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第十話「次の標的」
地下施設。
通信室。
ゼノは通信魔法を起動する。
「こちらゼノ。」
「作戦完了。」
「古流斬を拘束しました。」
通信の向こう。
アーク総統・クロノは静かに笑う。
「よくやった。」
「これで世界統合最大の障害が一つ消えた。」
ゼノは続ける。
「ですが。」
「曖昧は未確認です。」
「まだ警戒は必要かと。」
クロノは頷く。
「ああ。」
「だから次だ。」
「今度は――」
「傲慢を封印する。」
通信が切れる。
ゼノは静かに息を吐いた。
⸻
その頃。
地獄。
閻魔の執務室。
傲慢は報告を受けていた。
鬼の兵士が慌てて駆け込む。
「大変です!」
「古流斬様と連絡が取れません!」
閻魔の表情が変わる。
「何じゃと……。」
傲慢は静かに目を閉じる。
「……。」
閻魔が口を開く。
「まさか負けたのか?」
傲慢は首を横に振る。
「いや。」
「古流斬が真正面で負ける姿は想像できねぇ。」
「……あいつは負けたんじゃない。」
閻魔は傲慢を見る。
「なら?」
傲慢は小さく笑う。
「卑怯な手だ。」
「人質。」
「封印。」
「仲間。」
「そのどれかを使われた。」
閻魔は静かに頷く。
「わしもそう思う。」
傲慢は立ち上がる。
「相手も分かってる。」
「古流斬は力じゃ止められねぇ。」
「だから心を狙った。」
その時。
部屋の空間が揺らいだ。
黒い魔法陣。
中央に一枚の黒い封筒が落ちる。
傲慢が拾う。
中には一文だけ。
『次は貴様だ。』
傲慢は笑った。
「上等。」
「来るなら来い。」
だが、その笑みの奥には警戒があった。
(古流斬がやられた。)
(なら……。)
(普通には来ない。)
一方、地下施設ではクロノが静かに命じる。
「古流斬の次は傲慢。」
「第二段階を開始する。」
闇の中で、新たな作戦が動き始めていた。
⸻
第十話 完
コメント
1件
うわっ、第10話、めっちゃ重くてかっこよかった……! ゼノの淡々とした報告から、クロノの「傲慢を封印する」って台詞、ゾクッとしたよ。 傲慢が「古流斬は力じゃ止められねぇ。だから心を狙った」って言い当てるところ、さすがだなって思ったし、黒い封筒で『次は貴様だ』って宣戦布告される展開、めっちゃ好み。 次どうなるか気になって仕方ないよ……!🤍🥀
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榎本くもり
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