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「晃がマリカワールド買ったって聞いて飛んできたけど、マジじゃん」
「そりゃーな。早速やろうぜ」
休日の午後、ゲームをしながら笑い合う理久と俺のこの空間。
この時間が永遠に続けばいい。
何気ない会話、じゃれ合う手、同じ部屋の温度。
全部、たまらなく愛おしい。
そうして何戦目かした後に
「そうだ、ケーキあったんだった!ちょっと持ってくるわ」
そう言って理久はコントローラーを置いて立ち上が
り
皿に乗せた苺のショートケーキを手に持って戻ってきた。
理久が笑顔で見せてきたとき、胸がきゅっと締めつけられた。
「晃、今日もあーんしてあげよっか?」
その瞬間、心臓が跳ねた。
…けど、理久は多分、知らないから言えるんだ。
無防備に、いつものノリで。
俺がフォークだって知らないからか。
ケーキのくせに、無防備すぎんだよ……
「…….お、おう」
俺の声が少しだけ震えていた。
本当はダメだ。
俺は、フォーク。
理久は、過去にフォークに襲われて、トラウマを持ってるってことも知ってる。
言っちゃダメだ。
言わなきゃ、隣にいられる。
でも一言わずにいるのも、もう限界だった。
「…悪い、やっぱ食えねえ」
「え?」
「…正直言うとずっと無理して食ってた」
「んー、なんで今更…?」
「実は俺、フォークなんだ」
理久の目が見開く。
でも、俺は止められなかった。
「ずっと、お前がお菓子とかくれる度に“うまい”って言ってたけど……全部演技だった。食えないんだ、俺。フォークだから…」
胸が痛い。罪悪感で喉が焼ける。
どうか、嫌わないでくれ。
「頼む、信じられないかもしれないけど…手出したりしない。だから、嫌わないでくれ……っ」
床に膝をついて、頭を下げる。
情けない。
でも、それくらいしないと、伝えきれなかった。
…そのときだった。
「……ぷっ」
顔を上げると
「えっ…」
理久が吹き出して笑っていた。
「晃がフォークなんて、薄々気づいてたよ?」
俺は唖然とした。
「……えっ、は?そ、そうなの、か?」
「だってさ、ケーキ食べたあとトイレ行くこと多かったし、バレバレ」
バレてた……?
なんだよそれ。じゃあなんで…
「てか、そんなことで晃のこと嫌いになるわけない
じゃん」
心臓を、素手で握られたような気がした。
「…それに俺……見になら、ちょっとぐらい舐められてもいいよ」
理久の言葉に、脳が真っ白になった。
「……は?」
「フォークとか怖いし、襲われるのも嫌でずっと避けてきたけど……晃はさ、目の前に俺ってケーキがいるのに、一回も手出してこなかったじゃん」
…我慢してたよ。
ずっと。お前が隣にいて、笑ってて
時々甘い匂いを漂わせて
でもフォークがケーキを襲ったというニュースを見る度に怯えた表情を見せることもあって。
そんなお前を、守りたいと思ってた。
食べる対象じゃなくて、大切な人間として。
「でもさ、ずっと晃は晃だった。優しくて、我慢して、全部自分で抱えてた」
「だから、苦しいなら、ケーキが食べたいときは…俺を選んでほしい」
「な、なんでお前がそこまで……!お人好しにも程が…っ」
言いかけた言葉を、理久が遮った。
「だ、だって俺……晃のこと、好きだから」
瞬間、世界が止まった気がした。
「……は?す、好きって…お前が?俺のこと?いつもの冗談じゃなく?」
「ほ、本気だよ…!別に、食べたくないならいいけ ど」
理久が目を逸らす。
照れてる。
ああもう、可愛すぎて無理だ。
ゆっくり手を伸ばし、理久の顎に触れた。
目を覗き込む。
「……お前がいい。この際だから言っちまうけど、俺…中学んときから好きだったんだ」
瞳が潤む理久に、思わず笑ってしまう。
「…両想いならいいじゃん。俺、晃なら…怖くないと思うし」
そう言った直後、俺はもう我慢できなかった。
ゆっくりと唇を寄せ、ふれるようにキスをした。
最初はそっと。
でも、理久が目を閉じて受け入れてくれて、それだけで理性が崩れていった。
舌を差し入れ、理久の舌に絡める。
甘い。初めて食べた
どこまでも、理久はケーキだ。
吸うたびに、味が濃くなっていくようで、俺はその味に酔いそうだった。
「っ、ふ…んっ、あ……」
理久の吐息に混じる甘い声。
首筋に口を移し、吸い上げると、理久の肌がピクリと震えた。
「…理久、やっぱり、すげえ甘い…」
思わず漏れた言葉に、理久が抗議するように顔を背ける。
「う、あ、変なこと言うなし……」
「無理。我慢してたぶん、もう止まんねぇかも…」
ほんの少し、震える理久の肩を、そっと抱きしめた。
お前を、怖がらせるんじゃなくて
好きな気持ちで、ぜんぶ包み込むから。
理久の唇を吸い上げたあと、俺たちはしばらく見つめ合っていた。
ずっと隠していた衝動と、今にも溢れ出しそうな欲望が滲んでいる。
「…ほんとに、いいのか」
ベッドの上に移動すると、理久の両肩を包み込むように覆いかぶさった。
理久は目を逸らさずに、頷いた。
「大丈夫だってば。晃なら、こわく、ないもん…」
その言葉が引き金になった。
俺はたまらず、理久の喉元に唇を落とし、喰むようにキスを落としていく。
「んっ、ふ……んん…」
舌が、鎖骨をなぞる。
シャツのボタンを外し
白くて細い体が露わになると、見は胸元の先端に唇を寄せた。
「や…っ、そこ、んっ……」
舌先が理久の乳首を捉え、ぬるく吸う。
理久は肩を跳ねさせ、吐息をこぼす。
「可愛すぎる、やべえな、歯止めきかねぇ……」
理久の太腿を撫でる。
下着ごしに触れる秘部が、すでに甘く湿っているのが分かった。
俺にとって、理久の発情は本能を掻き立てられるものだ。
潤滑剤を取り出し、指を一本、また一本とゆっくりと挿れていく。
理久は目を潤ませながらも、ぎゅっと枕を掴んで
必死に快感に堪えているようだった。
「…痛かったら、すぐ言えよ」
声をかけると、理久は小さく頷いた。
「…ん、大丈夫、だから……続けて」
その言葉に、俺はさらに深く指を進めた。
ようやく準備が整った頃、俺はコンドームをつけ
理久の足をそっと抱え上げた。
視線が絡み合う。
「…挿れるぞ、理久」
俺の言葉に、理久はわずかに震えながらも、瞳の奥に強い光を宿して言った。
「…うん。来て……晃に、ナカまで味わって欲し
い…っ」
その言葉に、俺の理性が吹き飛んだ。
ゆっくりと、腰を進めていく。理久の秘部が、俺の熱を吸い込むように深く、深く沈んでいった。
「っ…ん、く…う、あああっ……♡」
理久から漏れる甘い喘ぎ声が、俺の鼓膜を震わせる。
その声に、大丈夫かと問いかける俺の理性は、かろうじて保たれていた。
「大丈夫か…?」
「だいじょ…ぶ…来てよ….っ、もっと……」
その言葉が、俺の背中を押す。
深く沈んでいくたび、理久の身体が熱く
そして粘つくように俺を締めつける。
その感覚は、あまりにも甘美で
俺は必死で理性を繋ぎとめながら、ついに奥まで届いたことを確かめた。
そこで一度動きを止め、そっと理久の唇に自身の唇を重ねた。
「……お前の中、あったかすぎ…甘くて、まじで溶けそう」
口付けを交わしながら囁くと、理久はさらに体を密着させてくる。
「…おれ、も…気持ちい…好き、好きだよ……」
その言葉は、俺の鼓動を早めた。
ゆっくりと、でも確実に腰を動かし始める。
ベッドがきしみ、俺たちの熱を帯びた呼吸が混ざり合っていく。
理久の嬌声が上がるたび、俺の意識は混濁しそうになるが
まだ奥で感じていたいという本能が、俺をさらに深く突き動かした。
「…理久、先走り垂れてんぞ……」
ふと、理久の太腿の内側を指先でなぞると、濡れた感触があった。
それを指摘すると、理久は恥ずかしそうにしながらも、甘い声で懇願してきた。
「……っ、晃のベッド汚れちゃう、から…全部舐め
て…?」
その言葉に、俺は抗えなかった。
少し体を起こし、理久の濡れた部分に舌を這わせ
る。
「はっ…バカ甘ぇ……」
甘ったるい蜜の味に、思わず舌なめずりをしてしまう。
「…っ、ん……そこ、やだ……きもち、よくて…っ」
理久はさらに体をよじらせた。
「…俺、お前のナカまでちゃんと味わいたい…っ」
「わ、わかった…から……俺もいーよ…晃になら……っ」
その無垢な言葉が、俺の残った理性をも吹き飛ばした。
理久のすべてを、今すぐにでも奪いたくなった。
勢いが増した俺の腰は、理久の奥を容赦なく深く突き上げてい
く。
「はっ…ん…!動かない、で……いまの、深すぎ
て…っ」
理久の苦しいような、それでいて甘い声が、俺の耳
朶をくすぐる。
奥を何度も突き上げるたび、理久は快楽の波に翻弄され、その小さな身体が小刻みに震えているのが伝わってきた。
「やぁ……♡そんにゃに…奥っ♡ぐっ、ぐりぐりってぇ……っ♡」
もう言葉になっていない喘ぎ声が、理久の口から溢れ出る。
瞳には涙が浮かんでいるけれど、決して俺を拒むことなく、ただひたすらに受け入れてくれる。
その姿が、俺の愛おしさを募らせた。
理久の全てを、この腕に閉じ込めてしまいたかった。
「……好きだ、理久…」
深く突き上げながら、俺は衝動のままに愛を囁いた。
この熱い想いを、理久の身体の奥まで届かせたかった。
「俺も…晃が、好き……っ、ん、あっ、あ…!」
理久もまた、熱い吐息と共に、俺の言葉に応えてくれる。
その声が、俺をさらに高みへと誘った。
「理久……ナカ出すからな」
その言葉に、理久の身体が大きく反応する。
「あっ、あっ!だめっ!ナカ、あついの…っ、ぴくぴくしゅるぅ!!」
理久の声が最高潮に達した瞬間、理久の身体が大きく跳ねた。
同時に、俺も奥深くで理久の中に熱を放った。
事後
俺は理久をぎゅっと抱きしめた。
まだ熱を持った身体は、小さく震えている。
「痛くなかったか?」
額に口付けながら問いかけると、理久は俺の胸元に顔をうずめた。
「ん…初めてだったから、ちょっとだけ……でも、嬉しかった。晃が全部大事にしてくれて…」
その言葉に、俺は理久の頭を優しく撫でた。
俺の行動が、理久にそう思ってもらえたのなら、それ以上の喜びはない。
「理久…死ぬほど可愛かった」
改めて理久の顔を見ようとすると、理久は俺の視線から逃れるように、顔を隠そうとした。
「…恥ずい、から…あんま、見ないで…」
照れたようなその仕草に、俺の頬もほんのり赤く染まった。