甘味料なメープルさんです。
ほんとに語彙力が無いです。
誰か語彙力を下さい
注意
おらおんで物語は書かせて頂きます。苦手な方は右回れでお願い致します。
自殺,腐向け要素が含まれてます。
文の表現がおかしい事が多々見られます。
口調もまだ把握しきれていない部分があります。
ご本人方とは一切関係が御座いません。
それでもいい方は続きをどうぞ。
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橙色に染まった空を2人で眺めながらゆったりと座っている。全てを終わらす日。こんな日にでも風は鬱陶しいほどに僕らに対して音を立てながらぶつかってくる。
「今日で終わり…だね。」
そう悲しげに目を伏せる彼は夕焼けに照らされていて頬を少し赤らめているように見えてこの世のどんなものよりも美しく瞳に映った。
「そう考えるとなんだかあっという間だったなあーそう思わない?」
自分でも素っ頓狂な声だなと思いながらも彼に問いかけると「そうだね」と当たり障りのない返事が返ってくる。変に明るく接しないと悲しみで胸がいっぱいになりそうだ。
「……」
「……あのさぁ…この手必要?凄い…あの、恥ずかしいんだけど」
彼の手に僕は自分の手を重ね指一本一本間に自分の指を挟む。なんて小難しい言葉を使っているが要するに恋人繋ぎってやつを彼と僕はしている。
真っ赤に染まる彼がみたいからなんて言ったらすぐ離されちゃうだろう。
だから…
「最後だから…いいじゃん?」
「んん……軽いなぁ」
少し眉間にシワを寄せてそう返される。そんな表情も可愛いねなんて言いたかったけど、多分不機嫌になるだろうからなにも言わないで僕は彼の頭をぽんと叩く。
もし今、幸せですか。なんて問いかけが来たら、自分でも分からないけど、「幸せです。」なんて返すだろう。1番愛する人との死を選べるのに。不幸なんて言う事は有り得ないだろう。
「あー来世とかあったらいいなー」
「そしたら僕が逢いに行くよ」
「んふ。おんりーったらイケメンだなー」
不意に笑みが零れてしまった。ただの世間話だったんだけどそんな真剣な表情で返されちゃって。何だかすごく温かい気持ちが零れそうなほど心に溜まる。
「おんりー。」
「分かってるよ。一緒に逝こうか、おらふくん」
不安になっちゃって問いかけるとおんりーは優しく微笑んでくれる。このままずっと2人でいれたらいいのに。この時間が永遠、過ぎなきゃいいのに。
…なんて考えは捨ててしまおう。こんな考えを持っていると死というものが怖くなってきそうだ。現実とかけ離れた存在が目の前に居る。その様子がただただ怖い。
「おんりー。」
「ん、……っふ」
「んん……っ冥土の土産!!好きだよ!」
「…僕もだよ。」
僕は彼に軽く接吻を行う。カサついた口が変に愛おしい。ああ駄目だ。彼と2人でずっと一緒に居たい。ここから離れたくない。彼の笑みがただただ好きなだけ。彼の真剣な表情が好きなだけ。
ただ好きになった人が同性なだけ。
息苦しい世の中だなっていつも思う。
でも
「おらふくん逝くよ?」
「……うん!!」
「「せーのっ!!」」
ぴょーんなんて可愛らしい効果音が着きそうなジャンプ。浮遊感が身体全体に押し当てられる。足の感覚がどんどん薄れていって…走馬灯というのか全てがゆっくりに見える。さっきまで遠かった物がだんだんと近づいてくる。
「……っふくん……すき……っ!!」
「っ…ぼ…くも!!すき!!」
口を動かくのもただ疲れるけどこれを発しないと最高の最期に出来ないから…なんて、最大の別れのように感じちゃって
「っわ!!ぼんさん!!そっちお願い!」
「え!?なにが!!」
「上見て!!」
そんな声が聞こえた気がしたあとはもう僕は……
………
…
気づいた時には僕は変に暖かみのあるベットに寝かされていた。布団なんか掛けてあって目の前には3人。僕が起きた事を確認するや否。
「あー起きたぁ……良かった…」
「おお!!良かったああああ」
「良かったっすねぇ。てか2人とも馬鹿力って奴っすか?凄いっすねー」
「はー?馬鹿って言う方が馬鹿なんだよばーか!!」
「そういうぼんさんこそ馬鹿なんですよ!!」
「しょーもない喧嘩しないでほら!!」
騒がしい。金髪の何故か半裸の男は変に安堵を示して、黒髪のサングラスの男も容姿の割には子供みたいで、軽い口調後輩みたいなサングラスを掛けた豚も居る。
なんなんだここは。
天国か、なんて考えたいけどどう考えてもただの部屋に寝かされているだけだ。
……もしそうなら一緒に飛んだ彼は?
「……おんりー!?」
不意に頭の中にポンと出てきた単語を僕は叫ぶようにして発する。周りの3人は少しビクついてから金髪の男が
「あのメガネの子かな?あの子はあっちで寝かしてるから。」
「……あ、…どうも」
自分でも愛想が悪いとかは思うけど軽く返事を返す。多分だけどこの人達に助けられたのだろう。2人の自殺行為が全てパーになってしまったのは、でも心のどこかで安心したなんて気持ちが湧き上がるからその心を見なかったことにしたい。
「てゆうか君の名前聴いてなかったなー僕は
ドズルって言うんだけどね」
「ぼんじゅうるでーす!!ぼんさんって呼んでなー」
「おおはらmenっす。気軽にめんとかで良いっすよ」
「おらふ…です。おらふくんって呼ばれてて」
「へーよろしくねおらふくん!!」
馴れ馴れしい様子で語りかけてきた。別に語りかけて来ただけだし無視すれば良いんだろうけど何故か無視出来ずに無愛想だが言葉を漏らしてしまう。
「それよりも…おらふくん達自殺しようとしてた?」
「直球ですね…そうですよ」
金髪の…ドズルと言う人はド直球に自分達がしていたであろう行為を何の躊躇いも無く尋ねてくる。変な人だなと思いながらも僕は冷静を装い、彼に向かってそう軽く返す。
「なんで!?」
「んー…内緒です。」
「えーケチー」
少し悩む様子を見せながらも僕は内緒という道を選んだ。どれだけこの人達がお人好しで僕達を助けてくれたとしても同性が好きで、変に自分達に酔って自殺を選んだ。なんて話す事多分
いや絶対話せない。
「……あの、おんりーの所に行かせてくれませんか?」
「身体痛むかもしれないし…まだ安静にしといた方が良いんじゃないかな…」
「ドズさんったら真面目だねー。ちょっとぐらい良いんじゃないの〜?」
僕としても彼に逢えるのだったら安静にしている場合では無いし、痛みなんて関係ない程に彼に逢いたいという気持ちが疼く。ぼんさん?の言う通りドズルと言う人はかなり真面目だ。
「俺も良いと思いますけどね〜。」
「え、めんまで?うーん…身体が痛かったら直ぐ言ってね?おらふくん」
「……はい。」
本当にこの人達はドが付くほどに親切だなと思う。見ず知らずの人に対してこんな行いが出来るのだろうか。もし、本当にもしもの話だけど、この人達が自分達の身内に居たら
何か変わっていたのだろうか…。
なんてただの妄想をする暇なんてない。3人は自分に対して「大丈夫?」なんて声がけしながらも茶色の重苦しい様子の扉をギィという音をたてながら開く。
その先には大きな廊下が広がっていた。ただの一軒家にしては広くて、扉も目視出来る所では軽く5個は超えている。そんな扉を1個1個越えていき、遂に目の前を歩いていた3人がピタリと止まり、こちらを振り向いて
「さ、着いたよ。」
「いや〜起きてたら良いねぇ」
「そうっすね〜」
そんな軽い話を済ませてドズルは先程のような重たそうな雰囲気を醸し出している扉を少し慎重に音を建てないようにしながら開く。
中には先程自分が寝かされていた部屋の様なものが置かれており、ベットの方に近づくと彼が何事も無かったかのようにぐっすりと眠っている。
「おんりー……」
安堵のため息を吐き出しながらも僕は彼の名を不意に漏らす。良かった本当に、もし彼が怪我をしていたら、悲惨な状態で苦しそうにしていたら。それこそ死んでしまうかもしれない。
「やっぱり目を覚まさないなー。」
「そんなすぐすぐ目を覚まさないでしょ」
「そっすよ、ぼんさん。」
「なんで2人してそんな責め立てるんだよ!!」
「……んふ。」
安心感からだろうか。彼が近くに居るからだろうか。この3人の話を聞いていたらふと笑みが零れてしまった。自分でもびっくりして口を自分の手のひらで抑えつける。
でもそんな事は意味無かったかの様に3人はこちらを向いて爛々とした瞳を向けてくる。そしてそのまま口々に喋り出した。
「おらふくん初めて笑ったんじゃない!?」
「やっぱぼんさん笑えますもんね〜」
「馬鹿にしてるでしょ!!めん!!」
「ちが、ほんとに…」
自分でも言葉を出そうとするが動揺で文章も作れずにただ思い立ったものをポンポンと声に出す。駄目だ。本当に気恥ずかしくて多分顔が真っ赤だろう。頭に熱が溜まっていく感じがする。このまま音でもなってしまうのではとかそんな事考えてしまう。
本当に駄目だ。このまま此処に居たら今までの選択が馬鹿らしく感じてしまう。なんで僕はあんな選択を選んだんだ。自分はなんでこの人達から避けようとしてるのだろうか。
…いや。問いかける必要も無い。ただ怖いんだ。全てを捨てて彼の為に尽くして。そんなボロ雑巾みたいな人生を終わらせようと思って2人で飛んだのに、それまでもが失敗に終わって。
そして目覚めた場所が本当に平和で、苦しかった事も否定された事も。全部が全部無かった事になった気がして、僕はこのまま何処で何をすればいいのだろうか。
僕は…
どしんと音をたてて僕は地面に座り込む。
「おらふくん!?大丈夫」
「え、どうしたん」
「大丈夫っすか??」
「っはは…っーあははは!!」
自分の生きている意味が分からなくなると笑いが出てしまうのだろうか。とっても惨めで、さっきまで歩いていた自分の足腰は、考え過ぎたせいで力が抜けてしまった。
3人は本当に何も分かってない様子で狼狽えている。僕はただ笑いながらも間抜けな声をあげ、涙がポロポロと垂れてくる。冷や汗が止まらない。惨めで、嫌悪感がただただ自分の頭に覚えてきて、
彼との最期もまともに出来ない自分は駄目なんだなんて馬鹿の一つ覚えの様に脳内に反響している。涙が伝って弧を描くように落ちていく。
「ぼ、く……なんで、生きてる…んだ、ろ。」
「怖い…っよ。おんりー…」
恐怖心が頭の中がグルグルする。最初は自ら命を絶つなんて怖くて。1歩が踏み出せなくて。そして失敗したら失敗したで、全てが怖くなって。僕は、僕は
「…おらふ……くん?」
「っ……おんりー?」
おんりー。目の前の彼がいつの間にか目を覚ましていたらしい。彼がまだ起きたばっかなのは分かっている。まだ痛みが生じるかもしれないのも分かっている。でも、でも。
僕は目の前の彼に飛び付くような感じで抱き着く。僕の中の光。おんりーはいつも僕の事を優しく励ましてくれて、可愛くて、時にはかっこよくて、
「お、んりー……ッう……ぁぁ」
「だ、大丈夫!?」
安心感からか、すっかり枯れてしまったと思っていた涙がまた頬を伝ってポロポロと落ちていく。彼は僕を宥めようと優しく背中を撫でてくれる。その行為で、また僕はひゃっくりを上げる。
きっと幻滅しただろう。僕はどんなに辛くても彼の前では絶対に泣かないようにと心に決めていたのに。目の前で惨めに泣き喚いて。…喉がヒリヒリと痛む。
「…おらふくん。」
「…ッなぁ…に?」
「僕さ…本当は死ぬのもおらふくんから離れるのも全部全部怖かったんだ。」
「…ねぇ。せっかく生き残ったんだしさ…逃げちゃおうよ…?」
「ぇ……」
「……ッうん…」
まさか、本当にまさか。僕と彼は全く同じ事で悩んでいたらしい。思考も一緒で、ただ嫌われたくなくて。彼の為に死を選んだ。選択肢を本当に間違えてしまったんだ。
抱き着いていた手をもっと強くする。彼のほんのり冷たい体温がジワジワと僕の体温と同化していく。僕は…いや、僕らはなんて大馬鹿者だったのだろう。
「……おん、りー…」
「…なぁに?」
「僕らって……ッ幸せ…だったん…だね。」
「…そうだね。」
寂しげな表情を浮かべる訳でもなく、苦しげな表情を浮かべる訳でもなく、彼は気持ちいいぐらいに笑っている。僕もひくひくと涙を流しながら不器用に彼の真似をして笑う。
先程まで冷たいと感じていた彼の体温はすっかり暖かくなっていて、このままずっと2人で居れたらいいのに。このまま一生居れたら良いのに。
「……あ〜その、えーっと…良かったね?」
「ぼんさん感想下手ですね」
「なんて言えばいいか分からないじゃん!!それよりめんでしょ!!めっちゃ泣いてるし!」
「〜っるさいですよ!俺ほんとこういうの弱いんですから!!」
3人からのその声で僕は不意に笑ってしまう。目の前の彼は少し困惑混じりで、僕にそっと耳打ちをしてきて、
「えーっと……この人達誰……?」
「助けてくれた人達だよ。金髪の人がドズルさんで、サングラスの人がぼんさん。後輩みたいな豚さんはめんって言うの。」
「へぇ……」
素朴な疑問が投げかけられて僕は彼にその質問を返す。確かに彼は起きたばっかだし、何も知らないに決まっている。この3人も、凄い迷惑掛けてしまったな、なんて今更考えてしまった。
「えっと…ドズルさんにぼんさん、そしてめんさん。…ありがとうございます。」
「どういたしまして。」
「おんりーちゃんったら真面目だねー。」
「っ〜全然大丈夫っすよ!!」
びっくりするぐらいに彼は直ぐ3人の前に立ちお礼をしていた。行動力もだが、こういう真面目な所が好きになったのだろう。
しかしこう見るとこの3人は個性が分かれてるななんて感じる。ドズルさんは凄い真面目で、しっかりと丁寧に返す。ぼんさんはその逆で、かなり不真面目だと思う。彼の事もちゃん付けで呼ぶなんて軽いなとか思って。
そしてめんは本当に涙脆いのだろう。ずっと目頭を押さえつけている。しかし、見ず知らずの人の話で泣けるなんて、本当にお人好し軍団だななんて考えてしまう。
「あの〜それでさ?僕ちょっと言いたいことあるんだよね。」
「え?なんですか?」
「僕達ってシェアハウスってやつで一緒に暮らしてるんだよね。」
「そーだよぉ」
「だからさ〜もし良ければ、なんだけど。」
ドズルさんは少し間を開けながらも僕らに質問を投げかけようとしている。本当にこれは夢の中なんじゃ無いかなとか考えてしまう。
「僕らと一緒に暮らさない?」
「っえ。」
「……本当に良いんですか?」
「俺は賛成派〜」
「俺もっすね。まぁ2人が良ければっすけど。」
本当に良いのだろうか。
…僕らには2つの選択肢が今目の前にある。おんりーが言った通りこのまま逃げるか。ドズルさんが言った通りこの家で暮らすか。
なんて選択肢を出したが…選ぶのはもう決まっているだろう。隣に居る彼にそっとアイコンタクトを取り、薄い酸素をすっと体内に押し込み、
「「僕は……」」
あれから早数ヶ月たったらしい。僕は軽く欠伸をたてて、白いソファの上に座り込んでいる。明るい光が差してきて、起きたばっかなのに何故か眠気が襲ってくる。
「おらふくーん。」
「っわ!!びっくりした〜」
「っふふ。ごめんね。」
ひんやりとした手が首元に当たって僕は驚きの声をあげる。その本人は微笑みながら指先で頬を掻き照れ臭そうな表情を出している。
「ん……っあ〜2人とも早いねぇ……」
「ぼんさんが遅いんですよ!」
「そうですよ〜」
「え…〜ひどーい。」
トントンと音が聞こえたかと思うと頭上から声が降ってきた。その声に応じて振り向くと、寝起きで髪はボサボサで、こっちまで眠くなりそうな大きな欠伸をたてる。
ズボラに見えるが、サングラスだけは律儀にしっかりと付けている。僕はぼんさんらしいななんて思い笑いを上げる。
「ぼんさーん。起きたなら朝食食べちゃってくださーい。」
「んん〜あーい。」
「んぐ。ぼんさんったら、遅い、です、よ。」
「食いながら喋るんじゃねー!!」
ドズさんは朝食を作ってくれる。今日はスクランブルエッグとソーセージ。ほんの少しだけ焦げちゃっていたのはドズさんらしいなと思う。
少し前に起きためんも、美味しそうに食べている。本当にこの2人が揃ったら漫才みたいで面白いなとか思う。彼もくすくすと隣で笑っているから。
……僕は見ての通りこの家に住むと言う選択肢を選んだ。彼、おんりーとも1字1句同じ事を言ったからその時は笑いが起こったはず。そんな昔話でちょっとだけ頬を緩める。
本当に幸せって言うのはこんなにも遠くて近かったんだなって。今更ながら気づいてしまったんだ。本当に長い遠回りだった。
もし、今が幸せですか。なんて質問をされたら僕は名いっぱいの笑顔でこう言うだろう。
「もちろん!!」
メープルさんです。
短編集って書きましたが普通に7000字超えてしまいました。
書いてると楽しくなっしまうんですよね。
文章力は無いですが…。
コメント、リクエスト等頂くと嬉しくてメープルさん飛び跳ねます。
コメント
2件
初めてのコメ失礼します。情景描写が美しくて思わず泣いてしまいました。主様が良ければ個人的に続編希望です!