テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
1件
お疲れさま〜!第2話、めっちゃよかったよ🥺💕 熱で弱ってる司波くんが普段のツンツンとちょっと違ってて、そのギャップにキュンときた…!縦人くんの騒がしいけどちゃんと心配してるとこ、地大くんの優しく冷静なフォロー、三人のバランスが絶妙すぎる😭🙏 焼きそばパン二個買えた話とかマジでどーでもいいのに、それがまた青春って感じで最高でした…!続きも楽しみにしてますね🌸
513
炭酸@サイダー🌠💙🎧️
2,005
星乃桜※宿題は敵
3,019
#仁瑠衣
こお
4,348
昼休み。
教室の後ろの席で、司波仁は机に突っ伏していた。
「シバ〜!」
聞き慣れた声が近づいてくる。
「なあなあ、聞いてや!」
「うるさい。何だ」
「今日の購買の焼きそばパン、最後の一個を俺が手に入れたんや!」
「そうか。よかったな」
「しかもな、これを見てくれ!」
縦人が誇らしげに掲げたのは、焼きそばパンだった。
「……それがどうした」
「実はこれ、最後の一個やと思うやろ?」
「さっき聞いた」
「ところがどっこい!」
「どっこい?」
「二個買えたんや!」
「最後の一個とは」
「知らん!」
「知らんじゃないだろ」
いつも通りのやり取り。
けれど、仁の声にはいつもの鋭さがなかった。
縦人は首を傾げる。
「……シバ?」
「何だ」
「お前、今日静かちゃう?」
「いつも通りだ」
「いや、いつもなら俺の話を三回くらい遮っとる」
「自覚があるなら黙れ」
「ほら! いつものシバや!」
「うるさい」
そう言って、仁は再び机に顔を伏せた。
縦人は焼きそばパンを頬張りながら、隣の席に腰を下ろす。
「……なあ、シバ」
「今度は何だ」
「顔、赤ない?」
「気のせいだ」
「ほんまに?」
「しつこい」
「ほな、これ食べる?」
「いらない」
「半分こしよや」
「いらないと言っている」
「……あ、もしかして」
縦人が仁の額に手を伸ばす。
「熱あるんちゃう?」
「触るな」
その手を払おうとした仁だったが、動きが少し遅れた。
縦人の表情が変わる。
「……シバ?」
「何だ」
「お前、めっちゃ熱いやん」
「大袈裟だ」
「テンメー!」
教室の窓際で本を読んでいた大地が、ゆっくり顔を上げる。
「どうしたの?」
「シバが熱い!」
「それは大変だね」
「いや、もっと驚けや!」
「縦人が騒いでいるから、何となく予想はしてたよ」
「俺のせいちゃうやろ!」
仁は額に手を当てた。
「……二人とも、声が大きい」
「ほら、やっぱり具合悪いやん」
大地が近づき、仁の顔を覗き込む。
「仁、保健室に行こうか」
「必要ない」
「必要あると思うよ」
「少し休めば治る」
「その『少し休めば治る』何回目や?」
縦人の言葉に、仁は黙り込んだ。
「……お前に言われたくない」
「何でやねん!」
「普段の行いを振り返れ」
「俺は健康優良児や!」
「焼きそばパンを二個食べた人間が言う台詞ではない」
「関係ある!?」
大地は二人のやり取りを聞きながら、くすくす笑った。
「ふふ。じゃあ、今日は僕の言うことを聞いてもらおうかな」
「大地まで……」
「仁、保健室に行こう」
「……分かった」
縦人が目を丸くする。
「えっ、俺のときと態度違わん?」
「お前の言うことを聞く理由がない」
「ひどない!?」
保健室。
仁はベッドに横になり、額に冷却シートを貼られていた。
「熱、結構あるね」
養護教諭にそう言われ、仁は小さく息を吐く。
「……すみません」
「謝らなくていいのよ。今日はゆっくり休んでね」
先生が出ていくと、縦人がベッドの横に椅子を持ってきた。
「いや〜、まさかシバが倒れるとはなあ」
「倒れてはいない」
「ほな、今すぐ立ってみ?」
「……」
「ほらな!」
「うるさい」
大地は近くの椅子に座り、持ってきた水を仁の手元に置いた。
「仁、飲めそう?」
「ああ」
「無理しなくていいからね」
仁が水を飲むのを確認して、大地は微笑む。
「縦人も、少し静かにしてあげてね」
「えー、俺そんなうるさい?」
「うん」
「即答!?」
仁が小さく笑った。
その様子を見て、縦人は少し安心したように肩の力を抜く。
「……まあ、今日は俺が大人しくしたるわ」
「最初からそうしろ」
「病人のくせに偉そうやな!」
「お前がうるさいからだ」
大地は二人を見守りながら、そっとカーテンを閉めた。
いつもは二人の間に入って仲裁することも多いけれど。
こうして言い合いができるくらいなら、きっと大丈夫。
「二人とも、仲良しだね」
「「どこが!?/…どこがだ」」
声が揃った。
大地はまた、楽しそうに笑った。
しおりをはさむ
前へ1 / 4 ページ次へ