テラーノベル
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千歳は、黒い一反木綿の格好に戻れるようになってから、また俺に巻きついて寝るようになった。巻き付くどころか抱きついてくる。
俺にべったりくっついて、安心しきって寝ている千歳をみながら、なんとなく考えていた。
……千歳は、俺のことを兄か父みたいな存在だと思ってる。それで、小さい子が兄か父に抱きつくみたいに俺にくっつきたがってる。
俺だって千歳にくっつかれるのは嬉しいよ、でも、俺が千歳にくっついて嬉しいのと、千歳が俺にくっついて嬉しいのとは、別の嬉しいなんだよな……。
千歳の信頼を失いたくない。俺は、ずっと兄か父みたいな存在でいなくちゃいけない。でも俺は、千歳を妹や弟みたいに見ることは、もうできない……。
どうすればいいのかな。俺は、千歳とずっと一緒に幸せに暮らしたいだけなんだけどな。でも、そのためには、我慢しなくちゃいけないことだってあるよな、俺の本当の気持ちを押し込めておくこととか。
でも、前に千歳が頭触っていいって言ってたから、ちょっと、なでるくらいはいいかな……?
俺は手を伸ばして、すやすや眠る千歳の後頭部をそっとなでた。
本当は抱きしめたい。キスだってしたい。千歳が許してくれるなら、その先だって、行き着くところまで行ってみたい。
でも、千歳は俺を兄か父みたいな存在だと思ってるから。だから、ダメなんだ。
#幽霊
凛道桜嵐 新
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#日常
がくじゅつてき・あかげ
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わーい
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コメント
1件
**第516話、読み終えたよ。** 千歳への想いと、兄・父としての立場の板挟みになってる主人公の心情が、今回もすごく丁寧に描かれてたな。 「俺が千歳にくっついて嬉しいのと、千歳が俺にくっついて嬉しいのとは、別の嬉しい」って、その違いを自覚してるからこそ余計に苦しいんだろうな……。 千歳が無邪気に信頼してくれてるほど、主人公は自分の"本当の気持ち"を押し♡♡♡なきゃいけなくて、読んでて胸が締め付けられたよ。 でも、ちょっと頭なでるところは許してもらえるかな?って、自分に言い訳しながら手を伸ばすシーンが好き。 感情の動きを重視してる作品だなあって改めて思った。 「強さの理由」を内面の葛藤に求めてるところ、ガチで刺さってるよ。続きも楽しみにしてる。