…わかってる
わかってるよ
君のやさしさが、私だけのものじゃないことなんて
だったらやさしくしないで、
そう思ってしまう自分が嫌い
きっと、君がやさしくなくなってしまったら、
私は君を、嫌いになってしまうかもしれない
ほんと、自分が嫌になる
君には好きな子がいる
ちがうクラスの女の子
たしか、部活が君と同じだったんだっけ?
いいな、
私も、卓球部に入ればよかったよ
…まあ、いまさら後悔しても
どうにもならない
この、君への想いは
ただ単に、同性愛への謎のあこがれからできたものなのか、
それとも、私は本当に同性愛者だったのか、…
…恋愛的な好き、と言えるかもわからない、この感情
君に伝えるつもりはない
好きな子がいる、ってことはバレちゃったけど、
それが君、ってことは、絶対に内緒
伝えても、叶わない恋だし、
恋なのかもわからないし、
『ねえねえひゅーまちゃん!』
「ん?」
『あの先生、めっちゃ可愛くない!?』
「あー…」
休み時間、
君は私に話しかけてくれる
それ自体は、とても嬉しい
…こんなときに、「君のほうが可愛いよ」とか言える勇気があればいいんだけど、
生憎、臆病で意気地無しな私に、そんな勇気はない
「ね、あの先生ちっちゃくて可愛いよね」
『だよね〜!✨』
君に嫌われたくないから、思ってもいないことを口にする、
…君のほうが、あのおばさんよりちっちゃくて可愛いよ、
『来年もさ、同じクラスになれるかなあ?』
3分間走のときに、君が話しかけてくる
「うーん、どうだろうね…うちの学校、けっこうクラス多いし…」
一緒になりたいなあ…
『来年も、同じだといいね!✨』
「ッ!」
…そんなこと言われたら、
期待しちゃうじゃん
「そうだね、」
『んふふ、✨』
…可愛すぎだろ、
授業中…
「…スタスタ」
『あ!ひゅーまちゃん!✨』
…なぜ気づかれた
「お、芽衣(偽名)じゃん!どーしたの?」
『んへへ〜✨』
『なんかね、足だけでひゅーまちゃんだ、ってわかったんだよね✨』
天才かよ、
「すごいね、w」
『まあね✨』
はい可愛い
「あ、掃除しないと、」
『そうだね!』
[ねえねえ芽衣〜]
君とふたりで歩いていたら
知らない女に話しかけられた
『あ!波瑠(偽名)ちゃん!どーしたの?』
[あのね!〜〜〜…]
「…」
「ごめん芽衣、ちょっと先行ってるね、」
『え?あ、うん!バイバイ!ニコッ』
…君はみんなの人気者
陽キャ、ってわけじゃないんだけど
友だちがたくさんいる
きっと私は、その大量にいる友だちのうちのひとり、…
…わかってるけどさ、
こうやって、目の前で見せつけられちゃうと
これが現実なんだな、って理解してしまう
…まあ私は、
君となかよくできるなら、友だちでもなんでもいい
特別になりたい、なんて
贅沢言わないからさ
見捨てないでほしい、
君と一緒にいれるためなら、この想いも押し殺す
こんな感情捨てるから、
だから
これからも、“友だちとして”、よろしくね、
コメント
7件
小説にして欲しいくらい好き(((( かっこいい
好きな子がいるのいいねぇ! ぼく恋愛対象居ないからなぁ… それでもこう、なんていうんだろ? なんか、そう、うん! 心の中でも自分の心に正直なのかっこいいね!
ぜんぶ、実話だぜい☆