ミーン
ミーン
ミーン
ミーン
蝉は真っ昼間から合唱を為ていた
暑ぃ
うるせぇ
黙れ
そう思いながら重い瞼を半ば強引に開けた
手を頭の上に伸ばし、スマホを手に取って時間を確認した
5:06
「五時六分か…」
中学最初の夏休みの日曜日
俺は、のっそりと布団から起き上がった
中学初っ端から一人暮らしをしろと親にど突かれた
怠い、怠すぎる
そんな感情を手で振り払いながら電話をした
相手は近所で中学知り合った女友達の佐川愛香
美しく儚い容姿で、美脚で足も速い、オマケに高身長&好成績でデカイ(何がとは言わないが)と言う全人類の憧れの塊のような彼女は、少し莫迦である
簡単に言えば、考えるより躰が動く
脳味噌躰についてんのかって位に
『はいはーい!』
出た
阿呆みたいに可愛い声を出しながら
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