町外れにあるとある工房 ガイルたちはそこに来ていた
「親父 できてるか?」
ガイルが中にいる男に声をかける 男は熟練工と言った雰囲気で八十歳くらいの見た目だがその動き一つ一つから老いを感じない
「ガイルか!親父と呼ぶなと何度言ったらわかるんだ!」
男の怒声に驚いたのかレナが恐る恐るガイルに聞く
「あの…この方は?」
「ん? わしか?わしはアイゼンじゃ…ところでガイル…お前いつ養子を迎え入れたんじゃ?」
少し呆れた顔でガイルが言う
「養子じゃねえよ 傭兵仲間だ それに…俺が子供の世話ができると思うか?」
「いいや無理じゃろうな」
アイゼンが即答する
「ところで例のもの…できてるか?」
「ああ できとるぞ いやぁ あれを作るのには苦労したわい」
アイゼンが少し誇らしげな表情をする
「ちょっと待っとれ」
そう言うと工房の奥から布に包まれた物を持ってきた
ガイルが受け取り布から物を出す
「流石の仕事ぶりだな」
出した物を見てみると大剣だった しかし鍔の上にはリボルバーのシリンダーが着いており見方によっては銃にも見える それに大剣の表面は装飾用のサファイアのように輝いており 武器よりも芸術作品と言われた方が納得できるレベルだった
「本当に苦労したんじゃぞ それを作るまでに26本もの試作品を作ったんじゃからな」
「…十四歳くらいの男子が好きそうな見た目してますね」
レナが率直な感想を述べる
「ガッハハハ!確かにその通りじゃな じゃがその年齢じゃ持てないくらいの重さはあるがな」
その言葉を聞いて少し恐ろしく感じたレナはアイゼンに聞く
「その大剣って何キロくらいあるんですか?」
「確か…100キロは越えとったかのぉ」
レナは目の前に100キロ以上もの重さの大剣を片手で軽々と持つ化け物がいることを実感し軽く恐怖を覚えた
コメント
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久しぶりの投稿ですね 良ければコメントをお願いします(o^^o)