これは…今から約7000年前の…
ある龍の物語
龍とは…神獣であり神でもある。しかし、龍の血に秘められたある力に…極悪な人間達が目をつけ、
龍は狩られて数を減らしていった。今では最後の1体となってしまった。
これは…その悲しき龍の…物語である。
ザーーー…タッタッタッタッタッ…
「はぁッ!はぁッ!父上…ッ!母上…ッ!」
血塗れの少年が息を乱しながら雨の降り注ぐ夜を駆けていく
「どうして…ッ…どうして…ッ僕たちは何もしてない…ッ…なのに…ッ…どうして…ッ…」
少年は泣き叫びながら残酷な夜を駆けていく
「居たぞ!あの子供だ!一匹だけ生き残ってやがった!早く捕まえるぞッ!」
「ぁ…ッ…やッやだ…ッ来ないでッ!」
「この野郎ッ!ちょこまかと逃げやがって!暴れるんじゃねぇ殺させてぇのかガキッ!」
「ごッごめんなさいッ!ごめんなさいッ!殺さないでッ!おねがいッ!」
「うるせぇッ!さっさとおとなしく檻に入っとけ!気色の悪い化け物めッ!」
「ひッ…ごめんなさいッごめんなさいッごめんなさいッ!」
「黙れッ!」バキッ!
男が殴りつける…少年は倒れる。
「ゔッ…!」
「死にたくねぇならおとなしくすることだな。」
「はっ…はい…ッ…おとなしくします…ッ」
「………化け物め…」ガシャンッ!
鉄で作られた檻が鈍い音を立てて閉まる
少年は怯えながら馬車に檻ごと乗せられ…見知らぬ建物へと連れて行かれる。
「父上…ッ…母上…ッ…僕を置いていかないで…ッ…一人にしないで…ッ…僕もそっちに連れてってよ……ッ!」
少年はこの後どうなるのでしょうか。少年の父と母はどうなったのでしょうか。それはまたいつか…お教えいたしましょう。今日はここまでにしましょうか…それでは…またいづれ会いましょう。







