テラーノベル
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隊長視点。
濡れた路地の静寂の中、晴明くんの瞳に映る僕の顔。
焦りと絶望が混ざったその瞳が、
僕を見つめている。
最高だ。
路地裏の空気は、まだ鉄の匂いが残っている。
晴明くんは小さく震えながらも、僕の事をまだ突き放さない。
………ふふ、もう完全に堕ちてる。
「……隊長さん……」
声が震えている。
でも、その瞳は僕だけを見ている。
涙がボロボロ出てる。
肩を大きく震わせながら僕を見ている。
神様みたいだった晴明くんが、
今、僕に縋っている。
『うん、もう大丈夫だよ』
柔らかく微笑む。
僕の心の中では、熱い喜びが膨らむ。
これで、君は僕だけ。
僕だけを見てくれるでしょ?
「ね…ぇ……?どうしよ……?」
「…僕、何で…どうしたら………!」
晴明くんは、縮こまり、
僕の足に捕まりながら言う。
必死に僕に縋るその姿を見て、胸が高鳴る。
………まるで、僕が神様になったみたい。
雨に濡れた路地、血の匂い、震える手。
すべてが、僕たちを共犯として結びつけている。
神様から妖怪に堕ちた僕みたいに。
晴明くんも、僕のところまで。
一緒に堕ちたんだ。
それが何より、嬉しかった。
晴明くんが落ち着いてきた頃。
『おいで。
帰ろっか。』
僕たちは何事も無かったかのように路地に出た。
晴明くんはずっと震えてて、
僕の腕をぎゅっと掴んでいる。
僕は微笑みを浮かべた。
晴明くんは神様みたいだった。
でも今は、堕ちたんだ。
「……隊長…さん…」
そして、
晴明くんからしたら、
今度は僕が神様みたいに見えている。
縋り付く存在に。
それでいい。
晴明くんが僕に縋る。
そばに居る。
それで十分。
夜の路地に二人の影が伸びる。
濡れたアスファルトに、二人の足音だけが響く。
神様みたいだった晴明くんは、もう僕の手の中。
……これからは、僕だけを見てくれる。
コメント
2件
めっちゃ隊晴尊かったです…!題名の神様みたいだったって言う過去形だったのは晴明が隊長みたいに神様が人をやっちゃって、妖怪堕ちみたいな事になるって言う事だったんですね!天才過ぎました!最後まで書き切ってくださりありがとうございます!!お疲れ様でした!