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古流斬
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#鬱展開
Mist-404
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コメント
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いやもう、イレイダかっこよすぎだろ!! 動けない状態で「届く範囲で斬る」って言い放っての一振り、最高に痺れたわ。グランの「強制執行」も能力の理屈が明確で、ただのチートじゃないところが好き。でも一番グッときたのは「今のお前じゃ勝てねぇ」って言いながら、ソウヤに期待してるあの目の温度差。次はもっと強くなったソウヤ見たいな!
能研・正門前。
静寂。
イレイダとグランが向かい合う。
周囲ではペイン、ラルゴ、アランダ、ネネが距離を取り、その戦いを見守っていた。
ソウヤたちも固唾をのんで見つめる。
グランが静かに笑う。
「なるほど。」
「噂以上の実力だ。」
イレイダは愛刀の柄に手を添えたまま答える。
「世間話をしに来たのか?」
「違う。」
グランは一歩前へ出る。
「お前を試しに来た。」
タジが小声で言う。
「イレイダなら勝てるでござるよな……?」
柚季は首を横に振った。
「油断しちゃダメ。」
「あの人はマスタークラウンの統帥。」
「一番警戒すべき相手よ。」
グランが静かに右手を上げる。
「イレイダ。」
「一つだけ質問だ。」
「お前は仲間を守るためなら、自分を犠牲にできるか?」
イレイダは即答した。
「ああ。」
「当然だ。」
グランは笑う。
「そうか。」
その瞬間。
空気が変わった。
グランの瞳が妖しく輝く。
「なら――」
ゆっくりと言葉を紡ぐ。
「イレイダ、お前は一分間、この場から一歩も動けない。」
世界が静まり返る。
ソウヤは何が起きたのか分からなかった。
しかし。
イレイダの足が地面に縫い付けられたように動かない。
「……。」
無言で力を入れる。
それでも動かない。
「なっ!?」
タジが目を見開く。
「本当に止まってるでござる!?」
柚季も驚きを隠せない。
「これが……強制執行-fieri facias-。」
グランは淡々と言う。
「俺が宣言したことは必ず実行される。」
「それが俺の能力。」
イレイダは小さく息を吐く。
「厄介だな。」
「だが――」
全身に力を込める。
地面に亀裂が走る。
バキバキバキッ!!
それでも一歩も動けない。
グランの額に汗が滲む。
(さすがだ。)
(能力で縛っていても、この力……。)
ペインが笑う。
「今だ!」
ラルゴが巨大な拳を振り上げる。
アランダの人形が一斉に襲い掛かる。
「イレイダ!」
結衣が叫ぶ。
ソウヤも飛び出そうとする。
しかし。
「待て!」
柚季が止める。
「あれはイレイダが何とかする!」
イレイダは動けない。
だが。
静かに愛刀を抜いた。
「動けねぇなら。」
「届く範囲で斬る。」
刀身が青白く輝く。
能力が収束していく。
「――斬光破断。」
刀が振り下ろされた。
次の瞬間。
巨大な斬撃が一直線に走る。
ズガァァァァン!!
大地が裂ける。
空間そのものが切り裂かれた。
ペインは咄嗟に跳び退き、ラルゴは腕で防御する。
アランダの人形は一瞬で消し飛んだ。
「うおおおっ!?」
タジが叫ぶ。
「動けなくても斬撃は飛ばせるのかよ!」
グランも少しだけ目を見開く。
「……予想以上だ。」
イレイダは静かに言う。
「足は止められても。」
「刀までは止められねぇ。」
グランは口元を上げた。
「面白い。」
「だが、俺の目的は戦うことじゃない。」
その視線がソウヤへ向く。
「一之瀬ソウヤ。」
「お前は、いずれ俺のもとへ来る。」
ソウヤは睨み返す。
「ふざけるな!」
その時。
ネネが胸を押さえた。
「グラン……。」
「もう限界……。」
グランは能力の反動でわずかにふらつく。
(精神が……削られる。)
それでも笑みを崩さない。
「今日はここまでだ。」
ペインが舌打ちする。
「もう終わりかよ。」
アランダは壊れた人形を抱え、ラルゴは無言で踵を返す。
ネネはアランダの手をぎゅっと握った。
グランは最後にイレイダを見る。
「また会おう。」
「次は、お前を止めるだけでは済まない。」
黒い霧が立ち込める。
次の瞬間、マスタークラウンの五人は姿を消した。
静寂が戻る。
イレイダの拘束も解ける。
刀を静かに納めると、ソウヤの方を向いた。
「……見ただろ。」
「これがマスタークラウンだ。」
ソウヤは拳を握り締める。
「ああ。」
「絶対に負けない。」
しかしイレイダは首を横に振る。
「今のお前じゃ勝てねぇ。」
「もっと強くなれ。」
その言葉は厳しかった。
だが、その瞳にはソウヤへの期待も宿っていた。