テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

一覧ページ

回転木馬

第4話 - 第4話私には関係ない話ね……。

2022年10月22日

#創作

神無月冬空○△□

むしろ殺されないように努力しましょう。

「殺すぞ」と言った人の寿命が縮まります。

私には関係ない話ね……。

あなたはそんな人じゃないわよね？あなたのことを信じてる。だから信じさせて。

わたしのこと、愛してるんでしょう？私のことを裏切らないでほしいわ。お願い。

おなかの子のためでもあるし。

愛してるって言ってくれたら、なんでも言うとおりにするから。

ねぇ、あなた。私のことが好きなんだろう？だったら、もっと大切にしてくれてもバチは当たらないんじゃあないかしら？こんなにも尽くしているっていうのに。

あなたのために何でもしてあげたいと思っています。でもそれは不可能なのです。あなたの願いは何ですか？私の願いは何でしょう？あなたに喜んでもらえるだけで満足しています。それが私の幸せなんです。でも時々、もっとあなたと仲良くなりたいと願ってしまいます。あなたを独占したくなっちゃいます……ダメですねこんな気持ちになるなんて。きっと私が未熟だからですよね？ごめんなさい。でも本当に好きなんです。愛しているんです。それだけ分かってください。あなたを愛しています。

ああ、私はあなたに何をすれば良いんでしょう？どうしたら喜んでいただけるんでしょうか？なんでもします。言ってください。どんな事でもしちゃいます。だってあなたのためですもの。私の全てをかけてお仕えいたしますわ。さあ、どうぞ遠慮なさらずに仰って下さいませ。私めをお使いくださいまし。どうかお願い致します。……え？そ、そんな事までしなくても大丈夫ですって？いえいえとんでもない！これは当然の事なのでございます。主に仕える事がメイドの仕事なのですから。何もおかしい事はありません。むしろご奉仕させて頂く機会を与えてくださった事を感謝しておりますわ。……あら？ふむふむ成程。そういうプレイが好きですか。分かりました。では早速準備して参りますね。今晩あたりいかがでしょう？楽しみにしておきます。それじゃあまた後ほど。失礼致しました～。

それは、少女の夢だった。

その世界では、誰も彼もが笑顔を浮かべていた。

みんな仲良く手を繋ぎ、助け合いながら生きていた。

争いはなく、皆平等に幸福になれる国があったのだ。

彼女はただ、そこで暮らす人々を見守るだけだった。

しかしある日突然、国は滅びた。

原因は、隣国との戦争。

人々は殺し合った。

血を流し、涙を流し、それでも憎しみをぶつけ合う。

やがて国が滅んだ後も、彼らの戦争は終わらなかった。

「殺せ」「死ね」という言葉を発するたびに寿命が短くなります。

「死にたい」という言葉を口に出すだけで命が失われます。