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茉莉子さん…という言葉を聞いた瞬間に気弱な顔をくっしゃっとさせ
「茉莉子さんが…なんで….」
肩を震わせ服の裾をギュッと掴んで、苦しそうな哀しい表情を浮かべた。
「話し聞かせてくれへんか?」
静かな声で言うも
氷のような視線を向け喉の奥から出すように低い声で。
「話すことなんてない」
無表情になり走ってどこかへ行ってしまった
「成千神様あとを追いかけますか?」
「….いや、今日はやめておこう。
人一人見つけるくらい造作もない。とりあえず….」
「あの」
後ろから、春のさえずりを感じさせるような柔らかな声に後ろを向いた
白百合のように綺麗で、髪を一つに結っており丈下までのスカートを履いていて、気品あふれる女性が立っていた。
「誰?」
「すみません、いきなり話しかけて。
私**竹林茉莉子(たけばやしまりこ)**といいます。」
竹林茉莉子….。
成千神があの青年に言っていた人だ!
「今さっき、あの子 とあなた方が話していたので、あの子の知り合いの方かと思い声をかけさせていただきました。」
あの子とはさっきの青年のことだろう。
「せや。
**竹林大都(たけばやしひろと)くん**の知り合いなんよ、この紫が」
紫の肩を組み陽気な声色で言い。一方肩をいきなり組まされた紫は突き刺すような鋭い目つきで成千神を睨み眉間に皺を寄せ
「ハァ?知り合い?んな…んんっ」
紫が知り合いという言葉を否定しようとするも
すぐに成千神が紫の口を押さえた。
「こいつ大都くんと俺ら以外知り合いおらんくて照れてんねん。
こいつは、(紫)ていうんよ
で、そこにいる優しそうな顔をした人が(原蜜)さんや。
で、俺が(成瀬)や。
初めまして茉莉子さん。」