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「ただいま。」
俺は誰もいない玄関でそう言った。玄関は電気が消えていてあまりよく分からなかったが、揃えられた靴が一足あったから誰かいるのはわかる。俺はその揃えられた一足の靴の隣で自分が履いていた靴を脱いだ。そして揃えることもせずにリビングの扉を開けた。
ガチャと音を立てて扉が開く。 「あっ!兄さんおかえり!」と、ソファーに座っていた者の声が聞こえる。「、、、あぁ、ただいま。」と俺は返した。そしてカナダの隣に座った。「今日は帰ってくるの遅かったね、何かあったの?」とカナダが聞いてきた。「そうなんだ、実は忘れ物を教室に取りに帰ってたんだあ。」と俺はカナダの質問に答えてる時に日本のことを思い出した。(そういえば、アイツもう帰ったのか?)という疑問が思い浮かんだ。「、、、兄さん、急に黙ってどうしたの?」心配そうにカナダが俺の顔を覗き込んできた。「ううん、なんでもない。」と俺は答えた。「じゃあ、俺部屋に戻るから親父が帰ってきたら呼びにきてくれ。」そう言って俺はリビングを出て自分の部屋に戻った。
自分の部屋に入って鞄を床に投げ捨てて、制服のままベットにダイブした。カナダの前ではいつも通りに過ごせたけど、でも一人になるとどうも日本のことで後悔している自分がいる。(あの時、どうしてキツく言ってしまったんだろう?),(どうして自分は見ず知らずの女の子の話を信じてしまったんだろう?),(なぜ俺は日本を信頼しなかったんだ?)という疑問だって思い浮かんできた。もし、なんの変化もなくこのままだったら日本は、、、日本は、、、
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