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Mist-404
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n217(エヌ・ニイナ)
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柘榴とAI

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コメント
1件
読了しました…! 第20話、一気に世界観が広がりましたね。黒塗りの高級車から現れた名取惣一、その佇まいからして只者じゃない雰囲気がひしひしと伝わってきました。握手でレイの存在を見抜くシーン、ゾクッとしました…。刹那の凛とした空気感や、夢幻の優しそうな印象もすごくキャラが立ってていい。新たな仲間の登場で、これからの戦いがますます楽しみになりました。続き、静かに待ってます🌙
マスタークラウン襲撃から三日。
能研では壊れた施設の修復が進められていた。
ソウヤはイレイダとの訓練を終え、地面に座り込む。
「はぁ……はぁ……。」
イレイダは腕を組む。
「少しはマシになった。」
「だが、まだ弱ぇ。」
ソウヤは苦笑した。
「厳しいな……。」
その時だった。
能研本部の入口で、見慣れない高級車が静かに停まる。
黒塗りの車から、一人の青年が降り立った。
黒い和装に身を包み、整った顔立ち。
年齢は二十代半ば。
その瞳には一切の動揺がない。
まるで全てを見通しているようだった。
イレイダが小さく呟く。
「……来たか。」
青年はゆっくりと能研へ歩み寄る。
「久しぶりだな、イレイダ。」
「名取惣一。」
イレイダは軽く頷くだけだった。
「仕事か。」
「いや。」
惣一は静かにソウヤへ視線を向ける。
「彼に会いに来た。」
ソウヤは首を傾げる。
「俺……ですか?」
惣一は微笑む。
「初めまして。」
「名取 惣一だ。」
「陰陽道を司る名取家の次期当主を務めている。」
タジが小声で結衣に耳打ちする。
「何かすごそうな人来たでござる……。」
結衣もただならぬ空気を感じ取っていた。
その頃。
車からさらに二人が降りてくる。
一人は長い黒髪を後ろでまとめ、日本刀を携えた女性。
「千藤院 刹那。」
全国剣道・柔道大会を制した武道の天才。
そして、惣一の許嫁。
彼女はイレイダを見るなり静かに一礼した。
「お久しぶりです。」
イレイダも短く返す。
「ああ。」
続いて現れたのは長身の青年。
穏やかな笑みを浮かべている。
「夜鳴鵺 夢幻(よなきや むげん)です。」
「よろしくお願いします。」
タジは安心したように笑う。
「この人は優しそうでござる。」
夢幻は少し照れ笑いを浮かべた。
惣一はソウヤの前まで歩み寄る。
そして、何も言わず右手を差し出した。
「握手を。」
ソウヤは少し戸惑いながらも手を伸ばす。
その瞬間。
惣一の瞳が僅かに揺れた。
(……なるほど。)
(やはり”いる”か。)
レイの存在を感じ取ったのだった。
惣一は手を離す。
「面白い。」
その一言だけを残す。
ソウヤは首を傾げた。
「何がですか?」
「今は話せない。」
「だが、お前は世界の中心に立つ人間になる。」
その言葉に、その場の全員が驚く。
イレイダだけは表情を変えない。
「最初から分かってたんだろ。」
惣一は静かに笑う。
「もちろん。」
「だから来た。」
その瞬間。
バサッ。
一枚の式神が惣一の肩へ舞い降りる。
彼は目を閉じる。
「……そうか。」
「もう動き出したか。」
イレイダが尋ねる。
「マスタークラウンか。」
惣一は頷く。
「ああ。」
「彼らも、おそらく私と同じ結論に辿り着いた。」
ソウヤを見る。
「君は狙われ続ける。」
「だからこそ――」
「強くならなければならない。」
ソウヤはゆっくりと拳を握る。
「……はい。」
惣一はその返事を聞くと、わずかに微笑んだ。
「 いい返事だ。」
能研に、新たな味方が加わる。
しかしその一方で、マスタークラウンも静かに次の一手を準備していた。
世界を巡る戦いは、さらに大きく動き始める──。