テラーノベル
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人物紹介
木井 園樹(きい/そのき・語り部)────主人公/《詭道主義》
見返 梶花(みかえり/かしか)────同居人
愛島 友絵(いとしま/ともえ)────同級生
今本 余割(いまもと/よわり)─────隣人
葛瀬 むいみ(つづらせ/むいみ)────隣人
囮井 朽葉(おとりい/くちは)───《少女》
根本 崩輔(ねもと/ほうすけ)─────学者
赤馬 木馬(あかうま/もくば)────殺人鬼
赤馬 天馬(あかうま/てんま)────殺人鬼
狂言 犬太(きょうげん/けんた)──《狂犬》
《深刻になることは必ずしも、真実に近づくことではない──村上春樹》
後悔。
この言葉ほど、安易に素直に率直に、アンニュイな言葉はなかなかない。
後で悔やむ。なんてわかりやすい後の祭りっぷりだ。
いや、別にぼくは後悔と言う言葉を非難するつもりはさらさらないし、その心中もすでにお察しだ。失敗から学ぶことも少なからずある。
過去の失敗から学ぶことは、それこそ一生をかけても究めきれない程に膨大だし、「少なくとも後悔している間は正しい自分でいられる」という安心感が、失敗に痛んだ精神を守る作用もある。
────しかし今、何度目かの再開となる《彼女》を目の前にし、ぼくは全身全霊を掛けて後悔していた。
どうして”こんなこと”になった?
どうすれば”こんなこと”にならなかった?
それは今となっては取り返しのつかない。示し合わせのつかない。
“それ”はもう起きてしまっている。
始まってしまっている。
動いてしまっている。
────もう一度言おう。
ぼくは今、あの朱煙を目の前にし、全身全霊を掛けて”後悔していた”。
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