テラーノベル
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「ここよ」
芹奈の声がして、はっとなる。ここは——品河駅?!品河駅なんて、私が通勤時にいつも降りている駅じゃないか。
「ここは——」
言葉を飲み込んでしまった。さっき芹奈を怒らせてしまったことを思い出して、言いづらくなったからだ。
『犯行の瞬間犯人の顔・・・すべてを思い出したとき、生きて行けないくらいの恐怖に襲われてしまうかもしれないのよ?!』
芹奈の言葉が、頭をよぎる。思い出したら・・・自分はどうなってしまうのだろうか。その悲しい記憶を背負って、生きていかなければならなくなる。だけど、芹奈と一緒に背負いたい。芹奈が、悲しい思いをしているから。その思いを、一緒に背負いたい。一人じゃないよって、言ってあげたい。
「何よ?」
「あ、えっと・・・」
気まずい。ちょっと、恥ずかしい。でも——
「一人じゃないよ」
「は?」
「芹奈、一人じゃないよ」
言ってしまった。また馬鹿なことを言っていると怒られてしまう。まだ旅は始まったばかりなのに。自分って、ほんと馬鹿。家で美容ばっかしてたから、コミュニケーションが下手になっちゃったのかな。
「瑠菜・・・」
「はイっ」
緊張のあまり声が裏返ってしまった。何を言われることやら。
「ありがとう」
——帰ってきたのは、思いの外、あったかい言葉だった。 #7に続く
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コメント
6件
2026年殺人事件楽しみにしててね〜♪
嬉しい!あなたのもいっぱい読むね!
新しいテイストの小説でおもろかった