テラーノベル
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梅雨の間の晴れ間。
渡辺と出かける。
向井は今お弁当を作っている。
渡辺はもう向井の家に来ている。
ソファで眠っているようだ。
そのまま寝たら服がぐしゃぐしゃになる。そう言うと、服を脱ぎブランケットに包まれて眠っている。
お弁当が出来て、渡辺のそばに行くとよく寝ている。
向井は写真を撮ってから、起こした。
向井ー翔太くん、行くで?
渡辺ー・・ん。
向井ーこらこら、寝たらあかん。
渡辺ーもう行く?
向井ー寝不足か?
渡辺ーん。
向井ー車で寝たらええやん。
渡辺ーそうする。
タンクトップにストールを肩に掛け麻のパンツを履き、足元はサンダル。
向井ー良かったわ、いつものサンダル履いてのうて。
渡辺ー俺だって、この格好に似合うサンダルくらい持ってる。
向井ーほな、行こか?
渡辺ートイレ行ってくる。
車に乗って少しは話もしていたが、眠気に勝てず東京を出る頃には、眠ってしまった。
向井は小さく音楽をかけながら、千葉方面に向かっている。
何度も通った道。
何度も行った海。
それでも、今日は特別な気がする。
慣れた道を走る。
渡辺は気持ちよく寝ている。
誰もいない砂地。
浜と呼ぶには小さくて、だけど2人のお気に入り。
最近では、目黒と阿部も来るようになった。
阿部が人目を気にするから、ここはお気に入りなんだそうだ。
向井ー翔太くん?
渡辺ー・・。
向井ー着いたで?
渡辺ー・・ん。
向井ーまだ時間早いさかい、寝とくか?
渡辺ーおきる。
向井ーほな、起き。
夏のような日差しと気温。
渡辺はサングラスを掛け、眩しそうに車から降りてくる。
向井は、もうカメラを構えている。
サングラスとタンクトップで男らしさがあって、それがいい。
リネンストールだから透き通っていて肌が見える。
肩を覆っていて、片手で端を持ち波打ち際まで歩き出した。
よほどのことがない限り、向井は口を出さない。
渡辺の思うままに歩かせて、時々カメラを見て欲しい時に声を掛けている。
渡辺も慣れているから、適当にカメラを見たら海で遊ぶ。
向井が止める間もなく、足に波が来る。
向井ー翔太くん、濡れるで?
渡辺ーもう濡れた。
向井ーあんまり入ったらあかんで?
渡辺ー冷たくて気持ちいい。
ある程度、納得する写真が撮れた。
時計を見ると昼近い。
向井ー翔太くん、お昼にしよか?
渡辺ーん、お腹空いた。
向井ークーラーボックス持って来るわ。
渡辺ーシート広げる。
向井ーお水で、足洗い?
渡辺ーん。
ペットボトルの水で足を流す。
お弁当を食べて、コーヒーを飲んで、渡辺は波打ち際まで歩く。
向井ー翔太くん、サングラス忘れてる。眩しいやろ?ストールも忘れてる。焼けるで?
渡辺ー康二、これ、写真に撮って?
そこには、ケーキらしき絵と、happy birthdayの文字。
嬉しそうな顔で笑ってる。
向井は、笑いながら写真に撮っている。
渡辺ー何がおかしいんだ?
向井ー画伯の絵が見た人の何人がケーキやて言うかな?
渡辺ー失礼だね〜。
向井ーいやいや。
そう言いながらも渡辺も笑ってる。
向井は、スポンジらしき部分の砂をすくい、食べたかのように見える写真を撮った。
コメント
2件
マジで微笑ましい😊