コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
最近の困りごと
ネタがどっか別ジャンルに行くし、書こうと思ってつまづき、結局書けずじまいの放置が多い
ほんと困っちゃいますよね…
はい、どうもらくです
果たしてこの小説は2話だけですが、完成できるのでしょうか?
まぁ、一旦書いていきますね
見るに当たって、注意点です
・あくまで、フィクションです
・史実も混じってます
・結構話が黒いです
・旧国は今の国に記憶として受け継がれてます
(例えばイギリスなら、大英帝国時代の記憶があるって感じだし、なんなら同一人物で名前が違うだけ)
それでは…レッツゴー!
「なぁ、イギリス」
会議の終わったあとの帰り道、そう声をかけられた
…聞き覚えのある声だ
「…どうしたんです?」
彼はロシア
最近暴れてる困りものだ
そして、いわば敵のようなもの
息子が特に嫌っているが、自分としては特にどちらでもなかった
昔は助けあったこともあったんだ
だから、別に、どちらでもない
「ちょっと、手貸してくれ」
「…それは、どちらの意味です?」
仕事とかなら、正直貸せはしない
…どうせ戦争のあれこれだ
そんなの手を貸したら、色々な非難がとんでくる、疑問を投げられる
それが大嫌いだ
まぁ、あいにく、私は面倒事には巻き込まれたくない主義なのだ
…だから一人なわけでもないが
だが、物理的に手を貸してくれと言うのなら、それくらいは自分にもできはする
…それでも面倒だが
「…仕事で」
「そうですか。では、これで」
そんな二つ返事を返して、家へ帰ろうと歩き出す
でも、ガシッと手を掴まれた
パシッとはらおうとするが、そう簡単にはらえるわけでもなく、両手でぎゅっと握られて、手を引っ張っても、抜けなかった
「…なんです?仕事は手伝いませんよ」
顔を合わせても、ロシアの表情はやっぱり読みにくい
おそらく、相手からしても、私は同じようなものなのだろう
…無表情だなんて、本当につまらないものだ
でも、なにもする必要がない、諦めた感じが自分にはお似合いだった
…きっと、こいつにも、お似合いだ
もう諦めはついてるんじゃないか?
いくら戦争したって自分の欲しいものは一時的にしか手に入らない
それをこいつも分かってるはずだ
…プライドが、負けだなんて許さない
そんな思いを自分も持っている
いまだに、ずっと
いくらぼろぼろになろうとプライドってのは高くて、傲慢的だ
だから、こいつも、いくら学んでも戦争はやめない
…本当に馬鹿らしい、人間の行動ってのは
…ロシアっていう大国は、自分ってのは
だから、次のこいつの発言に少し感情が昂るんだろう
「久し振りに暴れたくないか?俺と一緒にやろう…なぁ?」
そうやって呼びかけられると昔の自分が戻ってきたいとドクドク、心臓が速く音を立てる
ロシアと共闘だなんてものはしたくない
でも、昔にはずっとずっとずっと戻りたい
あの頃に、あの帝国に、あの世界に…
全部が幸せだったと、過去の自分が囁く
いくら未来の自分が否定しようとも、そんな思いがくすぶる
…当たり前だ、全てが自分のものだった
そんな自己満足に溺れて、快楽の味を覚えたら、もう戻れることなんてない
そういうものだ、そういう生物だ
悪いこともあったかもしれない
でも、それよりも、もっと、支配しているという快楽が幸福感を刺激して、それしか頼れなくなっている
…それしか、楽しみがなくなっている
…でも、自分には否定しか選択肢はない
じゃないと今の自分が苦労するだけだ
今は今、過去は過去だ
ふぅ…と一つ息を吐いて、口を開く
「お断りします。もう、あなたみたいな野蛮な下等生物と関わりたくありませんし、なりたくもありません」
スラスラと皮肉は口から溢れるみたいに出てくる
正直、本気でそう思っているわけではないが
本当は戻りたいと心のどこかで願っている
ロシアと組めば、アメリカだって倒せると心が言っている
でも、するわけには行かなかった
それが、現状の維持になるから
…過去には戻りたいとは言ったものの、
現実に満足しているのも事実だ
それに歴史書を見て思う
自分の選択っていうのは、世界を変えるのと同義だ
少しでも間違えれば、ドン底に落ちるような、これはそんな選択肢だ
もし、手を貸して、負けたら?
もし、手を貸しても裏切られたら?
そうやって考えると、怖くなる
…そんなことが実際にあったから
ロシアは信用できるかもしれない
でも、大陸封鎖令のとき助けたのだって、どうせ、自分の利益のためだ
助かったのは事実でも、それまでになにがあったか、なにを考えてかは不明だ
だから、人間は信用できない
自分でなにもかもやって、未来を掴み取るしかない
いくら阻まれようと、それを超す
それが、今の自分の精一杯だ
…だから、これは断る
そして、もう一つ
「…手を離してくれませんか?」
頭の中の思考から戻ってきて、改めてロシアと目を合わせて、そう言う
…相変わらず、なにを考えてるかは読めはしない
悪意からやってる行動ではないはずだ、 きっと
元から引き止めるために手を掴んだのだろうから
だからこそ、離してはくれないだろうか?
こうやって、されていると逃げ道を塞がれている気分になって、憂鬱だ
そうやって思っていても、ロシアは離さず、自分を見て、ただ無言だった
「…言葉分かりません?あぁ、寒さで頭がやられたんですね…それかお酒で?別にどっちでも、私は関係ありませんし、離してください」
少し、苛立ち混じりで、そう言う
…話さないと気まずいとでも思われただろうか
まぁ、どうでもいい
速く家に帰って、紅茶を飲みたいものだ
「…昔の貸しは?」
やっとでてきた単語がそれか…
こいつは思考が遅いな、いや昔はそれほどでもないし、鈍ったのか…?
そうやって思いながら、さらっと返す
「あれなら、戦いで返しましたよ。それに、前の大戦で手伝ったでしょう」
「…そうか」
やっと手を離される
諦めるのが、遅すぎるだろう
最初から、手を貸さないと言っているのに
「…では、これで。またお会いできたらいいですね」
軽く作り笑いを浮かべて、そんな当たり障りのない言葉を言った
そのあとに、横を通って、家に向かって歩き出した
でも、ふと言いたいことがあって、わざわざ振り向いて、ロシアの方を見る
「…そういえばですけど、うちの息子と仲良くしてくださいね」
ニッと微笑んで、そう言った
ロシアの瞳が少し揺らいで、拳をぎゅっと握りしめたのが見えた
でも、気にしないで、私は家へ歩いていった
…そりゃあ、あんなこと、私が言うべきではない
元々、私とロシアの対立を、私がアメリカに任せただけだ
つまるところ、私のせいで仲が悪いとも言える
…別に、そんなこと知ったことではないが
…早く家に帰って、紅茶を飲みたいものだ
そうやって思いながら、少し早歩きをしていった