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_奴らを捕まえろ🥀𓈒 𓏸__
マイクが外へ出ると船に乗っていた乗客がほとんど外へ出ていた
この謎現象に辺りはパニック状態に陥り、前すらもまともに歩けない程だ
それでもマイクは海がよく見える手摺りまで近寄る 下を見るがかなりの高さがある為 船から飛び降りるのは難しいだろう
「飛び降りでもする気か?マイク」
いつの間に横に立っていたのだろうバロインは
包みを取り出し,海に落とした
「安心しろ…船はこのまま動き出す」
バロインがどこかへ行くと同時に船が大きく揺れた
海の個体が溶け始め、海は本来の姿に戻り始めていたのだ
戻り始めた海の道に苦戦しながら、ダレイ達は船へと走っていった
「いくらなんでも戻る時間が速すぎる!!どうなってんだ!」
エイデンが走りながら怒ったように叫ぶ
確かにこれあまりにも早い気がする
所々水に戻り始めている道は先程とは違い進みにくい
「きっとグリード団でしょう!!早くしなければ助ける所か溺れてしまいます!」
行きにくい道を走り抜けながら船の真下まで走りきる事が出来た
「どうやって乗るんだ……??」
「私がやります」
オリビアの返答になにか察したのか,エイデンが青い顔をする
「えっ!!オリビアさん…!そうしたら貴方は乗れないじゃないっすか!!」
「時間がない!船は既に動き出してるのよ!」
じわじわと動き出している船を傍に、オリビアはまず、慌てて止めるエイデンを先に包みの力で浮かせ真上へ放り投げた
「ああああああああぁぁぁ____」
叫びながら飛ばされたエイデンは次第に声が聞こえなくなる
「……あれ怪我しないよな…?」
「……きっと大丈夫です!!力は調節してるつもりですから!」
オリビアがダレイに手を向けるとダレイが謎の力に抵抗出来なくなる
既に周りは海に戻りきっている中 オリビアは覚悟の籠った顔でダレイに一言言った
「…絶対御友人さんを助けてあげてくださいね」
「分かっている!」
オリビアがダレイを宙へと投げ飛ばす
あまりのスピードと味わったことの無い無重力に恐怖心しかない
船の上までたどり着いたと同時に、ダレイはさらに上へと上げられた
「か、加減できてない…!!」
そのまま船の方へとダレイが落ちていく,
目をつぶったその時、着地したところがブヨっと音を立て無事に船に乗り込むことが出来た
横を見ると今にも恐怖で泣きそうなエイデンの姿と床に散らばりまくった柔らかそうな見た目の小包が一面にばらまかれていた
「…怖すぎないっすか…??死ぬっすよ…」
慌てて取りだした為小包は床にバラバラに散らばっていた
急いで拾い集めると同時に、また1人誰かが飛んできた
「ええええっ!?また来たっすよ!!ダレイさん!!」
「!?なら包みを投げつけろお前の仕事だろうが!!!」
「そうでしたすみません!!」
包みを投げると先ほど同様柔らかいクッションになり現れた
そのちょうど真上からシロエが落ちてくる
「イテテテ…オリビアちゃん怖い」
「社長!?」
「話は後!彼を探そう!!」
ザワザワと乗客が見つめる中、ダレイ達はそのまま中へと走っていった
その時にはもう船は完全に動き出していた
「オリビアさんは…!」
「僕が来た時の船を渡してある!」
今更な事だがシロエは足が早い
廊下の中を素早い動きで走り抜け、あっという間に見失ってしまった
「……!社長速すぎるっ…」
細身なのによく動けるものだ
廊下は人混みが騒動とともに消え、人が全く居なくなった
その時に気がついた
「なんだ…?」
走っていたダレイは動きを止め、耳を澄ます
エイデンも彼の動きに気づき後から止まり声をかけた
「ダレイさん早く!社長が迷子になっちゃうっす!」
しかしエイデンの話を遮るようにダレイが質問をした
「聞こえないか,?鈴の音がする」
ダレイの言葉に疑問を抱きながらエイデンも耳をすましている
奇妙な鈴だ,小さく今にも消えそうな鈴の音はここらで鳴ってるように聞こえない、
もっと奥の…上の方からだ
「……え?何も聞こえないっすけど」
エイデンの言葉に確信が着いた
ダレイだけに聞こえる音色はマイクの力が使えるからダレイにしか聞こえないのだ
「マイクだ!こっちだ!」
「あっ…!待ってください!!」
その頃シロエはとある1つの扉の前で動きを止めていた
周りのと同じ柄のごく普通の扉
ゆっくり手をかけ中へとはいると
1人,乗客が奥の方に座っていた
小さな子供はゴホゴホと咳を混みながら入ってきたシロエを見つめた
「お兄ちゃん誰?」
その問いかけにシロエは微笑みながら子供の元へと少しだけ近付き逆に質問をした
「君はグリード団かい?」
こくこく頷くと突然シロエとマロンは四角い空間の中へと移動した
空中ではふわふわ銃口がシロエに向けられている
「船でもし僕達のこと知ってる人が現れたら殺せって命令されてるの」
それを合図と共に並べられた銃がシロエにめがけ発砲された___
「こっちだ!!音が近い!!」
廊下を通り抜け、外へと出る直後だった
「伏せろ!!ダレイさん!!」
背後から銃声が聞こえ、ダレイ達目掛け発砲されたのだ
後ろでは見知らぬ男たちが銃を向けながら立っており、次第には行く方向も妨げられるように現れた
男たちの間から出てきたのは涼しそうな格好をした女…ミジだ
「来ちゃったのか〜…身構えてはいたけど面倒だね。小包持ちもいるし」
「数が多すぎる…」
ダレイが呟くと、エイデンはすぐさま小包を床へと左右に投げつけた
床は一瞬にして氷状になりツルツルと滑りやすい 銃口を向け的確に狙いをつけるのは難しいだろう
「うわっ!めっちゃ滑る!!」
男達が銃をダレイ達に向け発砲をした
しかしエイデンが先程の包みを使いブヨブヨでガードした
それどこか跳ね返り、ミジ達めがけ銃弾が襲う
「きゃあ!!!」
しかしまだダレイ達の前に立っている本来行かなくてはならない所にまだ男達が立っている
「ダレイさん!隙を狙って通り抜けてください!」
煙幕を投げると、何も見えない場所から銃弾だけが飛び交っていた
ダレイは低めに走り抜けながら目の前の男を物理攻撃で退かし潜り抜けた
外への扉を締め、完全に邪魔されないように動きをねじ伏せたのだ
先程船に乗った位置が上から見えることが出来る
人気が全くない場所は船の後ろ部分だろう
壁を伝い中央をめざし歩いていると,次第に銃撃と奇妙な匂いがダレイを囲った
壁にピッタリ隠れゆっくり覗き込むと、正体がわかった
マイクが,激戦を踏み込んでいたのだ
大柄な男はシロエの言っていたバロインという名前で間違いないだろう
そして最後マイクと別れた時に見た後ろ姿と全く同じだ
あの時と同じ殺意を感じる
マイクの腹部は既に撃たれており、それでもバランスを崩す事無く戦っていた
しかし力技に押され、マイクが地面に倒れた時,体制を整える前に男が拳銃を向けた
頭にではなく腹部だ……完全に殺す気はなく、寧ろ楽しんでるように見えた
そんな様子をマイクは痛みに堪えながら,男を睨みつけている
「あの野郎…!!」
ギリギリと力を込めにぎりこんだ拳銃は、腹部を狙っている男の拳銃目掛け、ダレイが2発発砲した
拳銃は見事に命中し、宙を舞った
銃が放たれた方向へマイクが視線を向けると、目がバッチリ合った
「立て!!!マイク!!!!」