柊 弥 side ___
ただひたすら走った 。
足は少し重たく感じられた
「 楼衣 、っ!! 」
顔を上げた楼衣は今にも泣き出しそうな様子で
「 、ごめん … やっぱり好き 」
そう言った
そんな姿ですら綺麗だった
「 … 俺も好き 」
「 … え 、? 」
とても吃驚していた
そりゃそうだよな 、散々いじってるし
まぁ あれだ
照れ隠し … いや
” 好きの気持ちの裏返し ” だな 、笑
「 ほんとはさっきの言葉
ちゃんと聞こえてた 」
「 っ?!嘘 、 」
「 だから 返事をしに来たんだ 」
「 … さっき言ってくれればよかったのに 」
なんなの 、と皮肉気味に呟いた
でも口元は綻んでいた
… ここからが大事だよな
ふぅ 、と深呼吸をしてまた名前を呼ぶ
「 楼衣 」
「 ん 、? 」
「 好きです 。
付き合ってください 」
君の目を真っ直ぐに見つめながら
ずっと言いたくて言い出せなかった言葉を伝えた
もう逃げないと決めたから
「 はい 、っ 」
真っ直ぐな瞳
あぁ 、やっぱり好きだなと思う
「 … っふぁ 、よかった 」
「 なんて声出してんの笑 」
「 告白ってこんな緊張するもんなんだな … 」
「 、される側もするよ 」
「 顔赤 〜 い 」
「 うるさぁぁぁぁい !! 」
「 やべっ 」
再び走り出す
今度は隣に君がいた
笑ってるのを見て
俺は幸せ者だと思える
もう足は軽くなっていた
「 … ねぇ 、柊弥 」
「 ん? 」
「 幼馴染がモテてる理由が 、わかった気がする 」
「 … ふはっ 、何言い出すかと思えば 」
「 べ 、別に … かっこいいって遠回しに言いたかったとかじゃないし 」
「 ツンデレか笑 」
「 ち 、違う! 」
「 でもさ 、さっきの一つ訂正な 」
「 な 、何 」
「 もう ” 彼氏 ” だろ? 」
「 … モテてるってのも訂正しろ 」
「 え嫌 」
「 はぁ?! 」
「 、まぁいいや 、魅力を知ってるのは私だけでいいからね ー だ 」
「 … ま 、それが1番だな 」
幸せを噛み締めるように握った手は
とても温かかった ___
「 幼 な じ み が 何 故 か モ テ る 件 」
ℯ𝓃𝒹
コメント
4件
完結おめでとぉぉぉぉっっ!! 付き合えて良かったねぇぇええ( もう、、私もどきどきした(?? この2人応援します()
はい!完結しちゃいましたぁっ( 急展開になってすみません🙇♀️ ご愛読ありがとうございました!! 番外編的なのも出すかも(?)なので是非見てくれたら嬉しいですっ