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冬。クリスマスの音色と光が灯りだす11月中旬。彼と関東で会えるのはこれで残り2回になっていた。
イベントの時期になると少し先走ったように雰囲気を作り出すのは日本の癖だろうか。
クリスマスまでまだ1ヶ月あるのにツリーへは光が灯り、そしてクリスマスマーケットも賑わっている。
日本に先走ったという言葉を向けたが
イベントの先取りは日本だけでは無いのかもしれない。
11月頃から毎年のように私が惹かれるもの。
それはアドベントカレンダーである。
アドベントカレンダー(小さいお菓子や物語の一説、贈り物が24個のドアに入っているもの。)
12月1日から12月24日まで毎日1つずつ
ドアをあけていくというものである。
そんなアドベントカレンダーの歴史は古く、19世紀初頭には既に存在していたらしい。
クリスマスまでの日を楽しみたいのは、きっと日本人だけじゃないのね。
今思えばジンジャークッキーやシュトーレン、ポルボロンもクリスマス前から楽しめるお菓子がたくさんで世界中の人たちが色んな形でクリスマスを大切にして過ごしているのがよく分かる。
アドベントカレンダーに憧れて8年ついに買う日が来たと彼の横でクリスマスマーケットに売っていたアドベントカレンダーに手を伸ばす。
それ、荷物にならない?
そんな大きいもの。
彼にそんな言葉をかけられそうで隠れて買おうとしていた。
いざ買おうとお店の人に話しかけると
すみません。ここは明日からなんです。と店員さんからひと言。
これは今買うべきものではないと心に噛み締め、来年の私にそのわくわくを譲ることにした。
少ししょんぼりしている私に彼からツリー見て少し商業施設内を探索しようと声をかけてもらった。
ほとんどの店舗がクリスマス仕様で長い時間その商業施設に居たのをいまだに思い出す。
いつか彼とクリスマスを過ごせる日が来るのかな?なんて思うのはクリスマスの雰囲気を一緒に味わったからなのだろうか。
それともクリスマスに浮かれた人たちに私も影響されたからだろうか。
アドベントカレンダーを買いそびれてから1ヶ月と少し。出張の最後の月。
クリスマスの2日前に彼と会った。関東で彼と会うのはこれで最後。
彼はたくさんのイルミネーションを見せてくれた。
高いビルに囲まれた街路樹。
灯るあかりは足元ではなくイルミネーションを見上げる人の笑顔を照らす。
一際目をひいたのはダブルデッカーのレストラン。
イルミネーションをみながら食事ができるらしい。
彼とそのダブルデッカーのレストランの金額を調べて驚いた。
少し特別な日なら良いかもしれないけど少し高いとお互い笑いあった。
その時の私たちは近くのホットチョコレートやビーフシチューも口にせずただ歩いてただみて感想を言っていた。
これでも居心地がいいのは彼となら何でも楽しめる関係だからかもしれない。
このお出かけが終われば次に会える日はいつになるか分からない。
彼への気持ちを無くさないように大切に抱えられるのか確信も持てず、彼にまたいつかと伝え、 改札に抜けた。
彼への恋心をアドベントカレンダーにできるなら何日分なのだろうかそしてそのドアの先に彼は居るのだろうか。
来年のクリスマスにもまた彼と話せているだろうか。
そんなことを考えながら私は地元に帰るんだ。