ってもらった。パラドックス、不思議なお店。
また来ることはないかもしれないが、心に刻まれた長い一日だった。