そう言って、私に抱きつく弔くん。
けれど私は手枷のせいで弔くんの背に手を回すことが出来ない。
『おかえり……弔くん』
こんな事したのは弔くんだと____
信じたくはないけれど
やっぱり会えたのは嬉しくて少し安心する自分がいる。
「ちゃんと大人しく待ってたんだね?」
『うん……』
「偉いね凛」
そう言って私の頭を撫でる弔くん____
優しい____
優しい手____
弔くんの方を見ると
「あれ、凛、泣いてる!?」
弔くんはびっくりして私を見る
『ねぇ……弔くん』
聞こう____
「ん?」
理由を____
『どうしてこんな事したの?』
私は問う。
と
弔くんは
はぁ、と大きなため息をつく。
なんでため息なんか……、、
そして
「さっきも言ったでしょ?」
?
「凛を俺だけのものにしたいんだよ。
……
今まで毎日不安で不安で仕方なかったんだ
けれどいい方法を考えたんだ
……
これでもう、どこにも行けないし
俺以外と会えないよね?」
………そう、ニコニコしながら私を見て言う
そして私の頬に手を触れ優しく撫でる___
「これで凛はずーっとここで俺と一緒だね♡」
私の肩に腕を置き、耳元で囁く。
そして____
「逃げないでね、凛」
そう言ってそのままキスをした____
チュゥ
……狂ってる
クチュ
狂ってるよ。
チュゥゥ
深い、私の唇、口内を啄むようなキス____
もう、言葉が何も思い浮かばない
もう、狂ったように饒舌に理由を話す弔くんに悟ったんだ。
ああもう、何を言ってもだめだと。
外してくれないんだと。
もう弔くん以外の誰にも会えないんだと。
外に、出れないんだと____
弔くん私はこのままここで一生____
キスが終わる。
プハァ
息を吸う。
お互い息切れをし見つめ合う____
「凛、可愛いよ……」
そう言って弔くんは優しく頬を撫でてくれる
『ん……』
「凛、好きだよ……」
そう言っておでこにキスをする弔くん____
もう諦めよう____
そう、思った
と。
弔くんが
「そうそう、凛にお土産があるんだ」
そう言ってカバンを出し、
バラバラバラ
たくさんの物が私のお腹の上に落とされる。
それは____
「ねぇ、これ全部……試してみたいんだけど」
『なに、これ……』
弔くんは1つ取り
カチッ
スイッチを入れた____
ブィィィィン
「じゃぁ、はじめよっか。凛♡」
コメント
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音で分かりますね多分