〘 📢seed 〙
バイトをして、やっと終わり家へ帰ってくると、ちょうど🌸と会った。
🌸は一瞬顔を顰めながらも、俺に平然を偽って………なのか。優しく接してくれた。
こんなに優しく接してくれる人が兄で良かったと、心から俺はそう思った。
互いに«おかえり»をいい終わり、家へ足を踏み入れた時、不振な不安感に煽られる。
まず、生物とかが入ってあるであろう買い物袋が玄関に置きっぱであること。
もし、いや絶対に買い物したものは冷蔵庫に入れるはず………だがそれが入っていない。
それに、☂️達が来ない。
彼奴らは俺らが帰ってきたら絶対に玄関に走って向かってくる。 のに、それがない。
訳も分からないが、とりあえず🌸はリビングへ向かったので、俺も🌸の後を追いながらリビングへ向かった。
リビングは誰も居らず、静かな空間が拡がっていた。
分からない疑問にはてなを浮かべながら🌸の顔を横目に見てみる。すると、🌸も同じ状況だった。
視線を🌸から正面へとずらしたその時。
うっすらと耳に、喘ぎ声が聞こえた。
俺はすぐに🌸に伝えようとした。急いでいたのか、焦ったのか……不思議と声は大きくなっていた。
📢「🌸ッ!!上から喘ぎ声聞こえるッ!!」
🌸は驚いた顔をしながらも、«2階に行くぞ»と俺に伝えてから走って向かった。
2階へ近づいていくうちに、どんどんと喘ぎ声が大きくなる。
そしてその、喘ぎ声が聞こえてきていたのは、俺らの自室だった。
🌸はすぐにその扉を叩きながら«開けろ»と叫んだ。
そんな🌸を俺は見ていることしか出来なかった。
止めもできないし、追加で言うことも出来ない。申し訳ない気持ちのまま、俺は弟達に犠牲がいっていないことを只々願った。
そしてその扉が開いたのは、🌸が扉を叩き始めて15分もの後だった。
そして出てき奴はクソ親父で、🌸が«何をした»と聞くと、クソ親父は«きもちいこと♡»と答えた。
背筋が凍りつくような寒気が俺を襲う。
恐怖が充満し、あの時の自分の声や姿。クソ親父のイカれた顔。鮮明に忘れてしまいたかった思い出が浮かんでくる。
過呼吸をおこしそうになった。
だが、ガタリッと音を立て、扉から部屋の中の様子を見ようとする🌸兄を見て八ッと我に返る。
俺も焦って🌸の後に続けて見る。
📢「はッ…、?」
そこには、泣きながら怯え、淡々と«ごめんなさい»を復唱している🎮と、お腹に布団をかけられ痙攣しながらも寝ている彼奴の姿があった。
そしてその時、その光景を見て俺は理解した。🍵は、🎮をクソ親父から守った。
🌸は悔しそうに顔を歪めながらも、🍵の後処理をし、🎮を落ち着かせようとしていた。
何も出来ないままボーッ、と棒立ちしていた俺だが、一つ。疑問が浮かんできた。
☂️や👑は?
🎮が襲われていない事に安堵し、早い鼓動を刻んでいた心臓が先程やっと落ち着いていたが、一つの疑問に気づくと焦りと不安で、また早く高鳴り始める。
居てもたっても居られなくなった俺は、🌸に、
📢「俺、!☂️と👑を探してくるッ!」
🌸「ぇ、ぁ、うん…頼んだッ!」
そう言い放ち、🌸も戸惑いながらも、俺に☂️と👑を託したように言葉を発したかに思えた。
リビングにも、風呂場にも、洗面台にも、キッチンにも。
家の至る所をとりあえず走りながらまわった。
しかし、☂️や👑は何処にも居らず、結局最後に残った部屋は、彼奴の部屋だった。
📢「………」
不安だった。もし、ここにも居なかったら、☂️達は何処にいる?
手に汗を握りながらもドアノブに手をかける。
自分の方に慎重に引いてみる。すると、ドアはあかず、内側から鍵がかかっているように思えた。
📢「ッ…、!」
📢「☂️ッ!!👑ッ!!いるなら返事してくれッ!!」
大声で、彼奴の部屋のドアに向かって叫んだ。
すると、中からか細く👑の声が聞こえた。
📢「👑……?👑かッ、?」
〘 👑seed 〙
☂️「ッぅ”っ…んん”ッ……」(泣
👑「大丈夫やからなッ、。☂️ちゃんッ、」(泣き目
👑「何があっても👑兄が守ってあげるからッ、」(泣き目
☂️「ん”ッ、ん”んぅ”ッ」(泣
🍵兄から、お願い事を受けて、俺らは、2人で静かで薄暗い廊下を音をなるべくたてずにゆっくりと渡って🍵兄のお部屋まで来てから中に入って鍵を閉めた。
その後、少し安心したのか、不安に感じたのか、☂️ちゃんは泣き出してしまった。
俺も今にでも泣き出しそうで、けど、涙を流さないように必死に堪えながらも☂️ちゃんを慰める。
👑「大丈夫よッ、🍵兄は戻ってくるッ」(泣き目
☂️「ん”ッ、ん”んッ”」(泣(頷
俺がどう慰めても、☂️ちゃんの涙は止まらなくって、それを見てると、自分が無力なのを感じて泣きたくなってくる。
けど、泣いちゃダメ。泣いたら☂️ちゃんをもっと不安にさせるから。
👑は☂️のお兄ちゃんやから。俺は、☂️ちゃんより年上で頼れるお兄ちゃんで居らんと………。
辛さを我慢しながら☂️ちゃんの背中をさすっていると、☂️ちゃんは泣きながらも俺に言った。
☂️「👑ッ、兄はッ、なんでッ、泣かないのッ、?」(泣
👑「うぇっ……、?」(泣き目
☂️ちゃんの意外な言葉に俺はびっくりする。
☂️「☂️はッ、泣いて、おかしい子ッ、?」(泣
👑「そんな訳ないやんッ!!」(泣き目
☂️「じゃあなんでッ、☂️だけッ、泣いてるのッ、?」(泣
☂️「🍵兄が言ってたッ、」(泣
☂️「辛いならッ、苦しいならッ、怖いならッ……泣いていいんだってッ、」(泣
👑「ッ!!!!」(泣
☂️ちゃんの言葉に、とうとう我慢していた涙が俺の目の縁から溢れ出してきた。
その涙には、恐怖や辛さという俺の感情が混じっているのだろう。
その涙は止まることなく、2人共只々き泣き続けて、疲れ果てていつの間にか夢の中へと意識を手放していた。
「_ッッ!!_ッッ!!」
「居_な_返__てく_ッッ!!!!」
眠っていた意識から、大きな大声に俺はうっすらと目が覚める。
その声は少し聞き覚えがあって、口にする。
👑「📢にぃ……?」(小声
か細くて掠れていて小さかったが、確かにそう口にした。
すると、📢兄と思われる人は俺の声にすぐ反応して、
📢「👑……?👑かッ、?」
そう返事をしてくれた。
その声に俺はすぐに📢兄だと分かった。
分かった途端、今にでもちぎれそうな程に不安だった糸は📢兄という存在によって優しく包み込まれた。そんな気がした。
そんな📢兄の顔を見たくて、俺は🍵くんの部屋の扉を開けた。
そこには、俺の知っている。📢兄が不安そうな顔で俺を見つめていた。
👑「📢兄ッ!!📢兄ッッ!!」(📢 勢抱
📢「うぉッ!?」
安心感に包まれた俺が勢いよく📢兄に抱きついた。
📢兄はびっくりしていたが、俺を軽々と持ち上げて背中をさすってくれた。
それに心から恐怖で怖かくて冷たかった心が暖かくて安心する気持ちに変わっていた。
そんな大きな反動に疲れた俺は、📢兄の腕の中でもう一度眠りについた。
〘 📢seed 〙
👑は安心したのか、すぐに眠りについた。
📢「☂️も……寝てるな」(微笑
スヤスヤと幸せに寝ている☂️の寝顔に心を暖められながら、2人をおんぶして俺らの部屋へ向かった。
🌸「あ、おかえり📢。」
📢「ただいま〜。」
自室に戻ると、ガタガタと震えていた🎮は既に寝ていて、🌸が慰めた事がその場を見て分かった。
🌸「☂️👑どしたの?」
📢「多分泣き疲れて寝てんだろ。」
🌸「なるぼとね、。📢ももう寝な。」
📢「ん。🌸も寝ろよ。」
🌸「そーする」
明るく光る唯一の電気を消し、布団に潜り込んだ。
うっすらと瞼は閉じ、寝返りをうった時に、少し遠くには彼奴の顔があった。
その時、彼奴の瞼から涙が一筋伝っていたのは俺の見間違いだろうか───。
〘 🍵seed 〙
🍵「んん”……」
重く閉ざされていた瞼がうっすらと開き、カーテンから覗かせる太陽の光に目が慣れずに痛みを感じる。
曖昧とした意識のまま、起き上がろうとした時。
🍵「い”ッ~!!?」
突如となる腰の激痛に、声を漏らす。
その腰の痛みで俺は昨日あったことを全て思い出した。
“義父と一線を越えたこと”。
思い出しただけでも吐き気が込み上げてきた。その時我慢出来ず、すぐ隣にあったゴミ箱を手に取った。
🍵「ぉ”え゙ッ」(嘔吐
ビシャビシャとナイロン袋に嘔吐物がぶつかり音を立てて溜まる。
酸味を含んだ苦味が口の中に漂う。
🌸「ん”……、?」
🌸「はッ、ちょッ、大丈夫ッ!?」
🍵「ぁ、、はい、。」(ニコっ
俺が嘔吐してしまったせいで、🌸さんを起こさせてしまった。
よく周りを見ると、🎮くんや📢くん、☂️くんに👑くんも居て、眠っていた。
🍵「ぉれ、ご飯作ってきます、」
🌸「いや何言ってんの…?普通に休め。」
🍵「いえ、大丈夫ですので、ッ」(ニコっ
痛む腰を我慢して、無理やりたって見せる。
そしてぎこちなく、その場を去り、俺は台所へ向かった。その時、🌸さんが声をかけていたのは聞こえてないフリをして。
結局その後、痛みながらも朝ごはんを作った。
玄関に置いていた買い物袋に入っている生物や冷凍食品はとりあえずやめといた方がいいと思ったから、«ごめんなさい»と思いながらも生ゴミへと捨てた。
今日の朝食……と言ってももう世間で言うと昼食の時間になっていて、俺は簡単で食べやすいお粥を作った。
食べてくれるかは分からないが、一応お粥を義兄弟が居る所へ持っていた。
🍵「これ、食べれそうだったら……」
🌸「ぁ、……ありがとう。」
🍵「じゃぁ俺は___」
持っていたお粥を🌸さんに渡した後、部屋を去ろうとしたその時、俺は🌸さんに手首を掴まれた。
🍵「ぇっ……ん?」
🌸「昨日は……🎮を助けてくれてありがとう、。」
🌸「その……嫌じゃなければ一緒にご飯食べない?」
🍵「えっ……!✨もちろんっ!」
そう声をかけてもらった時、俺は素直に嬉しいという言葉が浮かんだ。
やっと、ちょっとずつ信用をえれてたんだって。
🌸「じゃあほら。入りな。」
🍵「お邪魔しま〜す……。」
🌸さんに言われるがまま、俺は🌸さん達の部屋に足を踏み入れた。
👑/☂️「すち兄~っ!!」(目 輝(🍵
勢抱
🍵「うぉっ!!?元気だね〜」
☂️「そりゃあもうねっ!!」
📢「ッw」
🌸「ちょ、なんでいるまは笑っとんや。」
📢「いや昨日、👑に勢いよく抱きつかれた時の俺の反応と🍵の反応がにってからw」
🌸「へ〜w」
🍵「………ほらっ!早く食べましょっ!」(焦
👑/☂️「はーい!」
みんながドタバタと席に着き始める。
そんな中、🎮くんは既に席に着いていたが、顔色が悪かった。
🍵「……🎮くん大丈夫?」
🎮「……」(首 横振
🌸「ぇっ、そうなん……はやく言ってくれば良かったのに……」
🍵「薬飲む?」
🎮「ん、」(頷
📢「………薬?」
🌸さんと📢さんは俺が言った”薬”という言葉に対して、少し悩んでいそうだった。
俺は、それを横目に、予め一応持っていた薬を🎮くんにあげた。
🎮くんはそれを受け取り、ゴクリと嚥下音を鳴らしたながら飲み込んだ。
🍵「🎮くん寝ときな。」
🎮「ん、寝る。」
🍵「ぁ、あと、朝の事話す?」(小声
そう。🎮くんが朝特に体調が悪いと言った日、俺が帰り道に病院に寄り、診断してもらうとやはり俺の予想は的中。
🎮くんは起立性調節障害と偏頭痛持ちの子だった。
医師からはそれなりの薬を一応貰い、また行ける時に🎮くんと障害者手帳を作ろうという話になっていたのだ。
症状によって色々変わるからね、。
🎮「ん、頼んだ、。」(小声
🎮くんはそう言いながら、布団に寝転び、スヤスヤと寝始めた。
🍵「じゃっ!食べましょうかっ!」
🌸「食べよ〜」
📢「美味そう……」
☂️「🍵兄のご飯は美味しいよっ!!」
👑「みんなより先に食べとるから分かる!」
🌸「そっかそっか〜」
そんなこんなで、5ヶ月、下手すればそれ以上の月日をかけてやっと、このお家の義兄弟達と仲良くなれ始めた。
ただ俺は知らない。
この後から、〝地獄〟が始まるということを───
17話 仲良く _ 𝐟𝐢𝐧𝐢𝐬𝐡
コメント
23件

続きが楽しみすぎるぅ!!!!まじでこの作品大好きです!!!
今回も最高すぎる… やっぱ結婚しt...((殴 あと見るの遅れました!! ごめんなさい!!