( 物音 )
「 ん 、? 」
僕が1階の廊下を歩いていると微かに物音がした 。
きっと会長がご飯を準備している音だろう 。
僕は音がした方へ向かう 。
ガチャ っ
『 ん !蒼井 ! 』
『 丁度ご飯出来たよ! 』
会長の近くにある机に目をやると 、 上には真っ白なお皿に盛り付けられた
色穏やかな美味しそうなご飯が並んでいた 。
「 … これ会長が作ったんですか ? 」
『 違うよ ~ 。 何時も光が作ってくれた料理を持ってきてくれるから 』
『 僕はそれを暖めただけ! 』
『 僕はコンビニ弁当とか出前でいいって言ってるんだけどね ~ 、 』
「 それは健康に悪いので辞めてください … 。 」
まさかこれを会長が作ったのか?と驚いたが
どうやら源後輩が作ったものを暖め 、 お皿に盛り付けただけらしい 。
『 良いよ先座って食べてても 』
『 水汲んで来るから ! 』
会長は1つの椅子を少し後ろに下げ 、
直ぐ台所へ戻って行った 。
「 なら 、失礼します … 」
僕は椅子に腰掛け 、 いただきます 。 と手を合わせ
お箸を持ちご飯を食べる 。
「 …ん 、 おいし っ 。 」( もぐゞ
『 でしょ ~? やっぱり光の料理が1番だよ ~ 。 』
源後輩は本当に会長の弟なのか?と思う程の料理上手なのだ 。
会長は料理しただけで台所が崩壊するって言うのに 、
「 … 」( もぐゞ
『 はいこれ ! 』
会長は僕の近くに水を置き 、 会長用のご飯が置いてある場所にも水を置いた 。
そして机の真ん中に 。
「 … なんですかこれ 。 」
『 僕が珍しく作ってみた! 』
真っ白なお皿の上に盛り付けられた禍々しい真っ黒な食べ物 …とも言えない物 。
爆発しなかっただけ成長を感じるがまだまだ一般人レベルには程遠い 、
『 蒼井食べてみてよ! 』
「 え 、 嫌ですよ 」
食べてみてと言われるが僕は流石に拒んだ 、
こんなもの食べたら身体がどうなるか分からない 。…
『 ちぇ ~ 。 』
会長は不貞腐れたあと 、 僕の前にある椅子に腰掛ける 。
いただきます 。と手を合わせたあと 、 ご飯を食べ進めていく 。
そう言えば僕 、 ご飯食べさせて貰ってるけど大丈夫か 、?
親にも連絡してないし 。
何故かここには時計が無く 、 時間が確認できない 。
僕がキョロキョロしていると会長が不思議に思ったのか口を開く 。
『 どうしたの? 』
「 嫌 、 今何時かとか気になって 、… 」
「 後 、 親にも連絡してないし 。 ご飯ももらっていいのかなって 。 」
『 ん 。? ご飯は当たり前でしょ? 蒼井はここに住むんだから 。 』
まだそんな事言ってるのか 、 何時になったら満足するのか気が遠くなる 。
… 親には帰った時謝ろう 。
コメント
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コンビニ弁当とか出前でいいっところ 茜くんがしれっと会長の体心配してるの可愛い